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『ブルースワット』感想28

◆Volume39「宇宙獣 命の絶叫」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:浅香晶)
OP映像がかなり入れ替わり、ゴールドプラチナムの出番が激増。
ドラムガンファイヤーを放つスワット1 → 画面奥から手前に向けて飛んでくる金色お父さん → 2人並んでショット
というすっかりコンビな映像に、スワット2と3が草葉の陰で泣いています(死んでない)。
エイリアンの中枢神経を麻痺させる歌声を持ち、スペースマフィアの天敵といえる宇宙生物ミールが地球に飛来。山奥で暮らす少年と仲良くなるミールだが、ムッシュは少年の父にインヴェードする事でその体を人質にするとミールを捕獲。ミールが最後の一匹である事を確認するとその抹殺をはかるが、そこに少年、そしてスワット3が駆けつける。
ミールと少年が仲良くなった理由を「互いにひとりぼっち」としながら、父親を必死に取り戻そうとする少年と、ザジへの強い思いで戦うシグの姿を重ねている為、物凄くちぐはぐ。
一度は敵と誤解したシグの姿に打たれたミールは、電流首輪をつけられているにも関わらず歌を唄い、ジスプを少年父の体から追い出す事に成功。だがその代償として、その命は尽きてしまう。怒りのショウがハイパー化し、ドラムガンファイヤーを浴びたジスプは逃走するのであった……。
凄く根本的な所で、「エイリアンがインヴェードした肉体を人質に使う」というネタを中心に据えたのが、非常に良くありません。
これは今作序盤からの問題点で、あまりにエイリアン側に有利すぎる設定の為、憑依したままだと十分に戦闘力を発揮できないなどの理由をつけつつ、なし崩しでエイリアンがインヴェードを解除するようになり(無論、人質に使えば別に十分な戦闘力を発揮する必要はないのですが)、ショック弾などで肉体を気絶させれば憑依が解けるという描写が何度かあるもののハッキリさせず、決定的な問題の解決をしないまま来ていたのですが、それを今更もう一度掘り起こしてしまった事で、本編の半分以上が壮絶な茶番と化しました。
……プラチナム降臨後は全部茶番という説もありますが、理屈はつけられる内につけておかないと、後になればなるほどその穴は大きく暗く深くなるという、残酷で見事な実例です。
また、記憶にある限りでは劇中で初めて、ブルースワットの服装に一般人(少年父)がツッコむのですが、物語世界の総白痴化が進むだけなので、そこは無視しておいた方が良かったのではないかと。
更に問題は続き、これまで今作ではほぼ、「エイリアン」=「スペースマフィア星人」、という固有名詞扱いだったのですが、そのスペースマフィアの天敵であるミールの歌声がばっちりシグに効いており、やはりシグは、元スペースマフィアではないのか。ミールの認識も、歌が有効=エイリアン=敵、でしたし。
ミールの歌が弱点である、マフィア/シグタイプの種属=エイリアン族が宇宙で最も個体数が多い(故にマフィアに居てもスワットに居てもおかしくない)という説明もつきますが、固有名詞のように「エイリアン」を使ってきた問題が、宇宙そのものをも狭くしてしまいました。
そしてそう考えるとミールの敵が宇宙に多すぎるのですが、少年の前で散々唄った後に「君は、僕の歌を聴いても平気なんだね」と宣っており、毒花の時同様、通用しない地球人が特殊なだけで、ミール獣は極めて極めて危険な殺人宇宙生物ではないのか。
シグは「何百年も前に奴等に抹殺された筈」と責任をスペースマフィアに押しつけていますが、宇宙全域でミール狩りが行われた可能性が高いように思えます。
ミール獣の人形は、顔の表情のみならず、耳や手も動いて、よく出来ていましたが。
一応前半に「だけど、もう僕は……」と匂わせる台詞はあるものの、いきなり残り僅かの寿命だったから悔い無しと言い出すミール、後ろでジスプ出てきているのにそんなミールを囲んで話を聞いているブルースワット、など、間抜けなシーンも目白押し。
そして、ムッシュJボディから離脱 → 少年父に取り憑く → ミールに追い出される→ 部下2人、焼却される → 川ダイブで逃走
……あれ? ムッシュJボディ、その辺りに落ちているのでは。
画面に見えない所で、常にムッシュ回収係が待機しているのかスペースマフィア。
次回――転身だァァッ!