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『手裏剣戦隊ニンニンジャー』感想・第40&41話

◆忍びの40「あぶないサンタクロース!」◆ (監督:竹本昇 脚本:下山健人)
見所は、上半身裸に布一枚巻き付けた姿で霞ねえに肩ポンする天晴さん。
割と女性に対してフランクな対応の多い天晴ですが、多分、女子の着替えに遭遇してもそのまま平気で自分も着替えだしていつか逮捕されるタイプ。
妖怪の反応に出撃したニンニンジャーだが、街は平和そのもので妖怪の姿はどこにもない。霞が開発した妖怪ホイホイを発動するが、やってきたのは足軽兵ばかり。萬月への敗戦以来どうも調子の出ない霞をフォローしつつ足軽兵と戦うニンニンジャーだが、実は妖怪はサンタクロースの姿で平然としており、人々に怪しい指輪を配るのであった……。
その頃、キンジはすっかりアウトドア生活に慣れてきた九衛門を追い詰めていた。近頃キンジが度々姿を消していたのは、九衛門に転がされて一騒動起こした事で天晴達と一緒にいても気まずい……と、それを払拭するべく九衛門を一人で探し回っていたのだった。
……えーと……なんか、「弱いから皆さんと一緒にいられるんでやんす!」とかスッキリしていたような気がしたのですが、それはそれで気に病んでいたという事なのか。そして、最近のキンジの思わせぶりな行動が別に何も面白くない所に物凄くあっさり着地するという安心の『ニンニン』クオリティ。
ちょっとでも期待した私の方が間違っていた気がします!
ポンチョニンジャーは九衛門の究極奥義さえ打ち破る強さを見せるが、そこに萬月が乱入。両者その場を撤退し、萬月は九衛門に「嫌な匂い」を感じてその動向を気にするのであった……。
登場初回以降、扱いの急降下していたポンチョニンジャーが九衛門を一対一で上回る力を見せ、更にその両者を退ける萬月、と九衛門の弱体化が酷い事になっていますが、その萬月は前回ラストでニンニンジャーに袋だたきにされていたので、各キャラの強さをどういう風に見せたいのかよくわかりません(^^;
一方、足軽兵を蹴散らしたニンニンジャーは一度集合するが、そこでサンタクロースに化けていた妖怪ビンボウガミの妖術が発動し、拾った指輪をはめていた天晴も、その妖術で貧相な姿にされてしまう。妖怪の正体を突き止めようとするが、霞の発明も空回り。そんな霞を腫れ物に触れるように扱う八雲・凪・風花だが、そういった誤魔化しはお互いの為に良くないのでは、と天晴が率直に「スランプ」について触れた事で、正直に悔しさを表に出せるようになった霞は吹っ切れ、発明品を魔法で強化。科学×魔法×忍術を融合した、本音引き出しメカによって、妖怪の正体を突き止める!
メカの電波を浴びると人々が揃ってサンタクロースを指さすという本音引き出しメカが、もはや洗脳装置で超怖い。
八雲達は霞に対し、半端な誤魔化しをしていた事を謝り、その光景を見て進み出るキンジ。
「あっしも、隠し事が……」
もうやだ、こいつ(笑)
まるっきりもののついでに、一人で九衛門を追っていた事をキンジが5人に告白するのですが、もはや物語としての意味すらほとんどなく、伏線にした意味がわからないレベルで、ただただキンジの心が煮すぎた春雨のようにぐづぐづでどろどろで原形質に還っていきます。
「え?! キンさんまで?!」
「ともかくだ、霞」
そして天晴、キンジの告白を完全スルー。
凪のリアクションも宙ぶらりんになっており、00年代にここまで扱いに困っている追加戦士枠というのもなかなか珍しいような。
ビンボウガミ戦ではフル名乗りから、珍しく「「「「「「暴れるぜ!」」」」」」と揃って言うので、前回のvs萬月を経て、ニンニンジャーが終盤に向けて全員連携モードに入るのかと思ったら、特にそういう事はなく、超絶アカの一人舞台で妖怪を倒すのも、安定の『ニンニン』クオリティ。
……まあ、身内は全て仲間ではなく蹴落とすべきライバルだから仕方ない。
ビンボウガミを撃破したニンニンジャーだが、突如現れた萬月が本音引き出しメカを強奪。またも萬月に一敗地にまみれたモモが「悔しい悔しい」を連発して因縁を強化されるのですが、萬月は最終的に、邪悪策士に血も凍るようなお仕置きを受けて処刑されるのでは……。
