はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『ブルースワット』感想3

◆Volume3「インヴェード!!」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
見所は、自転車チキンレースをしているショウ。
日曜朝からお茶の間に、物凄く普通に主人公の賭博シーンをお届けしております。
ところがレースの最中にスミレ(前回ラストで面接にやって来た女子大生)が飛び出してきてショウは転倒。やり直しを要求するショウに自転車乗り達が殴りかかってきて、それを次々とアスファルトの地面に叩きつけるゲストヒロインという、90年代前半メタルヒーローらしい世紀末が展開。
榴弾こそ投げつけてこないものの、確かに息づく、《レスキューポリス》のDNAを感じます(笑)
スミレが連れてきたのは、行方不明の父を探してほしいという少女。少女の家で事情を聞くショウだが、そこに当の父親が戻ってくると、仏壇に高価なブローチを置いて逃げるように去って行く。実は父親は、公園でひったくりを捕まえようとした時にそのひったくりともどもエイリアンにインヴェードされてしまい、宝石の輝きに魅せられたエイリアン達の欲望の赴くまま、連続貴金属強盗を犯していたのだった!
その頃、新聞報道を目にして眉を寄せる怪しげな男女の姿があった。
「許せませんね、何の為に私たちがこんな不自由な人間の殻を被っていると思っているのか」
「全ては、地球侵攻作戦の為」
既に人間社会に紛れ込んでいたエイリアンの一派は、鉱物資源の分析という使命を忘れ、宝石を集めてにやにやしている下っ端に制裁を下すべく、処刑部隊を送り込む――。
第1話:組織崩壊、第2話:ヒーロー再起、と来たので第3話は、今作の1話完結のフォーマット的な話をやるのかと思ったら、駄目な下っ端エイリアンとそれに愚痴る上層部という、いきなりの変化球風味。基本無言で感情が読めない不気味な存在として、地球人とは違う知的生命体、を強調していたエイリアン達が、あっという間に人間的な感情を前に出してしまったのは、特徴を消してしまってかなり残念。単純に、無言で感情を見せない敵、というのは話を作りにくかったのでしょうが、もう少し、粘っても良かったような。
一方ブルーリサーチでは、エイリアンに憑依された人間は意思を奪われる一方で、最も強い感情が残り、それが強調されて表に出やすくなるのでは、という推論を立てる。第1話で主任が壮絶な自死を遂げたのも憑依の影響だったのでは……と覚悟決まりすぎだった主任の死に繋げて推論を補強するのですが、3人が主任の叫びを無言・無表情でスルーした、という歴史的大惨事は消えて無くなりません(^^;
そしてブルースワット(サラ)視点だと、「いきなり自殺して何事かと思ったけど、エイリアン憑依の影響だったのかー(ガッテン)」と主任の覚悟の扱いが小さくなっており、いっそ酷い(笑)
表向き少女の依頼を断ったショウは、憑依された父親は亡き妻への思いが増幅しているに違いないと、妻の為に別荘を建てる予定だった土地へと向かい、エイリアン強盗二人組の隠れ家を発見。
……するのですが、エイリアン事件を探す為にブルーリサーチの看板を掲げているのに、エイリアン事件だとわかったら断るとか(むしろ自分たちに全面的に任せるよう言い含める方が依頼人に危険が及ぶ可能性が低いような)、断った後で情報を聞きに行って「お父さんは大丈夫」と請け合うとか、不自然な方不自然な方に話を誘導しており、先行きがとても不安です。
隠れ家へ突入したショウは、憑依した人間の体を盾にするエイリアンに苦慮するが、そこに娘がやってくると娘の顔を見たお父さんが精神力でエイリアンを叩きだし、何故かつられて飛び出るもう1体。
シグとサラが突入してきて、一斉射撃で1体を撃破するが、逃げ出した1体は通りすがりのトラック運転手に憑依して走り去ってしまう。正気に戻った父親とひったくりは、目を覚ますやいなや娘を無視して公園での取っ組み合いを再開し、同じく現場へ駆けつけてきたスミレには自分たちの存在を黙ってほしいというショウのハンドサインに気付いた娘はそれに頷くと、(ありがとう)(どういたしまて)と何故かブルースワットと通じ合うのだった。
現場にやってきた少女はエイリアン出現現象で気絶したのでエイリアンは見ていない筈であり、娘視点で目にしたのは、行方不明だった父は宝石強盗になっていた!→何故か父が倒れると暴風が!→目を覚ますと父は仲間割れしながら走り去っていった!なのですが、少女はいったい何を理解したのか。
そして父とひったくりは早晩、連続強盗事件の容疑者として揃って逮捕されること確実であり、エイリアン以外の何も解決していません。
エイリアンの存在が認められていない以上、インヴェードされた人間が犯した犯罪は当人の犯罪という事になってしまう……という問題点をブルースワットがフィクションのエンターテイメントとしてどう円満解決するのかと思ったら、完全放置というコーナーポスト最上段からの壮絶なニードロップ自爆。
第3話にして、見え見えの地雷網に突っ込んでいって全部踏んだ、みたいな感じに。
事情を知らないアルバイトである所のスミレまで現場にやってきてバタバタ、の辺りは完全に無駄に話を引っかき回しただけでしたし、色々まとまっていない印象を強くします(^^;
根本的な問題として、誰がエイリアンに憑依されるかわからない、いつ何時エイリアンの攻撃を受けて事務所がどかーんされるかわからない、という状況で何も知らないアルバイトを雇用する必然性が全くない、むしろ雇ってはいけないので、納得できるかは別として、その理由(スミレの事務所における必要性)への言及は必ず入れなくてはいけなかったと思うのですが。
それが無いので、表向きのカモフラージュの為にスミレの身に危険が及ぶ(高い)可能性を無視しているようにしか見えず、ブルースワットにおける人命は、スナック感覚
今回もエイリアンが、「撃てるものなら撃ってみろ」と煽っていましたが、あと5秒ぐらいで撃ったのではないか。
第1話ではガスで気絶させたら中身のエイリアンが出てきましたが、2話に続いてのこの人体人質パターンは既に面白くないので、早く人体から叩き出す方法を確立してくれないと、作り手も受け手もお互い面倒くさい気がします(^^;
戦闘中の負傷でシグが緑色の血を流している事に気付いたショウはそれを追求するが、説明している時間はない、とシグは逃げ出したエイリアンを追う。だがその背後には、処刑エイリアンの影も迫っていた――で、To be continued.


