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駆け足『仮面ライダーフォーゼ』感想2

〔GYAO!〕で1週間12話ずつ配信と思われる、『仮面ライダーフォーゼ』感想。
結局、見ると何か書きたくなる(病気)のでタイトル通り駆け足気味に、ちょこちょこ触れていこうと思います。ボリュームは、その週の視聴ペースと、心身の余裕により増減予定。
◆第7話「王・様・野・郎」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:三条陸
「高い車でも壊れたらすぐ乗り換えろ。スターはみんなそうする」 (大文字高人)
日頃の素行不良がたたり、サボリの常連である賢吾、図書室に勝手に宇宙関連の書籍を増やそうとしていたユウキと一緒に、休日特別補習を受ける事になる弦太朗。そこには職員室でPCのデータを改ざんしたアマゾン友子と、何故かキングの姿が。不良を徹底的に敵視する指導教師・佐竹に目の敵にされる弦太朗だが、そんなタイミングで街にオオカミゾディアーツが出現する……。
精神注入棒を振りかざし、攻撃的な言動と嫌がらせのような補習を行うアナクロな指導教師・佐竹の描写は見ていて楽しくないのですが、弦太朗は弦太朗で普通に態度が悪いので、凄く困ったエピソード。
厳しい指導教師の筈の佐竹が、話の都合で頻繁に自習にして教室を出て行くのもマイナス。
フォーゼは、スモークボム、スパイクキック、クレーンアーム、と次々にツールを使用し、クレーンアームで捕らえたオオカミにエレキ剣で電流を流し込むライダー電ショックで追い詰めるが、そこに飛んできたアメフトのボールにトドメを邪魔されてしまう。
クイーンに冷たくあしらわれている苛立ちもあり、「仮面ライダー部など許さん!」と吠えるキングはロケット噴砂のフォーゼに食らいつき、普通に覆面ヒーローになれそうな人材だなぁ……。


◆第8話「鉄・騎・連・携」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:三条陸
「彼はバッドボーイじゃない。僕の友達を決めるのは、僕自身です、父さん」 (大文字隼)
今回のフォーゼはハサミハンドを装備、と玩具展開の都合か、矢継ぎ早にモジュールを使用。コンセプトは面白いとは思うのですが、やはり、40個は盛りすぎだったのではないか……(週刊少年マンガだと、半分以上集まる前に連載が終わる的な)。スピーカーとかホッピングとかハサミとか、お父さん、納期間際に徹夜明けのハイテンションで作りましたよね?!
前回同様、弦太朗の態度の悪さは弁護できない(本人に悪意が無いのがむしろタチが悪い)、それはそれとして教師は嫌な感じにすぎる、キングがただただ情緒不安定で面倒くさい、と見ていてきつい内容。
「君のスイッチは極まった……もうじき、ラストワンだ」
そんな中、ゾディアーツはスイッチを使えば使うほど徐々に人間から離れて強化されていく事、三浦(1−2話のゾディアーツの正体)が現在入院中という事から、どうやらラストワンを使うと、使用者の肉体に悪影響が出る事などが描写。あと今回、オオカミが外で暴れたので警察が出動・目撃しましたが、弦太朗はどこでも誰の前でも平然と変身するし、この辺りはあまりこだわらない路線かなぁ。
また、持ち出す度に賢吾が中でぜぇはぁしていた黄色メカは、一種のパワードスーツ的な乗り物だと判明。これは最初の方でもっとハッキリ、見せてしまった方が良かった気はします。
弦太朗達と一緒に校庭整備をやる羽目になったり、カメレオン女にフられたり、色々追い詰められたキングは、父親の期待に応える為に頑張っていたのに、部員からは作戦が面白くないと言われるし、つい殴り飛ばして補習を受ける羽目になるし、馬鹿な連中は無駄に楽しそうだし、俺って一体なんなのさ、と突然の涙の告白で無茶苦茶愚痴りだし、ストレスの挙げ句、鞄をホームに叩きつけて別方向の電車に乗ってみた、みたいな感じに。
キングは父親からの期待に過剰に縛られ自分が本当にやりたい事を見失っていた、と定番のキャラ付けで、それが悪いわけではないのですが、この告白へ至る追い詰められ方はあまりに唐突な感。美羽の件で地味にダメージ受けているのはわかるのですが、その割には、クイーンフェスで落ちぶれた時の手のひら返しが早すぎましたし(^^;
「安心しろよ。父親の望む人間に、なりたいと思う気持ちは、別に悪くない。……な?」
「……ああ」
「お前達……」
キングと和解しても地獄の補習は誤魔化しようがないのでどうするのかと思ったら、ジェイクがオオカミの正体は、仮面優等生である佐竹の息子だと突き止めて登場。印象の悪いジェイクは、とりあえず実用性をアピール(^^;
「俺は親父の人形じゃない」
父への反発から、暴虐の狩りで憂さを晴らそうとラストワンを押し込む佐竹息子。キングの葛藤、キングの父親への想いに感じる所がある賢吾、という流れからここで最後のポイントが繋がってくるのはさすがではあるのですが、ここまであまりにきつかったです(^^;
「もう俺はどうなってもいい……ダイザーしかない」
「保健室の常連やチアリーダーには重すぎる道具だ。運動部のお手本を見ろ!」
サソリとオオカミの2対1に苦戦するフォーゼを助ける為、台座スーツにキングが乗り込み、フォーゼと共闘。……サソリさんも、ちょっとフォーゼにからんでみまーす、といって出勤したら、いきなり巨大メカにげしげし踏まれる事になろうとは思わなかった事でしょう。オオカミは超電気ドリルキックで撃破し、補習テストは佐竹先生が手心を加えてくれて一件落着。
そしてキングは仮面ライダー部員として月の大地を踏みしめ……雰囲気でクイーンを攻略しようとするが、あえなく袖にされるのであった。
「ようこそ、仮面ライダー部へ。知っての通り、私が部長よ」
「そんな部も無ければ、部長も居ない!」
演出はみんな、宇宙服のシーンに苦戦してるなぁ……。仕草も表情もほとんど出せないので、面白く撮るのが非常に難しそう。
キャスティング的には凄く役どころにピッタリの顔のキングは、クイーン同様オーソドックスなキャラクターだけに、転向してからのクライマックスでは素直に格好いいのですが、しかし予算的に、次の台座スーツの見せ場が一体いつになるのか、とても心配です。