それにしても萬月は、ここまで強キャラ扱いするなら、どうして登場初回に一度倒してしまったのか……(^^; もう少し、やりようがったと思うのですが。
前回を受ける形で、落ち込んだ霞がそんな自分自身を受け入れる事を認める、というのは悪くなかったのですが、天晴は“隠し事が出来ない”だけであって、“相手の事を思っているなら時に本音をぶつけるのが大事”だと考えているわけではないので、メッセージと物語が少しずつズレているような、というのも安定の『ニンニン』クオリティ。あまりこう、天然最強、みたいな着地は好きではないのです。
そして妖怪ホイホイは足軽兵の強制召喚に成功するし(しかも現場に妖怪が居たので、その代用と考えられる)、スロー光線は効果を発揮するし、役に立たなかったけど嘘発見器は超高精度だし……意図したものとあべこべの機能が発動してしまう、などなら納得できるのですが、霞のスランプ周りの表現もどうも首をひねります(^^;
しれっと3体分身して別々のマシンを研究開発しているし、どちらかというと修羅場モードが発動して普段を超える能力を発揮していた気がするのですが。
最後に萬月が奪った本音マシンを使って九衛門の正体を暴こうとするが、途中で逃げられてしまうのであった……で、つづく。


◆忍びの41「牙鬼パーティ、五番勝負!」◆ (監督:加藤弘之 脚本:下山健人)
萬月の招待を受けたニンニンジャーは罠を承知で敢えて乗り込むが、超上級妖怪シュテンドウジと五番勝負を行う事に。
旋風から「守破離」について聞いた天晴は、爺ちゃんの元を離れて一人前になる時が近づいているという思いから、獅子王に力を借りない事にこだわるが、その獅子王に諭される。
「一人前っていうのは、人に頼らねぇって事じゃねえ。巣から飛び立つ為に、より人の意見に耳を傾けられる――大人になれ」
ここは良かったのですが、一方で、孫達から一斉に「言い方が回りくどい」と責められる爺ちゃんの人間としての株価がますます下がっていきます。
獅子王の助けもあり5番勝負に勝利したニンニンジャーだが、直接戦闘でシュテンドウジに苦戦。
「人生の先輩……そっか!」
酔いつぶれた獅子王の寝言を聞いたアカは、大量のおっさんもとい先輩ニンジャを召喚する新必殺技でシュテンドウジを撃破。だが巨大化したシュテンドウジの妖術により獅子王が洗脳されてしまい、ニンニンジャーはライオンハオーとシュリケンジンを奪われてしまう。萬月の目的は最初から、ハオーシュリケンジンを我が物とする事にあったのだ!
で、萬月の操るハオーシュリケンジンに激熱大王が敗北するのですが、恐ろしいほど盛り上がりません。
萬月が本当に強いなら別にハオーシュリケンジンを奪う必要性がありませんし、前回イカ軍師のビンボウガミ作戦に「結果が出れば面白さとかどうでもいい」と言っているので忍者狩りに趣向を凝らす性格でも無い筈ですし、”ニンニンジャーの前に立ちふさがる強敵としての萬月”の描写があまりにも一貫しない為、キャラクターと作戦が繋がらず、結果として物語の盛り上がりも生じません。
単純に、ロボ強奪をすれば盛り上がるだろう、程度の造りでロボ強奪に至る必然性が全く物語に組み込まれていない上に、前半の五番勝負をほぼギャグっぽく処理した上で、全くそこから繋がらない形で「実は全部この為の布石でしたぴょーん」と持ってくるので、むしろ呆気に取られます。アトラクションパートはアトラクションパートで勿論重要なのですが、そのアトラクションパートでどこまで物語を広げられるか、が腕の奮い所だと思うのですが。
萬月は正影にニンニンジャーのデータを提出させたり、敢えて言えば実際は謀略の士として設定しているようなのですが、デザインや最前線で剣を振り回す姿とちぐはぐ。馬鹿っぽいけど策士、というギャップ狙いだったのかもしれませんが、最終盤の登場であるからこそ一点を強調してわかりやすい造形にした方が良かったような。何でもありにした結果、キャラクターとしては何もかも中途半端、という最も良くないパターンになっています。
……まあ、どう描きたいのかといえば、要するに踏み台なのでしょうが。
次回――「萬月、僕の名を言ってみろ」みたいな映像がありましたが、果たして若君は、初日の出を拝む事が出来るのか?!