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『仮面ライダーストロンガー』感想26

◆第36話「三人ライダー対強力デルザー軍団!」◆ (監督:内田一作 脚本:大野武雄)
続々登場する先輩ライダー達に加え、今作の5人ぐらいで回している怪人声優もデルザー軍団に一挙投入され、敵も味方もフルキャスト
長らくアジトでふんぞり返っていたシャドウは指揮権をマシーン大元帥に奪われ、遂に始まるデルザー軍団の日本侵略作戦。
「いよいよ、日本総攻撃を開始する。デルザー軍団の手で、日本中を火の海で覆い尽くすのだ!」
四日市……続いて東京」
恐らく当時、公害問題(四日市ぜんそく)などもあって工業地帯としての知名度が高かったのでしょうが、かつてここまで、フィクションにおいて四日市が重要な扱いを受けた事があったであろうか(笑)
四日市には既にヨロイ騎士が向かっており、ストロンガー対策を任せられた磁石団長は、幼稚園バスを暴走させて茂と藤兵衛を誘き寄せる。
磁石団長は磁石系としてはオーソドックスなデザインながら、S(極)とN(極)をあしらった棒状の武器がお洒落。叫び声が「しゃいーん!」としか聞こえなくて、某鉄の爪を思い出します(笑)
風見先輩に教わったのか、走行中のバイクに乗ったまま変身を披露したストロンガーは幼稚園バスを救出し、磁石団長と激突。マグネットパワーに引っ張られた上にミニ磁石を浴びせられて磁力で体内の回路を破壊されそうになるが、藤兵衛のアドバイスによって電気を流して磁極を反転させる事でこのピンチを脱出。
昔の事を思い出した影響か、藤兵衛が急速に魂の輝きを取り戻していきます。
反撃に転じるストロンガーだが、マシーン大元帥にいびられたストレスを解消しようと、磁石団長を嗤いにシャドウが現れ、おまけにわざわざ、四日市を狙っている事を教えて帰宅。
「さしずめ、四日市の石油コンビナートなんかは、丁度いい場所だからな」
「いかんせん四日市じゃ……」
ひたすら続く、四日市ステマ……ステマ
前回ぐらいから茂と藤兵衛がいつの間にやら東京に居る事になっているのですが、タイアップ回以外でこれだけ地名が連呼されるのは割と珍しいと思われ、彼我の距離感が意味を持つ事と、デルザー軍団の作戦の大規模さ、そこへ駆けつける先輩ライダー達の頼もしさ、と幾つかの要素が強調されています。
同刻・四日市――そこではデルザー軍団のヨロイ騎士が、コンビナートに爆薬を仕掛けていた。
四日市を火の海に包み、全てを、灰にしてやる!」
「それまでだ! ヨロイ騎士!」
だがそこに、スペインからやってきた神敬介が立ちふさがる!
「大変身!!」
前回、V3先輩は主題歌インストだったのに、Xの主題歌は歌詞入りで流れるのは、歌唱力の問題でしょうか(笑)
Xのライドルスティックとヨロイのサーベルがぶつかり合い、ヨロイはちゃんとマインゴーシュと二刀流なのが素敵。ヨロイ戦闘員を蹴散らしていくXだったが、ヨロイの放った高速熱線により仕掛けられた爆薬の一つが起爆してしまい、吹っ飛ぶコンビナート(の一部)。
ここで先輩ライダーが出てくると一方的に勝利を収めるのではなく、一筋縄ではいかないデルザー軍団の力を見せて、敵味方の総力戦の雰囲気と説得力を強く出してきたのは、良いバランス取り。
続けて再び高速熱線を放とうとするヨロイだが、どこからか飛んできたロープがその動きを封じる。
「待て!」
「誰だ、おまえは!」
「はははは!!」
うーん、立て続けにこういう人達が出てくると、悪の軍団も大変だなぁ(笑)
そして高い所に現れた男は、いきなり、脱・い・だ!
「アーーマーーゾーン!!」
各ライダー、登場→(脱衣)→生身バトル→変身→バトル、とサービス満点。Xとアマゾンの共闘によりヨロイは逃亡し、四日市コンビナートの爆破被害を最小限に抑えられたデルザー軍団は、仕切り直しで本命の東京を攻撃目標とする。ここで、生の目出しを生かして、目をつぶって考え込む大元帥、という絵は、なかなか面白い演出。
磁石男爵はアジトの設備で強化したマグネットパワーを用いて2機の飛行機を墜落させ、ここでも黙ってやられっぱなしではないデルザー軍団の恐ろしさが描かれます。
藤兵衛からの情報と磁力探知機によりアジトを発見した茂だが、その前に立ちはだかるヨロイ騎士。
兜の造形と紫マントが、今見ると微妙にヴァンプ将軍(『天体将軍サンレッド』)を思い出させるヨロイ騎士、掛け声の「かっちゅー!」が凄い(笑)
そこへXとアマゾンが駆けつけてヨロイと戦い、ストロンガーは磁石の元へ。ここで3人ライダー対応の挿入歌(若干、元からあったBGMに無理矢理歌詞を乗せた感じもあるけど)が流れて、二つのバトルが同時展開。
ヨロイは、「上がってこい!」と高い所から挑発したら更に高い所に上がられ、物凄く高い所から思いっきり投げ落とされる着ぐるみ。
最後は、チャージアップしたストロンガーが超電ジェット投げ(ジャイアントスイング)した磁石に向けて、Xとアマゾンがヨロイを投げつけ、空中で衝突してもろとも大爆死。
鬼だ。
がっちり手を合わせる3人+1だが、倒した筈の改造魔人の「我々は不死身だ」発言が不気味に響き渡り……つづく。
デルザー軍団が更に2人出てきたと思ったら、先輩ライダーも2人現れ、数には数、力には力、の大活劇がテンポ良く進行。これまで、デルザー軍団一騎当千の強者達と描いてきたのも功を奏し、それなりの緊張を維持したままオールスターバトルが転がっています。また、やはり生の役者さんを一回見せておくと変身後の存在感が段違いで、とにかく華やか。問答無用の派手さと楽しさが全体に溢れています。
ところでどうでもいい余談ですが、『X』の主題歌の歌詞をずーーーっと「銀の仮面に黒マフラー 光に輝く海と海」だと思い込んでいて、改めて確認して物凄くビックリしました(^^;
次回――君こそ仮面ライダー4号だ!