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『コンレボ』第17話「デビラとデビロ」感想

前回ラストの振りは2020年を見据えた世相ネタかと思いきや、地底深くに潜み超人を遙かに凌駕する存在が、続けて登場。まあこちらはマントルレベルなので、土地神とはまたカテゴリが変わってきますが。
その上で、人間が開発していたらたまたま地底人と出会ってしまったのではなく、地底人が居るのは周知として、濡れ衣を着せて法律を根拠に殴りつけよう、という話運びが凄く『コンレボ』です。
地底妖怪カテゴリにはなっているものの、デビラでデビロで辻真先(アニメ『デビルマン』メインライター)なので、悪魔というモチーフとニュアンスなのでしょうが、風郎太=幽霊が「人間の心から生まれた」と一段下の扱いを受けているという事は、この世界における(高等)妖怪は、そもそも一種の高次生命体なのか。
まあ、その辺りはあまり頓着せずに、どかんと飛ばして終わるのですが。
超人というくくりに収まらない高次の存在をメインに据える、というのは前半戦の『サザエさん』回と同様ですが、『サザエさん』回が“永遠”を軸に『コンレボ』世界を縦に広げたのに対し、今回は“拡散”を軸に『コンレボ』世界を空間的に広げており、前半と後半で一つずつ、爾朗を中心にした物語、とは別の視座で、超人と人の物語を描いて見せる、というのは面白い構成となり、自分の役割をくんだ大家の、さすがの技。
映像としては、地震を起こす大ナマズが地面やビルの中をぐにぐにと動き回る姿が面白かったです。
あと、後半戦ここまでスポットの当たらなかった風郎太の出番が多かったですが、タコの変化は、『クレクレタコラ』……? 1973〜74年放映なので、少しズレるけど。
さらっと前回から10ヶ月ぐらい進んで、後半戦スタートからもう劇中時間が約1年経過しているのが今作は恐ろしい。