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『重甲ビーファイター』感想7

◆第7話「謎の激写マン!!」◆ (監督:石田秀範 脚本:鷺山京子)
恒例のランニング中に格好良くいじめを止める麗。
「2人がかりでいじめるなんて卑怯よ!」
……タイマンならOK、と聞こえて油断なりません(笑)
怪しげな男が子供達と麗をインスタントカメラで撮影して立ち去り、その間に、犬笛で呼んだ犬をけしかけようとするいじめられっ子だが、ビーストマスター麗はくぐってきた修羅場の違いを見せつけあっさりと犬を大人しくさせてしまう。
麗の個性、飼い犬にだけ心を開く少年の屈折、不審なカメラ男の謎、を詰め込んで先の展開に興味を持たせる、巧くまとまった導入。
男が捨てていった写真を拾った麗は、写された少年の姿が半分消えている事に不審を抱くが、なんとその少年が異次元に転送されてしまう。謎の男の正体は戦闘メカ・ガメリオで、カメラに見えたのは生体データの解析装置。ジャマールは生体データを解析したターゲットを転送装置でジャマー養成次元へと送り込み、子供達をジャマーにしてしまおうとしていたのだった!
入手した生体データを転送装置へ送り、解析が終了すると随時転送されるという仕組みで、撮影と転送の時間差とメカニズムに理屈をつけたのがなかなか面白いのですが、ジャマールはもう、兵力も足りないのか(笑)
不安です、激しく不安です。
活動自体は比較的まともなのに、どうしてここまで不安なのだジャマール(笑)
「写真から消えると、本人も消える……?」
子供達の連続行方不明事件と麗からの情報を付き合わせて事態を飲む込む向井博士はホント、適応早いな!!!
本当に一体全体、これまでどんな研究をしていたのか、ジャマールとは別の意味で不安です。
ビーファイターは事件の調査に乗り出し、麗の目の前で異次元へ転送されてしまうもう一人の少年。大作の集めたデータにより、体重の軽い子供から行方不明になっている事がわかるが、何故か犬笛の少年の姿はそのままだった……。余計な心配をかけまいと自分が撮影されていた事は隠して犬笛少年の元に向かおうとする麗だが、既に半分ほど消えている自分の写真を拓也達に見られてしまう。
「私は、私はビーファイターなんだもの!」
「うぬぼれるな!」
やたら覚悟の決まっている麗を拓也が一喝し、響き渡るギターかき鳴らす系BGM→からの主題歌インスト。
ビーファイターは一人じゃないんだ。僕も、大作も、向井博士も、老師グルや昆虫たちだって、みんな仲間だ」
「仲間同士が力を合わせなくてどうするんだ、なぁ麗」
写真の件は素直に話した方が、対策立てたり罠を仕掛けたり出来るのでは……と思っていたのですが、まだまだ立ち上がりのチームという事で噛み合わない部分を交えながら、個人ではなくチームである事を強調し、更にそこに「昆虫たち」を含める事で今作らしさを出した流れは良かったです。
チームの一員としての自覚を新たにした麗は犬笛少年の元に向い、消えた2人は友達なんかじゃない、と突っ張る少年を諭す。
「なぜ私がジョンと仲良しになれたのか、って聞いたわね? それは動物に対して心を開く事が出来るからなの。そして人に対しても心を開いた時、私には素晴らしい友達が出来たの。どんな時にも心から信頼できる、かけがえのない友達が。いつか君にも、素晴らしい友達を作ってほしい。だから、今ここで、心を閉ざさないで、本当の事を教えて」
これまでは (戦場暮らしで) 他人に対して心を開いた事が無かったので友達なんて居なかったと、麗、さらっと重い発言を(笑)
写真撮影された時、何をしていたのか……年上のお姉さんのリアルに深刻すぎる告白に耐えかねて重い口を開こうとした少年だが、生体データの送信不可能なターゲットを調べる為にガメリオが現れ、その攻撃に巻き込まれて気絶。気を失う間際の言葉に少年の家へ向かった麗は、そこで犬笛の存在に気付く。撮影された瞬間、少年が吹いていた犬笛の音波が、ジャマールの転送システムの障害になっていたのだ!(転送の時に超音波が確認されている、と伏線あり)
異次元へ転送されそうになるも間一髪、犬笛を吹いて脱出に成功した麗はブルービートとジースタッグの危機に駆けつけ、高い所で単独変身。女性戦士としては過去数年の<メタルヒーロー>シリーズでは例を見ないほどのヒーローぶりを発揮し、かなり意識的に、女性戦士も均等に扱う3人チーム、という部分を押し出してきています。
3人揃ったBFはビートマシンを召喚すると、犬笛のデータから作った妨害音波を増幅発振し、ジャマー養成次元から子供達を取り返す事に成功。
「暗黒の中に投げ込まれた子供達がどんなに苦しんだ事か、許さない!」
慌ててガオーム様はゾーンを発動し、ガメリオの見た目が強化。毎度出来るのかわかりませんが、これはわかりやすくて良い演出。ストロボミサイルや変幻自在の動きに翻弄されるBFだが、ブルービートの言葉が、その体勢を立て直す。
「落ち着け。昆虫には優れた方向感覚が備わっている。昆虫の声に身を委ねるんだ」
拓也にはなんかこう、杉村升ナチュラマッドサイエンティストがそのまま主人公になってしまった、みたいな危なさを感じます(笑)
スティンガーウェポンを装着したBFは、神出鬼没のガメリオの動きを見きって反撃を炸裂させるとこれを撃破し、ガオームゾーンから通常空間に帰還。ラストは、退院した犬笛少年の元に少年2人がやってきて、仲直りして大団円。
動物学者/トレーナーである麗の特性、物語のキーとなる犬笛、心を閉ざした少年の立ち直り、ハードボイルドな麗に仲間と友達が出来るビーファイターのステップアップ、と要素が綺麗に連動した好シナリオ。参加回数が少ないとはいえ前作ではぶっ壊れたシナリオが続いていた鷺山さんも、本来これぐらいは書ける、というのを見せてくれてホッとしました。
前作が前作だったので全体的に甘めの評価になっている気はしますが、4・6・7話と合格ラインを越えるエピソードが続いたので、この勢いで波に乗って欲しいなぁ……。