◇『クロムクロ』
ホントじっくり進むなぁ……個人的好みでいえばもう2倍ぐらい速いのが好物ですが、今作は、腰を据えてじっくり進める、というテンポが徹底しているので、これはこれで面白い。
ライジング自爆に巻き込まれて1話まるまる生死不明になっていたクラスメイトが、次の話で割と普通に帰ってくる辺りの見せ方も好きです。ヒロインもヒロインで、エピソードの引きで家出したと思ったら、凄く普通に帰ってきて、凄く普通に布団を片付けてから、凄く普通に登山に向かうし(笑)
物語としての、緊張と弛緩のバランス、シリアスの反対側にギャグではなく、とぼけた空気、とでもいうようなものを置いている作風が好み。
そして、子供の頃に女の子を傷つける発言をした男は一生許されないという、藍原ゆうき案件が発動。
バンダナとカメラ小僧は今のところ、好感を持てる要素があまり劇中で与えられていないのですが、この後どういう扱いに持っていくのやら。毎度死にかけるギャグ要員なのか。
ヒロインが、クロムクロに乗る事で人を殺すという部分を割とあっさり乗り越えたのは、少々意外。知らない誰かを殺す事よりも、知っている誰かが死のうとしている事の方が嫌、というのはそれはそれで自然な感情であり、その天秤の問題が大きかった、という流れではあるのでしょうが。
敵の接触も一ひねりしてきて、引き続き楽しみ。
◇『うしおととら』
王道大逆転モードに入った所で「約束の夜へ」が突き刺さってくるのが、今作(原作)の印象が強く残っている理由の一つなのだろうなぁ……と改めて。
後は、うしお×麻子よりも、とら×真由子の方が好きなので、そこをしっかりやってくれれば満足です。