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『コンレボ』第15話「宇宙を臨むもの」感想

女の戦い、勃発。
公式の来人推しに焦る笑美&輝子だが、爾朗の周囲に更なる女の影が!
それは、目的不明の異星人狩りを続ける、元エンジェル・スターズのアラクネこと遙アキであった。
「「だってあの人、女には甘いから」」
甘いっていうか弱いっていうか煮え切らないっていうか、人間関係が全般的に雑っていうか……。
ただ以前にも書いた気がするのですが、爾朗の女性(人間)関係が駄目なのは、笑美さんが躾に失敗したからだと思うんですが!
笑美さん多分、土壇場で甘やかすタイプだし。
超人課は遙アキを追い、魔法結社の人達がちらっと登場。この人達は割と好きなので嬉しく、またの登場を期待したい。超人専門の闇医者となったジュダスの病院で治療を受けていたアキはジュダスに依頼された爾朗によって連れ去られ、ジュダスはゴジラ細胞ならぬ爾朗血液製剤を持って姿を消す……とまた怪しげな伏線。
「我が社にとって超人は商品だ。人間が理想とする正しい存在。そのイメージを損なう者は、超人という正札を張りたくない」
情報を求めて、帝都広告をバックにする超人警備保障へ向かった輝子と笑美は里見顧問と遭遇し、改めて、“理想のヒーロー像”を演出しようとする里見顧問の思想を強調。この人もまだ、どんな裏があるかわかりませんが、持っている杖が、某ムッシュのものと似ていて困ります(これはこれで何か元ネタありそうですけど)。
「公共保安隊は超人を兵器にしたい。超人課は超人という存在を守りたい。あの人達は超人でお金儲けしたい。全く、人間てややこしいわね。爾朗は爾朗で、超人課を潰したいらしいし」
3ヶ月の放映インターバル+時制ジャンプ手法+状況の大幅変動、が重なってさすがにわかりにくすぎると思ったのか、今作にしては珍しく、現状それぞれの立場と目的をハッキリ言明し、だいぶわかりやすくなりました。
「笑美さん、怒ってないんですか?」
「怒ってるわよ。だから奥の手出す」
笑美は大量の管狐を捜索に投入し、今まで使わなかった理由は
「女の方から追っかけるなんて、格好悪いから」
と、後半戦に入ってから笑美さんのフィーチャー激しいですが、なんかもう、後で落とされる準備運動にしか見えないんですが!(^^;
一方、爾朗はアジトにアキを匿い、エンジェルスターズが思想の別なくあちこちの陣営に顔を出していたのは、帝都広告の売り出しに従っていただけだった、という辺りを説明。そんなエンジェルスターズを辞めたアキに、見当違いの共感を示す爾朗。
「わかるよ。正しい事をしたくなったんだよな」
大笑いされる(笑)
「帝告みたいな企業のいいなりじゃなくて、自分の信じる正義に目覚めたって事じゃないのか?!」
「正義正義正義って、やめてよ。馬鹿じゃないの? ナンセンス。白けるなぁ」
爾朗センパイもセンパイで何かと視野の狭い人なので、こういうリアクションをする人が出てきてくれて、正直嬉しい(笑)
「白ける? そんなの、本気にならない言い訳だ!」
いっけん正論なのですが、爾朗の場合、自分は正義から逃げているのに、他人には「超人だったら正義と向き合え、そしたら俺が味方する」という人なので、やっぱりタチ悪い。
「自由になりたい……」
「自由?」
「超人だからって自由を求めちゃいけないの? だってわかんないのよ? 正義とかそういうの、私にはない」
アキの目的、それは、もくもく星人を探し出し、その寄生した肉体を殺す事で自分に乗り移らせるという、宇宙へ――死んだ恋人の元へ――行く為の自殺であった。
だが、秋田ら3人のもくもく星人は既に居ない、と神化44年12月(劇中時系列としては、第6話でマウンテンホースと接触した後)の出来事を爾朗が回想し、秋田らの目的は超人課を利用する事で“自分たちが共存する器にふさわしい究極の超人を作ろうとしていた”という事が判明。だが秋田は「私は君達が好きになったんだ。超人が、人間が」と他の二人を裏切ると、自ら爾朗のGパワーの封印になったのだった。
マウンテンホースの一件があるので超人集めはこれ以前から行っているのですが、超人課を潰すという目的が明確になったのは、これを聞いて、という事なのか。
爾朗の腕にもくもく星人が宿っている事を確認したアキは爾朗に襲いかかると、更にG血液の力で巨大化。爾朗はエクウスGモードを起動し、アキを気絶させるが、そこに笑美、輝子に続いて、里見とジャッキーが現れる。ソロで帝告に残っているらしいジャッキーは、目にハイライトが無い上に歌声で音符シールドとブレードを作成し、アキを逃がそうとする爾朗。
「笑美、輝子!」
「なに当たり前に命令してるのよ」
だから、躾が……。
「正義の味方の癖に俺も、正しい事ばかりやれているわけじゃない。かつて友達に聞かれたんだ……まだ決められない。だが、迷うのをやめたら、俺はあいつになってしまう」
この数年間、爾朗が何をしていたかというと、「迷っていた」というのは、“疑問を持たないヒーロー”をチクリとくさしている感がありますが、悩み、迷い、問いを続けるヒーロー像というのは、爾朗らしくもあるし、仮に正義を持っていたとしても考える事をやめてはいけない、というのは一つこの物語が提起したいものなのかなと思います。ここでクロードを拾ってくれたのも良かった。
そして明かされる、天弓ナイトの秘密――天弓ナイトの仮面とスーツには何の秘密もなく、天弓ナイトは、ただの人間だったのだ。
「ただの人間が、仮面で顔を隠す事で、あれだけの活躍が出来た」
「だったら、人間と超人は、どう違う……」
「だから私は、君を、君達を信じたくなったんだ。教えてくれ。超人とは何か」
−−−−−
「天弓ナイトがただの人間?!」
「なのにずっと超人のフリをしていたっていうの?!」
「そうじゃない。あの人はやっぱり、超人だったんだ」
超人とは、人並み外れた異能を持った者なのか。
或いは、正義の意志を持った者なのか。
もともと、「超人」という言葉自体が劇中世界で既に定義付けされている所から始まったので、このやり取りは若干言葉遊びのレトリックが入っているのですが、そこからもう一度、「超人」を定義付け直す――それによって昭和のヒーロー達から受け取った物を現実と結びつけ直す――というのが、今作の目的地の一つになりそうでしょうか。


「広瀬さん……ヒーローって、居ると思います?」
「さぁ……でも、ヒーローになろうって、頑張ってるやつなら、知ってるよ」
−−−−−
「それに……違った? だって剣崎くん、守ってくれたんでしょ?」
(『仮面ライダーブレイド』第36話)
仮面のヒーローテーゼも正面から入ってきて、改めて『仮面ライダーブレイド』を思い出したりする所ですが、どうまとめてくるか、楽しみ。
メタ的な部分を抜きにしては、ゴジラパワーを捨てて、自分の意思で正義の超人になる道、が爾朗に提示されたとも言えるのですが、果たして、爾朗センパイが悩める青少年から脱皮する日は来るのか。