◆第9話「魔・女・覚・醒」◆ (監督:諸田敏 脚本:三条陸
「俺は魔法など信じない。信じるのは、コズミックエナジーとアストロスイッチ、それだけだ」 (歌星賢吾)
見所は、女子高生に向けてガトリング砲をぶっ放すフォーゼ。
……仮面ライダー部は、歌星父が月面基地に困ったビデオメッセージを残していないか、今すぐ全力で調べるべき。
はやぶさくんがお気に入りのオカルト少女・野座間友子。月世界の魔女になるという友子の言動を気にする弦太朗だが、復讐の為に力を振るう魔女騒動に巻き込まれる事に。果たして魔女は実在するのか?! ……てまあ勿論、影で暗躍しているのはゾディアーツなんですが!
「ゴス?」
「こいつみたいな連中の事だ。他人を拒絶するはぐれ者。地獄とか悪魔が大好きな、黒い女達さ」
歌星さんはそれ、自分で言っていて心が痛くないのか。
まあ多分、痛くない人種なんですが!
「ようは、友達がいない奴等だろ。わかった、いいぜ。今日ここでダチになろう!」
弦太朗も一歩間違えるとそれ、隣のダチに痛恨の一撃だからな!
今回は、電球ハンド・シールドハンド・ガトリング足が初登場。また、普段はハンバーガーに用いていたカメラスイッチをフォーゼのツールとしても使用。この辺りの、劇中で登場人物だけが納得していてわかり辛かった部分を詰めてくるのは、三条さんらしい所。
「私、元からこの星に居場所が無い人間だから」
ファイアスイッチが他のアストロスイッチと違う事に気付くなど、特異な勘の良さを見せる友子は、魔女になってこの星を離れる事を望んでいた。オカルトパーティに加わり、力を得たと思った友子はメンバーの復讐に協力し、ロッカールームを包む炎。そこへ駆けつけた弦太朗は、ファイアスイッチを用いて、赤いレスキューフォーゼにステイツチェンジ。
「やっぱり、それ、邪魔な力だった」
「そいつは違うぜ。お前達を救う力だ!」
消火に成功したフォーゼの前に魔女騒動の裏で力を振るっていた祭壇座のアルターゾディアーツが姿を見せ、フォーゼとの戦闘中、友子はサソリマントから黒いアストロスイッチを受け取ってしまう……でつづく。
赤フォーゼは、フォーゼ特有のてかりボディに色が映えて、なかなか良い感じ。初回のレーダー→ミサイルのコンボ(レーダーハンド)から、電気(エレキハンド)、氷と炎(冷熱ハンド)と来たのは素直に宇宙パワーの先輩『スーパー1』のファイブハンドオマージュかと思われますが、今後の活躍を期待したいです。