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『仮面ライダーオーズ』感想12

◆第19話「赤いメダルと刑事と裏切り」◆ (監督:石田秀範 脚本:小林靖子
OPにバース参加。そういえば、メズールもガメルも普通にOPに居るという事は、復活の目があるのかしら(さすがに16話でリタイアは勿体ないしなぁ……)。
そして、「バース」と名付けたのは、鴻上会長と判明。「仮面ライダー」はどちらかわかりませんが、これもどちらかというと、会長の趣味か。
前回ドクターについて、顔を見ていると飯がまずくなる、みたいな事を言っていた気がする伊達は、ドクターの研究室に寝袋を持ち込んだり、おでんの中に人形を突っ込んだり、好き放題。全方位を、爆破しまくります、伊達明。
そんな大旋風が吹き荒れてからしばしのある朝、寝坊した映司が店に降りていくと、見覚えのあるパーマ頭が、床をモップがけしていた。
「今日からここで、働く事になった」
前回、クスクシエで光を見た後藤、一度死んだ気になってやり直す事にしたそうですが、クスクシエは何だか段々、問題児の精神を鍛え直す修行の場のようになりつつあります。
「アンクちゃんも、あ・り・が・と・う、覚えるといいんだけどなぁ」
知世子の攻撃! アンクはMPに50ダメージを受けた!
アンクは特技《あ・り・が・と・う》を覚えた!
ごとう店員が通りがかった!
「おい。いい格好だなぁ。今までよりよっぽど似合う。あー、そのアイスキャンディー、こっちにもよこせ。あ・り・が・と・う」
アンクの攻撃! ごとうはMPに120ダメージを受けた!
ごとうは力を溜めている!
THE・底辺争い
鴻上に呼ばれた映司は、ヨーロッパ旅行のお土産として赤いコアメダルを1枚渡されるが、アンクがコアメダルを入手すると泉刑事の体を捨ててしまうのではないかと危惧して、受け取りを拒否。
「やっぱり、無くなってるコアメダルって、鴻上さんが持ってるんですね」
「その件について、今すべて説明する気はない」
「じゃあその目的も、聞いても無駄ですかね?」
「知らなくても、聞かなくても、戦えるのが君だろう」
一つの目的(誰かに手を伸ばす)の為に、自分自身さえ蔑ろに出来る映司の危うさが前回再浮上した所で、違う角度からもグサグサ来ます。
なお、社会的立場が心配された泉刑事は、比奈の要請で休職扱いになっていると、ここで言及あり。
そんな泉刑事がかつて逮捕した男が、コズルイエローにメダルを投入されて脱獄。男は復讐という欲望を満たす為、自分を逮捕した泉刑事と、自分を裏切った相棒のチンピラ・ヤスを狙う。
「許さねぇ! おまえら絶対に許さねぇ!」
てーててってててれてれてれてっててれ てーててってててれてれてれてっててれ!
朝日を背中にして 君が立ち上がる 瞳の合図一つ 強く頷けば
「映司……ハイパー映司……」(待て)
……いやまあ、純然たる偶然だとは思いますが、石田監督も小林靖子も『ブルースワット』に関わっていたので、何か脳裏をよぎらなかったか、気になります(笑)
(※1994年のメタルヒーローシリーズ『ブルースワット』では、中盤以降、クライマックスで主人公が「許さねぇ!」と叫ぶと、スーパーヒーロー・ゴールドプラチナムが降臨し、作品が色々と大変な事に)
脱獄犯から生み出されたのは、半分メズール(海産物)属性の進化型、クラゲライオンヤミー。
とここで、カザリの進化を表現する形で、ヤミーが強化。割とストレートな、どこか昔懐かしさも漂う合成タイプですが、体の半分で強引に二つの生き物をくっつけたような姿と、ライオンヘッドの下に覗く人間に近い口元のデザインがグロテスクで印象的。
クラゲライオンにダメージを与えると、飛び散ったセルメダルがメトロイドもとい電気クラゲに変化して周囲を飛び回り、攻撃を与える度に更に分裂。属性防御が複雑化して、ラカマータフラッシュも跳ね返されるオーズのピンチに、伊達さん今回も颯爽とヒーロー登場。
ドリルによる、とにかく物理で殴るアタックでクラゲライオン相手でも優位に戦いを進めるバースだったが、そこにカザリが乱入し、バースも苦戦。前回かなりの能力を示したバースですが、コアメダルを力とするグリード相手には分が悪いという扱いに。
「僕はまた進化した。新しいヤミーも、面白いよね」
オーズもバースも状況を打開できない中、アンクもダメージを受け、更にヤミーに狙われていた筈のヤスがアンクのメダルホルダーを奪い取ってカザリに渡してしまう。なんとヤスはカザリに脅されて、ホルダーを手にする機会をずっと窺っていたのだった。
大ダメージを受けて変身の解けた映司は3枚のメダルを奪われ、遂に8枚の黄色コアを手に入れるカザリ。
「あと1枚――僕は今日、完全に復活する……!」
カザリはメダルホルダーを手にし、オーズ陣営に残ったコアメダルはタカ1枚、という番組史上最大のピンチで次回へ続く。