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『動物戦隊ジュウオウジャー』感想・第4話

◆第4話「リングに吠えろ」◆ (監督:加藤弘之 脚本:香村純子)
怪人の声が金尾哲夫さん(ミハエル大佐)で宇宙樽漂流とか出てくるので、つまり今回は『∀ガンダム』。
……は?! このサブタイトルは『リングにかけろ』をもじっているようで、『∀ガンダム』第1話「月に吠える」ともかかっていたのか!!!(止まれ)
セラとアムが2人で買い物に行き、洗濯機の練習をサボってそれを追いかけるレオ。タスク曰く「女好き」のレオは荷物持ちを買って出るが、セラには冷たい視線を受けた所で、3人はデスガリアン反応を感じる。
向かった先で行われていたのは、特殊リングに閉じ込めた人間2人を戦わせ、勝者だけが外に出られ、敗者は樽にされて永遠に宇宙を彷徨う事になるという、チーム・クバルプレゼンツのバトルショー。
「いいねぇ。仲の良かった2人が、裏切り、裏切られて苦しみながら、戦う。実にいやらしい作戦だ。ふふふ……酒も進むよ」
前回の感想で気にした、ゲームに対するジニス様のリアクションがしっかり入ってくれましたが、マッハで飲んだくれ路線に。
酒というキー要素が入るだけで、一気に「邪悪」から「駄目人間」に印象が変わるこの無慈悲な大宇宙の法則。
バトルショーを目にしたレオ達が「……なんだ?」という反応だったのは、一瞬ニンゲン世界の文化かもしれないと思ったようなニュアンスが感じられて、細かく良かった所。敗者が樽に変えられた所で(なお樽は、ボタン一つ押したら人間に回復)ゲームに割って入り、人々を救出する青黄白だったが、白をかばった青と黄が網怪人に捕獲され、連れ去られてしまう。
「となるとクバル……私の見たいものはわかっているね」
退廃宇宙貴族ジニス様のリクエストにより、ジュウオウジャー同士のバトルショーがスタート。
一方、アムから連絡を受けて2人を空から探すも見つけられなかった大和は、通りすがりの犬を見て秘策を思いつくと急いで家へと戻り、洗濯前だったレオの靴下を、タスクへと突き出す。
「タスク、臭いを嗅ぐんだ!!」
大和くんやっぱり、爽やかな顔して凄い鬼畜なのではないか。
「嫌だ! どうして僕が、レオの靴下なんか」
「じゃあ、セラちゃんのにする?」
場外へ逃げようとしたタスクの後頭部に炸裂する、魔性のタイガー空中殺法。
「……あ、え、う」
「アム、それはさすがに、色々まずいんじゃ……」
「タスクくん、2人の命がかかってるんだよ。今すぐどっちか選んで」
ここは、凄く面白かったです(笑) また、洗濯・靴下というネタが、前回のオチであった、ニンゲン世界の家事を覚えよう! から繋がっているのも秀逸。
前門の赤い鬼畜・後門の白い小悪魔に囲まれたタスクは覚悟を決めてレオの靴下に手を伸ばして臭いを嗅ぐが、それをマリオ叔父さんに目撃されてしまって一悶着。叔父さんは、スイッチ入ると動物になりきる以外は割とまともな人格の気がしていたのですが、タスクの男の匂いフェチ疑惑に全力で引いており、今回裏打ちされました。……まあ、叔父さんが変態性癖ウェルカムだと大和がツッコミ死ぬので、無難な所か。
その頃バトルショーのリングでは、自らバトルを仕掛けてきたレオの真意をセラが見抜いていた。
「こんな手抜きパンチで何言ってんの。あんた自分が負けるつもりでしょ?」
「女ぶっ倒すとか、男のする事じゃねえだろ。男は……女を守ってなんぼだ」
「……ほっんと嫌い。あんたのそういうとこ、ホント嫌い!」
セラとレオはかつてジューランドの武術大会でも対決した事があったが、その際にレオはセラへの攻撃を加減し、それによって勝利を得たセラはその悔しさを引きずり続けていた。
「女だと思って、あんたに手加減された! そういうの全然嬉しくない!」
自分を対等の相手として見ないレオに対してセラは怒りをぶつけ、本気の勝負を望む。
「レオ、本気で戦って。私も本気で戦う。言っとくけど、手抜いたら、すぐわかるから」
「わかったよ……てめぇ、死ぬ気で来いよ」
ここから2人がジューマンの姿に戻り、バトルが激化、というのは今作の特性を巧く活用。前回も、バスから飛び降りるシーンでアムがジューマンモードになる(スーツアクターさんに入れ替わる)という手法を使っていましたが、アクション吹き替えよりもカットの自由度が上がる分、演出の幅を広げてくれそうです。
「随分とじらされましたわ」
「だがそれがこのショーの面白い所だよ。葛藤し、苦悩する姿が――実に昂ぶる!」
ジニス様、起きる! を俯瞰で撮ったのは格好良かったです。今のところチームクバルが圧倒的に有利そうなので、チームアザルドの大雑把な破壊も割とイけるジニス様、というのも次回辺りは見たい所。
本気の対決はパワーに勝るレオが優勢に進め、いよいよ最後の一撃となる2人の拳が交錯したその時、駆けつけたイーグル達が特殊リングを破壊し、セラとレオのキューブを回収。
「ここは俺たちに任せて」
「ううん、戦う。今ものすっごいムカついてんの」
「おうよ! あいつぶっ倒さねえと、気が済まねぇ」
いっけん同じ怒りのようで、先ほどのラストパンチに思うところがあったらしいセラがレオを横目で睨んでいる(そしてレオは気付いていない)、という含みは良い感じ。
イーグルは第4話にして早くも決め台詞を奪われ、挿入歌投入で肉弾戦盛り。イーグルの鞭剣は今回が初めてのリアル造形物でしょうか。


