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『ジャッカー電撃隊』感想20

◆第25話「勝利か?死か?! 鬼将軍と機械化軍団」◆ (監督:田口勝彦 脚本:上原正三
「それいけー! 突撃ー! 殺せー!」
強襲! アリンガム将軍!!
科学特捜隊の基地がクライムの攻撃を受け、救援に向かったジャッカーだが待ち伏せを受けて巨大な蟻地獄に飲み込まれてしまう。
君達すっかり、ヒロインみたいだな!
「卑怯だぞ。小細工するとは」
脱出不可能な蟻地獄の底でアリンガム将軍とクライムの部隊に銃撃を浴びせられたジャッカーは、各自のマシンに乗り込むと、座席のスイッチをぽちっとな。
「スカイジェット!」
……え(笑)
「よく見ろアリンガム将軍。ジャッカーのマシンは普通の車とちょっとばかり性能が違うんだ!」
…………今まで、飛べれば脱出できた窮地が色々あったので、最近新たに付けた小細工だと思いたい。
「ははははは、ははははは」
ジャッカーはアリンガム将軍率いる陸戦部隊と正面から交戦し、何故か馬鹿笑いしながら雑魚を蹴散らすジャック。アリンガムは再び蟻地獄を作り出すもエースに反撃され、アトム撃ちを右目に受けて退却すると、シャインからお叱りと処刑宣告が下される。ところがアイアンクローが間に入って処刑を請け負い、社長は帰宅。
潔く自害しようとする将軍を止めるなど、アイアンクローがこれまでと違う態度を見せ、前回ラストに鳴り物入りで呼び出した腹心だからなのか、と思ったら……
「最後の出撃だ、ゆけ!!」
……何か、作戦とか与えるわけではないのか。
ナレーション「アリンガム将軍の最後の出撃。ジャッカーを倒さない限り、生きて、帰れない出撃なのだ」
前回ラストの引きと予告の煽りから、立場の悪くなってきたアイアンクローが送り込んできた最強の刺客・アリンガム将軍の圧倒的な力に追い詰められるジャッカー! だがその時、ビッグワンがぴゅーっと飛んできてその窮地を救う! みたいな感じかと想像していたら、やたらにめまぐるしい展開で、全く思いもかけない方向へ(笑)
本部を出て、沈む夕陽にスペードエースへの復讐を誓ったアリンガム将軍は、とりあえず自分のアジトに戻り作戦室にこもって打倒ジャッカーの策を練り始める。
将軍は割と詳細なジャッカーの調査ファイルをめくり、桜井五郎は子供好き、東の趣味はモダンジャズ、など、次々と明るみになるジャッカーの追加設定!
……先日、桜井はキャラが薄すぎるでの、せめてこういう設定でも付けておけば良かったのになぁ……と書いた途端にこの展開で、少々動揺を隠せません(笑)
カレンの「お洒落」は唯一ここまでの描写と繋がりがある所ですが、25話にもなって、物語の都合全開の設定が怪人から言及される、というのはなかなか厳しい(^^; 東のジャズ好きはキャラクターからはズレていませんが、むしろ東の場合、野球とかカードとか他に設定があるのに、どうしてそれを使わないのか、という。
なお、クライム諜報班の興味が薄かったのか、大地の詳細はスキップされました。
正攻法ではジャッカーに勝てないと判断したアリンガムは、美容院でパーマ中のカレン、レコード屋で試聴中の東を罠にはめ、次々と身柄を押さえ、ジャッカーを分断していく……と今回この、力負けを悟った怪人が周到な罠でジャッカーの戦力を削っていくというプロット自体は面白いのですが、全体的にやたらテンポが悪くて、プロットが上手く物語になっていません。
ここに来て今作初参加(『秘密戦隊ゴレンジャー』など演出経験あり)の監督という事でリズムが合わなかった可能性もありますが、そもそもアリンガムがどれだけジャッカーを罠にはめても最後に白い規格外が控えている為に危機感が煽られない、その番場は何故かジャッカーのピンチを放置気味、などどうにも番場の存在がシナリオの流れから浮いてしまっており、それこそビッグワン登場前に作っていたプロットに番場を強引に合成したのではないか、と疑いたくなってしまいます(^^;