◆Volume4「ゲッタウェイ!!」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
肉体を替えて逃亡するエイリアンを追い詰めるシグだったが、追いついてきたショウとサラはエイリアンより先にシグへと銃を向ける。
「どいてください。あいつを押さえる方が先です」
「俺たちにとっちゃおまえの説明の方が先だ!」
えーーー。
ところがエイリアンにバイクを投げつけられ、
「OK、説明はヤツを押さえてからだ」
えーーーーー。
一方エイリアン上層部も、送り込んだ処刑部隊から連絡が無い事に苛立っていた。台詞では「部隊」と言っているのですが、映像見る限りでは単独で追跡しており、どうやら命令をまともに聞いてもらえてないようで、あっちもこっちも駄目だ!
エイリアン上層部はオシャレ感を出そうとしたのか前回からビリヤードしているのですが、それがまた、凄く適当で、どうせやるならもう少しお洒落に撮れなかったのか……。
なお、ビリヤードをしている女性エイリアン(白い服)は、『特警ウインスペクター』で隠密同心・小山久子を演じていた小栗さちこさんで、このままセミレギュラーぐらいで出てくると個人的には嬉しい。
今回、次々と憑依を繰り返しながら逃亡するエイリアンを追う……というエピソードのコンセプトは作品の特徴も出て悪くなかったと思うのですが、そのエイリアンが体を替える度に暴れ回って存在をアピールする為に、面白くなりません……(^^; 無表情で立ちこぎしている警官@処刑エイリアンのシーンが執拗に挿入されるのは、もはやギャグ……。かといってアクション楽しむ回かと思うと、途中でエイリアンを炙り出す為に民間人のコンバットゲームに飛び入り参加して豆鉄砲を撃ち合うという激しくつまらないシーンが入り、真剣に対応に困ります。
そんなコンバットゲームの最中、殺意を込めて飛んでくるナイフ。シグの超能力に助けられたショウはシグがスパイではない事を認め、シグは自分が「地球人ではない」と告白。
実はシグは、現在地球征服の為に暗躍しているエイリアン――スペースマフィアの壊滅を目論む組織の一員だったが、2年前にその組織が逆に全滅。シグはたった独りでマフィアを追って銀河を飛び回った末にこの地球に辿り着き、国連などと接触する事でブルースワット設立に一役買っていたのだが、その組織もまた第1話で瞬殺されてしまったのであった……。
と、思わせぶりだったシグの正体が早くも判明し、そもそもの情報提供者が実働隊員だったので、「上層部は誰も信用できないから現場メンバーで活動するのがベスト」という選択にあっさり舵を切ったのもわかりました。
遂に追い詰めたエイリアンは情報提供を条件に命乞いをするが、処刑エイリアンに殺害されてしまう。処刑エイリアンに苦戦する3人だが、超感覚でエイリアンの透明化を見破るシグ……え。
そして敵の攻撃を引き受けたシグが滅多打ちにされている間に、車に武器を取りに行く二人。
……うーん。
折角のウィークポイントシステムも、「頭と胸と足だ!」と凄く大雑把なのでどうも台無し。セイジが分析した画像データが3人のバイザーに送られるとかで良いと思うのですが、なかなか上手く、戦闘が面白くなってくれません。
強敵、処刑部隊を打ち破り、結束を新たにしたブルースワットは、スペースマフィアの野望を打ち砕く事が出来るのか。
次回――ファイティング! ブルースワット! と、妙に力のこもった次回予告は面白いといえば面白いのですが、若干、狙いすぎて空回りしている感も。
なお、前回のゲスト親子には一切フォロー無し。
そしてスミレは、前回気絶した少女を助け起こした所で出番終わっており、そこからシグが逃げたエイリアン追う……という形で今回の頭に直接繋がっている筈なのですが、何もかも忘れた表情で事務所に出勤してきており、10年以上前の作品のような時空の歪みが発生しています。
色々! 大丈夫なのか! 『ブルースワット』!!