帰れない 世界へと 思い馳せながら 生きるのは 遊びじゃない なめるなよ

挿入歌はちょうど作品のキーワードが入って格好いい所が、戦闘の効果音少なめで聞き取りやすくて、狙った演出だったら素敵。網怪人は、スタミナもあればガードも固いライオンの猛攻と、シャークの回転背びれアタックで弱った所を、今回は噛みつきをイメージした銃撃と斬撃の合体攻撃で撃破。コンティニュー後は、揉めずに123合体から、連射しないキリンバズーカで粉砕。
「レオ……あの時、みんなが助けに来なかったら、あんた、あたしのカウンター食らうつもりだったでしょ」
「え? ……いやいやいやいや、ははは、洗濯物は、俺に任せろ!」
「やっぱり……いつか絶対、本気出させる」
誤魔化して部屋を出て行くレオの背中に握り拳を向けるセラ、とセラとレオの話を1エピソードで丸く収めてしまわなかったのは好印象。その上で、最後の台詞と拳によって、ジュウオウライオンの戦いぶりにレオの真の実力を垣間見たセラの意識の変化が描かれており、人間関係がきちっと動いています。
「あーーー!! しょうがねえだろ! 女ぶちのめすぐれぇだったら、嫌われる方がマシだって思ったんだもんよ。……力で女負かしても、格好わりぃだけじゃねえか。これが、男の美学ってもんだ」
そして外で悶絶するレオが、女をぶちのめさないで好かれたい、と相手の気持ちを考えずに自分に都合の良い事ばかり考えているのではなく、女をぶちのめすぐらいだったら嫌われる方を選ぶ、とあくまで自分の身勝手な選択である事(だから“男の美学”)を自覚している、というのはとても良かった所。
レオは油断すると即物的で雑な馬鹿になってしまいそうなのをかなり丁寧に描写していて、好感の持てるキャラクターになっているのは有り難い。
次回――
「このゴリラパワーで、君もいますぐムキムキだ!」
「「マッスル・マッスル!!」」
(byアブレラ通販)
早くもアザルド直接出馬で、デスガリアンが1クールを乗り越えられるのか、割と本気で心配になってきました(いやまあ、序盤に幹部と一当たりというのはよくありますが、パワーアップ展開を兼ねるとなるとどうなのか……)。