前回はまだしも番場の存在が活きる展開になっていたのに比べ、今回は完全に番場の存在が物語を殺すと同時に、番場もシナリオの中で死んでしまっています。
東の救援信号でおびき出されてキングも捕まり、スカイエースも損傷。「スカイエースが駄目なら、ジャックタンクがあるじゃないか」と番場に背中を蹴られた桜井は、強化カプセルをタンクに詰め込んで単身突撃する羽目になるが、アリンガムの卑劣な策略によって怪我をした少年を病院へ運ぼうとする途中、待ち伏せを受けてしまう。
病院へ向かう途中の道が倒れた木でふさがっている → 罠かもしれないので後ろの部屋に入って強化カプセルで変身 → 一度運転席に戻って同乗中の親子にスペードエースである事を披露 → 外に出て障害物をどかす → そこへ出てくるアリンガム
と、変身に関わる今作の問題点はあるにしても、ビックリするほどのテンポの悪さ(^^;
エースは蟻地獄&トラバサミの罠にはまり、「子供好きのおまえの事だ……」と追加設定を強調するアリンガムだが、寸前まで足の骨折でうんうん唸っていた筈の少年が、エースの危機を見て脳内麻薬が出まくったのかジャックタンクを動かしてしまい、エースの指示で押したボタンにより、哀れタンクのマジックハンドで殴り飛ばされるアリンガム。
少年ゲスト活躍ノルマのシーンなのですが、むしろここは、子供の為にアリンガムに組み付く勇姿を見せていたお父さんが、ジャックタンクで将軍を轢く、とかやってくれれば、流れも自然な上に面白かったのに。
ようやくビッグワンが飛んできて親子を回収し、エースは逃げたアリンガムを追って敵アジトへ突入すると囚われの3人を救出。アリンガムが腹いせに3人をいたぶっているシーンで、無言でぐっとアリンガムをにらみつける東のヤクザモードが格好いい。
Mゲージが、腹に、溜まってきただろぅぅぅ!
スペースの都合でカプセルを一つしか積めなかった為、恐らく更衣室待ちみたいな状態で変身したジャッカーは、Mパワー全開で反撃の揃い踏み。きゅいん・きゅいん・きゅいん、という効果音で5回ぐらいエースにズームアップを繰り返すので、どんな格好いい台詞で逆襲スタートするのかと思ったら、「覚悟しろ!」だけでした(笑)
4対1でも善戦するアリンガムであったが、響く合図の声と共に本日も問答無用のビッグボンバーが炸裂し、無残な燃え滓となるのであった……。
今回から、〔「ジャッカー必殺武器、ビッグ・ボンバー!」 → 怪人に穴が空く → 怪人が宙に吹っ飛ぶ→ビッグワンを真ん中に逆三角形に並ぶジャッカー → 「ビッグ・ワン!」「「「「ジャッカー!」」」」 → 怪人爆発〕、とコバックの締めを継承する形で、ビッグボンバーの演出が強化。
……まあ、「ビィッッグ・ボンバー!」の叫びが響いた瞬間に、時間がすっ飛ばされる台無し仕様には全く変化は無いんですが(笑)
そして、
ナレーション「スペードエースの、絶体絶命のピンチを救ったのは、怪我をした、ヒロシ少年であった。桜井の人間を愛する心が、鬼将軍を破ったのである」
何だかいい話だったみたいにまとめられてしまうのだった。
2クール目の「女性隊員と少年ゲストに役目を与える縛り」と、前々回からの番組乗っ取り「ビッグ・ワン!」を悪魔合体させたレシピを元に初参加の監督が調理した結果、ところどころ生煮えのスパゲティがそばつゆに入って花瓶で出てきた、みたいなどこから食べればいいのか(そもそも食べ物なのか……)わからない、という得体の知れない創作料理のような姿に(^^; もはやレシピが悪いのかシェフが悪いのか、店の経営方針が悪いのかわかりません。
なお、女性隊員の衣装がちょっとお洒落なてかてか革ジャケットに変更されたのですが、9号と10号のどちらか1人が超棒読みで辛い。
次回、敵のデザインにまで押し寄せる路線変更の波。