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『重甲ビーファイター』感想4

◆第4話「超マシン大暴れ」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
気を取り直して、明るいというか爽やかな音楽でジャマール戦闘機に立ち向かうビートマシン。かなり力の入ったミニチュアワークが続き、やはり予算の問題で2話に分割されたのでは疑惑。
テントウムシジェットを操るレッドルは、敵戦闘機に背後を取られた状態から急制動で後方に回って撃墜とか、サキ・ヴァシュタールばりの空戦テクニックを披露し、やはりこの人、カタギじゃないと思います。
テントウマシンは更にビル火災を消火して街の人から歓声を送られ、TV報道の言及もあるなど、ビーファイターは対ジャマール組織として一般に認識されているという描写。
これを見たガオーム様は、もともとビーファイターとか新戦力とか知らないもん! とあっさり前言撤回すると、ジャマールウェーブにより、地球中の機械という機械を暴走させるダブルプロジェクトを発動し、メカ軍団・デスランチャーが出撃。
前回ビーファイターに激しくこだわっていたのに、1週経ったらどうでも良くなってしまうガオーム様は、凄く感情的かつ場当たり的で、早くも駄目上司の予感。
駄目上司の朝令暮改はともかく、ジャマールウェーブが放射された事で、実弾を撃つラジコン、ガスを噴く冷蔵庫、暴走する自動車、などなど社会は大混乱。3人組の少年達を追うラジコン軍団はなかなかの迫力で、必至に逃げ惑う少年達は、偶然、シュバルツがジャマールウェーブ発生装置を設置した倉庫に入り込んでしまう。小学生3人に向け、怪人がいきなりミサイルぶちこむ、という映像は意外と新鮮かもしれません(笑)
その頃、調査の為にビーファイターが街に繰り出し、それをシュバルツに連絡する留守番組。今回も仲良し。
拓也達のバイクやアースアカデミアのコンピュータもウェーブの影響で暴走し、車やクレーン車に襲われるという生アクションをしばらく見せ、追い詰められた3人の前にランチャー怪人が出現。変身しようとするも、虫アーマーが暴走する可能性を危惧する拓也達だが、そこに老師からの電波が届き、昆虫魂が入っているから大丈夫と請け負うというのは、定番の機械暴走作戦と今作の特性(科学+昆虫魂)を巧くミックス。
サスペンスルフルなBGMで、決意の表情でぐっと拳を握りしめてからの「「「重甲!」」」も良かったです。

「ブルービート!」
ジースタッグ!」
「レッドル!」
「「「重甲・ビーファイター!!!」」」

ラジコンに追われていた子供達が戦場に紛れ込んで装置の場所が判明し、倉庫へ向かったブルービートは捕らわれていた子供を救出すると装置を破壊。格好いいアクションと共に、子供のヒーローである事を強調し、4話目にしてようやく、『ビーファイター』流が形になってきた気がします。
ジャマールの反省点は、大事な装置は厳重に守ろう!
第2話でも前線基地をどさくさであっさり取り返されていましたが、防衛戦略の概念が薄いのかもしれない、ジャマール。
作戦失敗にイラッと来たガオーム様は、再びジャマール要塞を突入させ、吐き出される戦闘機軍団。今回も倉庫の下敷きになるブルービートだが、マッスルであっさり復帰……せず、ビートマシンを召喚。ここからしばらく、主題歌を被せてのメカバトル。メタルヒーローシリーズとしては久々のミニチュアメカバトルという事でか、かなり気合いが入っており、クワガタマシンで戦闘員を挟んで蹴散らしたり怪人のミサイルを打ち返したりなど、けっこう面白い映像。
テントウジェットは、低空飛行で後方に砂塵を巻き上げる事で敵機の視界を塞ぐと、急上昇して後続の敵戦闘機を次々と壁に激突させるという鮮やかな空戦テクニックを披露。絶対カタギじゃ無い。
ビーファイターは空戦部隊を撃破し、本日はガオームゾーン無しで、スティンガーコンボでミサイル怪人を撃破。少年達が粗雑に扱っていたラジコンを修理し、物を大事にする事を教えるのであった、でオチ。
ビートマシンお披露目・機械暴走作戦・虫アーマー(ビーファイター)の特性、を巧く絡めてなかなか面白かったです。特に、今作の面白みは虫アーマーの設定にあると思っていたので、そこを押し出してきてくれたのは良かった。
メカ見せ回はしばしば、物語とメカが巧く繋がりませんが、虫アーマーを間に挟む事で、そこが巧く繋がってくれました。ビートマシンのミニチュアワークも想像以上に良かったです。一番格好良かったのがテントウマシンで、一番印象薄いのがカブトマシンでしたが(笑) ……この辺り、前作で女性戦士を雑に扱いすぎたので、その反省がレッドルに活かされているのかも。
しかし、冒頭3分ビートマシンが大活躍し、その後凄く普通に別個のエピソードが始まり、やはり本来第3話のクライマックスだった部分が第4話にズレ込んだとしか思えませんが、何があったのでしょう(^^;
次回――今回の次回で、虫アーマージャック?! という不安のよぎる予告ですが、今回けっこう面白く見られたので、波に乗って欲しいなぁ。