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『ブルースワット』感想27

さやまきさんとのやり取りでしっくり来たのですが、ゴールドプラチナムは、単身赴任中で長男(ショウ)との距離感がもう一つわからず、帰ってくる度に大量のお土産を買ってくるお父さん、という不器用な父性ヒーローなのではないか説。
◆Volume38「GP(ゴールドプラチナム抹殺指令」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一/鈴木康之)
ドラムガンファイヤーで傷を負ったジスプは自らを強化改造し、頭に薬瓶など差してわかりやすく凶暴な感じに。……見た目は理性を失ったモンスター然としているのに、性格は特に変わっていなかったりしますが。
「我が名はマドモアゼルQ。いや、クイーン!」
そしてスペースマフィアの頂点に立つ存在が遂に地球侵略の陣頭に立つ。
「スペースマフィアの存亡を賭け、この地球を新たな砦とすべく私は降り立った。まずは、我が近衛軍団を壊滅させたプラチナムから血祭りにあげてやる!」
え(^^;
いや前回、クイーンの宇宙船団(単なる光で表現)→横を通り過ぎるスターフォートレス→なんか爆発したような……→ムッシュ達、嫌な上司が死んだと大喜び
という展開を、脳が受け入れ拒否していたのですが、本人から発言があったので認めざるを得ないようです。
ゴールドプラチナム視点だと多分、
〔ショウに呼ばれたぞ!→お父さん、通販で買った格好いい新車を見せちゃうぞ!→ん? なんか引っかけた……?→まあいいや!→あれ? ショウ居ない?→とりあえずショウのお友達が困っているみたいなので撃ち殺して帰ろう〕
みたいな感じで、クイーン近衛軍団壊滅。
そしてエピソードの都合で規模の大小が流動的なスペースマフィアは、とうとうなし崩しで崖っぷちに。
クイーンの台詞だけだと、「存亡の危機なので自ら地球にやってきたら通りすがりに近衛軍団が壊滅した」のか、「通りすがりに近衛軍団を壊滅させられて存亡の危機に陥っている」のか判断つきませんが、どちらにせよ、宇宙の各地でプラチナムに叩きのめされて戦力激減、と捉えるのが妥当でしょうか。
ラチナム抹殺を図るクイーンは作戦の手始めとしてサラの捕獲を指示し、しばらくムッシュトリオvsサラのアクションシーン。棒術を取り込んで力は入っているのですが、作品としてあまりにアクションに一貫性が無くて盛り上がりきれません(^^; サラの身柄を抑えたクイーンは残りのブルースワットを誘き出し、バリアに閉じ込められた4人はプラチナムに助けられるが、そのプラチナムが宇宙からの狙撃を受ける。
なんとクイーンは、コントロールを奪ったSS−17を爆弾で脅したサラに操作させ、衛星軌道からプラチナムを攻撃させたのだ! 何故か「撃て、私を撃て」とサラに念話を送ったプラチナムはSSビームの直撃を受けて爆散し、今度はその射撃がブルースワットに迫る。サラからの通信で状況を把握した地上の4人は、スワット1のブルーストライカーが囮になっている間に、繁華街に仕掛けられた爆弾の解除と囚われたサラの居場所探索に急ぐ……。
“脅迫を受けたサラがやむなく敵に回り、その狙撃を回避しながら状況逆転の為にチームで動く”というプロット自体は面白いのですが、高度なステルス機能が売りの筈なのに(スミレが脱皮する重要エピソードもあった筈なのですが)あっさりコントロールを奪われるSS−17、クイーン達に囲まれているのにやたら詳細な爆弾の情報を伝えてくるサラ、宇宙から狙われているのに平原に棒立ちで現状整理を始めるショウとシグの致命的なスピード感の無さ、BSが3手に分かれるのをあっさり見逃すエイリアン、そもそもプラチナムが絡むと何もかも茶番に、と、その見せ方が徹底的に面白くありません。
