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『重甲ビーファイター』感想21

◆第24話「登場巨大カブト」◆ (監督:石田秀範 脚本:宮下隼一)
「我らジャマールを阻むビーファイター。奴等の手足と羽を、むしり取ってくれる」
ギガロが異次元旅行から戻り、社長企画による新たな作戦が発動。ビーファイターの動き(メガヘラクレス捜索)をいぶかしむブラックは作戦前の威力偵察を進言するが、ガオームにより却下。
(その怒りと憎しみも、地球侵略の成就に繋がる。動きたくば動いてみよ、ブラックビート)
どうやらガオームはブラックビートに敢えてフリーハンドを与えているようで、ちょっと器の小さくなりかけていた社長に、ここでボスキャラとしての奥行きが出てきたのは良かったです。
また、アップで見下ろすメガオームと、無言で佇むブラック、という対比の絵が格好良く、秀逸。
リフレッシュ休暇から帰ってきて絶好調のギガロは自ら街を襲撃し、ビーファイター3人と互角に渡り合う他、頭がぱかっと開いてガスを出すなど、強化された能力をアピール。基本、デザインは秀逸なギガロですが、多くの生物を集めたキメラらしさがより強調されて良いギミックでした。更にジャマール要塞が地球次元に突撃し、ビートマシンを召喚するビーファイターだが、それこそが、社長直々の周到なトラップであった!
「かかったな……。ギガロ、今こそ新しいおまえの力を、見せてみよ」
ギガロは頭から電磁ネットを飛ばし、ビートマシンを捕獲。マシンはそのままメガオーム様にツモされ、異次元空間に飛ばされてしまう!
「ハエどもが……異次元プリズンで朽ち果てよ!」
ビートマシン行動不能のチャンスを逃さず、一気呵成に街を蹂躙するジャマール戦闘機部隊。更にビーファイターも、ギガロの繰り出す頭ネットに囚われてしまう。
「負けてたまるか……!」
「あたし達の命に替えても!」
「この地球を、全ての命を守ってみせる!」
早くも舞まで立派な戦士脳になっており、重甲する度に注入されていく昆虫魂による汚染、早い。
命は尊いが、兵隊は使い捨て、それが、重甲ビーファイターイズム!
ネットを切り裂いた3人は絶対許さねぇセイバーで反撃し、あっさりと吹き飛ばされるギガロ(^^; 新装備キャンペーンという事もあって威力の強調はわかるのですが、毎度「「「パルセイバー!」」」という攻撃時の台詞はどうも間抜けで、何か、技名には出来なかったのか。
そこに博士がヘラクレスの情報をもたらし、パルセイバーの反応を頼りにヘラクレス起動に向かうビーファイターだが、物陰からこっそり様子を窺っていたブラックビートがその前に立ちはだかる。3人に代わって人々の避難誘導を買って出た博士には立ち直ったギガロが迫り、容赦なく街を襲う爆撃、爆撃、と三重の危機をこれでもかと煽り、引き続き、市街地の被害が激しい作品です。
この調子で進むと、3クール目の終わり頃に
「役立たずのビーファイターは解散しろー!」
 「「「そうだそうだー!」」」
「アースアカデミアは税金の無駄遣いだー!」
 「「「そうだそうだー!」」」
「ジャマールとは話し合いで和平の道を探るべきだー!」
 「「「そうだそうだー!」」」
みたいにデモ行進が起こるのでは。
ガオーム様は、地球に美形外交官を送り込んで、人類の心を掴むべき。
先週念入りに手入れした甲斐があってか本日は好調のブラックビートだったが、そこに空気を読まない攪乱攻撃を仕掛けるレッドル。戦いの最中に気さくに話しかける、というのは麗レッドルとの差別化も狙って持ち込んだのでしょうが、赤がブラックに払いのけられた次のカットで、いきなり3人並んでセイバーマグナムを構えており、映像的にはだいぶ不自然に(^^; まんまと直撃喰らってど派手に吹き飛んだブラックビートもかなり間抜けになってしまいましたが、シリアス次元の住人ほど、舞につけ込まれやすいのか。
ブラックを退けた3人はヘラクレスが自己修復中だった地下へと辿り着き、あっという間にパルセイバーに食われ気味だったスティンガードリルを、純然たる掘削作業で活用したのは、アイデア。入り口を掘り返したビーファイターはメガヘラクレスに乗り込み、今ここに、3人乗りのスーパービートマシン・メガヘラクレスが覚醒する!
「「「メガヘラクレス、起動!」」」
操縦桿の間に、思いっきりキーボードが設置してあるのが、なんだか微妙に不安です……(笑)
動き出したメガヘラクレスは、特撮でやたら足下がアピールされるのですが、本格大型多脚メカ、はなかなかの熱さで、博士がギガロに追い詰められた所に地平線の向こうから現れる姿は、物凄い怪獣感。
「なんだあれは?!」
迫り来るジャマール戦闘機を相手に、「ジェットヘラクレス・リフトオフ!」で、上側の角が分離・反転して戦闘機として出撃。新挿入歌をバックに、ビートマシンお披露目回同様の力の入ったミニチュアワークでドッグファイトが展開し、これは格好いい。
格好いい……のですが、ジェットヘラクレスの離脱時に、取り残されてコックピットで体育座りしている緑と赤が若干間抜け。
(俺の座席の前に、操縦桿とか無いんだが、今、こっち攻撃されたら俺達どうなるんだ……?)
命は尊いが、兵隊は(以下略)
「行くぞギガロ!」
「受けて立ってやる!」
本気か(笑)
気が大きくなっているのか、ジャマール戦闘機を撃墜したジェットヘラクレスに雄々しく立ち向かうギガロだったが、容赦のない射撃を浴びて、そそくさと撤退(^^; ジェットは元に戻ってメガヘラクレスとなると、角の先から放つメガキャノンで次元の亀裂を破り、3台のビートマシンの救出に成功するのであった。
敵ボス直々の作戦で大ピンチから、逆転の新メカ登場で、しっかりと盛り上げてきました。今作はここぞのメカ特撮の出来が良いのが、素晴らしい点。また前回今回で、舞を掘り下げる→新メカ登場編、という順番に出来たのも良かったです。
次回――遂にモテるのか拓也?! 拓也の掘り下げも期待したいですし、予告の大技が凄く格好良く見えたので、そちらも期待大。