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『重甲ビーファイター』感想23

◆第26話「蟹と水着と親父」◆ (監督:坂本太郎 脚本:浅香晶)
You count the medals 1,2 and 3 Life goes on Anything goes Coming up OOO!
(番組違う)
メガヘラクレスを発見し、メガビートフォーメーションにも成功して一息ついたビーファイター。そんな折、アースアカデミアに突如、大作の父親が乗り込んでくる。
「さあ! 儂と一緒に帰るんだ!!」
漁師を継ぐのを嫌がって4年前に家を飛び出したきりの大作をようやく見つけ、連れ帰ろうとする大作父なのですが、初対面の向井博士に「なんだ〜、このタコオヤジ!!」と罵声を浴びせ、口が悪くて不器用な父親、を飛び越えて、ただのゴロツキです。
また現在の仕事を聞かれた大作が言葉を濁すのですが、ビーファイターは公認ヒーローなので、険悪とはいえ親に隠す理由がさっぱりわかりません。
大作父の機嫌を直す為に何故か向かったプールでは大作が泳げない事が発覚。大作父はプールでは特に何も悪い事をしていない他人の子供を「親の言う事を聞くのが当然!」と叱って頭を鷲掴みにした上にそれに文句を言われると「子供が子供なら親も親!」と怒りだし、頭が固くて身勝手な父親、を通り過ぎて、もはや警察を呼んでも許されそう。
子供に自分の願望を強制しようとする親、というのは、ままある反面教師的キャラクター像ではあるのですが、年長者(多分)にも敬意を払わない・他人の家でもお構いなし、と笑えない非常識人となっており、身内の親というゲストキャラクターの描写としては、率直に首をひねります。
ギガロの生み出したエビカニ怪人がプールを襲い、大作は特に躊躇わず、父親の前で重甲。……だから何故、先ほどは言葉を濁したのか。植物に関わる仕事をすると大見得切って家出をしたのに今はビーファイターやっているから言い出しにくかった、とかあるのかとも思ったのですが、ラストまで見ても特にそういう心理には触れられず。
なお父親はビーファイターを知らないという事にされましたが、今更、ちょっと田舎の漁師は知らない、という事にするのは悪手も良い所だったような。
水への苦手意識からジースタッグがまともに戦う事が出来ず、カニの攻撃を受けてウォータースライダーを流される青と赤。ヘドロ攻撃の実験に成功したエビカニ怪人は退却し、首都圏の水源を次々と汚染していく。
「どうだブラックビート、俺の見事な作戦は」
「他人の家を汚して、その住人を追い出そうという作戦など、俺の美学には合わんな」
「ふん、ワルに美学もへったくれもあるか」
ブラックビートに「美学」と言わせてしまったり、ギガロに「ワル」と言わせたり(地球人から見て侵略者である事と、ジャマール側の自覚はまた別の筈)、この短いセンテンスにNGワードを二つも突っ込んでくる手並みは逆に凄い。
「親父の押しつけの生き方には従わない! 俺の道は俺自身で決めるんだ!」
プールでの役立たずぶりを槍玉にあげられ、強引にビーコマンダーを取り上げられる大作だが、毅然として出撃。ビーファイターカニを捜索している間に、博士が一応、大人の説得タイムを行うのですが、効果ゼロ。
ところが大作父は、カニの反応が地元の海辺で発見された事を知ると咆哮して飛び出していき、よその水源がどうなろうと知ったこっちゃないけど自分の故郷が汚されるのは許さない、と身勝手な印象だけがどんどん強くなっていきます。
青と赤が戦闘機と戦っている間にカニを倒そうとする緑だがその前にギガロが立ちはだかり、無謀にもカニに立ち向かう大作父。
「ここは儂と大作の海だ! 大作が帰ってきたら、二人で漁に出るんだ! ずっと、ずっと楽しみにしてきたんだ!」
「親父……」
「そんなにこの海が好きなら、ここで死なせてやるだぎゃぁ!」
何故か、ダイナマイトを積んだ漁船に乗せられて、沖へ流される大作父(^^; 大作は父親を助ける為に恐怖を乗り越えて海へ飛び込むのですが、海洋汚染を引き起こす作戦そっちのけで、船へ向けて懸命に泳ぐ大作をぼーっと見ているカニ、という深刻に間抜けな映像。
「見ててくれ親父、俺の戦いを!」
無事に父親を助けた大作は再び重甲し、ビーファイター合流。セイバーマグナムの熱湯ビームで甲羅を柔らかくしてからレイジングスラッシュでずんばらりんし、ジャマールの海洋汚染大作戦は阻止されるのであった。
一応親子が和解して終わるのですが、「泳げるようになったし、しばらくビーファイター活動は認めてやる」というレベルであり、樹木医としての大作は1ミクロンも認められていない(そもそも、その話が出てこない)という、夏のバラエティ回にしても酷すぎるエピソード。
演出段階でもう少しどうにかできなかったのかと思う所ですが、浅香晶が出てきた途端に、物語の軸すら消し飛ぶ――今回で言えば、親子の葛藤の要点は「泳げる」か「泳げない」かではない筈な上に、父親が何も反省しないまま大作が一方的に歩み寄る構造になってしまっている――ので、概ね脚本が悪い気がします。
EDが変更され、メガオーム・ブラックビート・メガヘラクレスなど追加。