そしてシグが念力で爆弾を止め、セイジ達がサラの場所を探り出すも、クイーンの介入でブルーストライカーにSSビームが直撃……の次のシーンで、サラの監禁場所へ突撃するとスワット1がごく普通に復帰しており、その場しのぎの盛り上げ方が、実に雑(^^;
更に、姿を見せたクイーンを、一目で「クイーン!」と喝破するシグ。
前回ラストでムッシュ一味がクイーンの姿に戸惑っていたり、今回「我が名はマドモアゼルQ。いや、クイーン!」「我が名はQ、いや、クイーン」と言い直すシーンがわざわざ2回あったり、船団爆発のどさくさで偽のクイーンが詐称している、というのを匂わせる伏線なのかと思っていたら、全くそんな事はありませんでした(^^; とすると何故、「Q、いや、クイーン」みたいな変な台詞を繰り返していたのか。
シグはまた、改造ジスプを一目見るなり「ジスプの顔が!」と断定しているのですが、顔以外も全然違うのに、声も聞かずにどこでジスプと気付いたのか。
ここに来て、シグは本当にスペーススワットの一員だったのか? という重大な疑問が膨れ上がってきます。なにぶん「スペーススワットは全滅している」ので誰もその事実を確認できませんし、実はシグ、スペースマフィアを裏切った大幹部とかではないのか。本当は、マフィア語もわかっているのではないか。
「やられてたまるか、やられてたまるかぁ!!」
「無駄だ。いくら怒りをぶつけても、 お父さん ラチナムは来ない。奴は死んだ、抹殺されたのだ!」
クイーンの台詞を待ち構えていたかのように、凄く普通に降りてくる金色カプセル。プラチナムの援護射撃でサラは脱出し、一応金色本人の説明によると、「時空の裂け目が閉じるその一瞬を選び、あの時サラに撃たせたのだ」だそうです。
いつもの配達で装着したシルバニアは、普通に敵の攻撃を受け止めてリフレクトも消滅もせず、いつの間にかバージョン違いに(笑) 雑魚エイリアンを倒すもクイーン親衛隊の攻撃を受けてひっくり返ったスワット1に、2と3が「ハイパーショウ!」と呼びかけるのが、改めて凄く間抜け。恐らく劇中でプラチナム以外が呼んだのって初めてだと思うのですが、同僚の名前に「ハイパー」付けて呼ぶ二人の心中は推し量りがたいものがあります。
強力な親衛隊の攻撃でブルースワットがピンチに陥り、遂に地面に降り立った金色父さんが戦いに参戦。ドラムガンファイヤーで親衛隊バリアーを砕くとクイーンが真の姿を見せ、ハイパーショウ&ゴールドプラチナムのダブル攻撃すら跳ね返すが、その力を見せつけると忽然と姿を消すのであった。
「あれがクイーン。さすがに凄いパワーだぜ」
「スペースマフィアの最高権力者だ」
「決戦が近い、そんな気がします」
「同感!」
「この地球は俺たちが守る!」
構造だけ見れば、最終クールを前に宿敵が強化されラスボス(候補)が姿を見せる、という流れではあるのですが……能動的に状況を動かしていないキャラクターに「決戦が近い」と言わせるのはほぼ禁句の類だと思いますし、それを受けて「同感!」しか台詞の与えられないサラの扱いは酷すぎますし、状況は全く盛り上がっていないのに定番の台詞だけ口にさせるという最悪のパターンで、急速に気温が絶対零度へ近づいていく中、去って行くプラチナムを見送って、つづく。
そもそもプラチナムを抹殺しようとしていた筈のクイーン一味が絶好のチャンスに何のコメントもなく撤退したり、ジスプの改造が物語に全く影響を及ぼさなかったり、使う人が使えば遠隔操作で地上を精密攻撃できるSS−17が危険すぎたり、そんなSS−17のコントロールが奪われたという事態に誰も深く頓着しなかったり、シルバニアの設定無視、Qやシグの言動などなど、今作における様々な雑さと物語の焦点の散漫具合とがあらゆる箇所に濃厚に煮詰められた血の池地獄の様相を呈して参りました。
どうしてここまで雑なのか(^^;
まあ、この瘴気の海の中から小林靖子が右手を伸ばして光を掴んだのだと思うと、
「夢だって、消せないよ。絶望がある限り、夢だって、輝き続ける」 (キュアフローラ
という言葉を深く噛みしめる所であります。