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『ジャッカー電撃隊』感想12

◆第16話「黒いベースボール!! 襲撃する魔球」◆ (監督:奥中淳夫 脚本:上原正三
時事ネタに鑑みて随分とタイムリー。
冒頭から変身したジャッカーの戦闘シーンという珍しい入りで、そこに飛び込んできた野球仮面……じゃなかった、デビルボールもジャッカーコバックで大爆死。
「兵器工場も爆破するのだ!」
とジャッカーそれぞれのマシンが火を噴き、流れるように鮮やかな破壊活動に、偽ジャッカー電撃隊による攪乱活動? と一瞬混乱してしまったのですが、普段からジャッカーはオーバーエクスプロージョンする組織でした、そうでした。
クライムの秘密工場を木っ端みじんにし満足して帰還するジャッカーだが、その後に現れたクライムボスがデビルボールの残骸を回収、改造して復活させる。ボスの目的は打倒ジャッカーの為の極秘プラン、魔球作戦にあった。

ナレーション「タイガースは、 33−4 25−1の屈辱的スコアで大敗してしまった」

所沢タイガースという少年野球チームで、割といいコーチぶりを見せる東。それを見つめていた野球ボスは科学者を名乗ると、エースピッチャーの少年に接触し、魔球が投げられる特殊なボールを渡す。優勝の誘惑に負け、 野球賭博 見るからに違反球に手を染めてしまう少年。それはデビルボール2が物陰から電磁波で自在に操る事が出来るボールであり、打席に立った東の頭部に直撃する殺人L字投法。野球ボスの魔球作戦とは、少年野球のコーチを務める東の日常を狙って魔球による暗殺を目論むというものであった!
だがそこはサイボーグ。
一応病院で検査は受けるものの、脳に異常はなく立ち上がる東。
「俺はな、わからせてやりてぇんだよ。みんなで努力すれば、必ず勝てるって事をな」
ハングリーな元ボクシングチャンピオン、という東の経歴が、無理なスポ根特訓をするのではなく、どんな相手との戦いでも実力を出せる心の大事さを説く良いコーチぶりと重なって、活きました。
先日、強くなる為に自然石割らせていた人とは大違いです。
東の熱い思いに共感した桜井達は練習に協力する事になり、その様子を物陰からじっと見つめる野球ボスとデビルボール2の姿がひたすらおかしい(笑) 今度はカレンと大地が魔球の犠牲となり、ボールの秘密を告白する少年。
「僕がいけなかったんだ。勝ちたい一心で」
「ジロウ……野球はな、一人で勝てるゲームじゃないぞ。みんなで、力を合わせて、チームワークで勝つものなんだ。わかるか」
「すいません……」
「勝ちたければ汗を流して練習しろ! 頼れるのは、これしかないぞ」
「はい!」
“これ”が握り拳なのがやや不安を誘いますが、自分が亡きトレーナーから教えられたものを子供達に伝えようとする東がとにかく格好いい。
桜井はボールの分析の為に基地へ戻り、チームは練習を再開するが、クライムがすり替えた大量のボールが一斉に飛び回り、東達に襲いかかる。同じく、ジャッカー基地も初めての危機……野球ボールで。
今回も剣玉をアピールしていた大地は、剣玉で野球ボールを迎撃するという、変な芸を披露。スカイエースで駆けつける桜井だが、ボールの攻撃を受けてハッチが開かなくなり、コンテナも下ろせず着陸も出来ない為にジャッカー変身不能、という思わぬ危機に。ここで桜井が、地面にハッチをこすりつけて破壊する荒技で危機を逃れるのですが、映像的にわかりにくく、今ひとつ盛り上がりませんでした(^^;
今回、長らく1話からのバンクだった強化カプセルに入るシーンが夏服モードの新映像に変わったのはいいのですが、合成の変身シーンはそのままの為、結局服装はおかしいままに。
勢揃いしたジャッカーに対し、二人一組で足を掴んで回転攻撃をしてきたり、川の浅瀬に投げ飛ばされて(痛そう)転がったりと、今回は戦闘員の体張り度高め。自ら巨大な球体となって襲ってくるデビルボールの大魔球攻めに苦しめられるジャッカーだが、電撃キックで弾き返すと、ジャッカーコバックへ。
どうして野球回なのに、ダイヤソード辺りをバットに見立てて打ち返してから必殺技へ、という組み方でないのだろうと思ったら、球体のままのデビルボールを、突然取り出した巨大バットで滅多打ちにして4つのエネルギーを叩き込むという変則技、ジャッカーコバック・ホームランで大爆殺。
「サヨナラホームラーーーン!」
野球ボスは足下に転がってきた魔球を投げ捨てたら跳ね返ってきたそれが直撃し、少々ギャグ風味に爆死。
所沢タイガース(T)は、大会で再戦したゴールデンバーズ(G)を圧倒し、6回コールド勝利を掴むのであった、でオチ。
東映特撮は、ジャイア○ツに、厳しい。
戦闘シーン→アイアンクローの「死刑!」(未遂)と通常のクライマックスを最初に持ってくる変化球(魔球回だけに)に、前回に続いて少年キャラをメインに配置し、バトルのオチにギャグ成分上乗せしてと、路線修正の試行錯誤が窺えます。予告から期待したほど気の狂った感じではありませんでしたが、努力で掴む正道の勝利を子供達に伝えたい、という東の思いがキャラの背景と繋がり、物語と上手く絡みました。
終始、東が70年代と思えない立派なコーチぶりなのが、素晴らしい。
次回、再び怪奇路線で、地獄の手毬唄。