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駆け足『仮面ライダーフォーゼ』感想4

〔GYAO!〕で1週間12話ずつ配信と思われる、『仮面ライダーフォーゼ』感想。
結局、見ると何か書きたくなる(病気)ので、タイトル通り駆け足気味にちょこちょこ触れていこうと思います。ボリュームは、その週の視聴ペースと、心身の余裕により増減予定。
◆第13話「学・校・拒・絶」◆ (監督:石田秀範 脚本:三条陸
「宇宙に夢を、星に願いを」 (速水公平)
ゾディアーツ化した生徒の不登校問題を解決する、と息巻く弦太朗はアメフト部の三浦の元を訪れるが、三浦は頑なにそれを拒否。本心では学校に行きたい三浦が真に恐れているもの……それは、学校へ行くとスイッチを求めてしまう自分自身であった。一方、理事長の命を受けたサソリマントは、三浦に再び星の定め――アストロスイッチを与えようと動き出していた……。
仮面ライダーW』のガイアメモリにもドラッグの隠喩的な要素がありましたが、それをより進めてアストロスイッチの禁断症状に苦しむ生徒を描くエピソード。『W』のメインライターであった三条脚本という事で、意識的に取り込んだ要素でしょうか。
三浦は以前に「入院中」という言及があったので、ラストワンを押すと肉体に悪影響が出るのかと思っていたのですが、よくよく考えるとカメレオン女はその後も普通に登校しているし、今回の描写を見る限り、要するに、面の皮の厚さの問題なのか?(笑)
そんな三浦に笑顔を取り戻そうと弦太朗達はユウキ脚本の青春劇場を展開し、見所は、凄い笑顔で三浦役をする賢吾……途中でキレた!
フォーゼは新装備のハンマーでサソリにカウンターを浴びせ、ファイア&ガトリング&ミサイルのフォーゼフルバーストを放つが、サソリは忍者を召喚してそれを防御。後半のバトルではこの忍者軍団を、蛇口からの水流で撃破。……父さん、やっぱり、いまいち、父さんが信用しきれません!
「先生嬉しいわ三浦くん。とっくに、気付いてたのね。自分の星の定めに。さあ、今一度――星に願いを」
フォーゼはなんとか忍者軍団を蹴散らすが、1人になった三浦に近づくサソリマント……その正体は、あの女教師、と遂に正体が判明した所で、つづく。このゾディアーツ側のキーフレーズは、結構好きです。
新キャラクターとして、お母様方に絶大な人気を誇るイケメン校長・速水公平が、ギャレン色のジャケットで登場。誰の仕込みかわかりませんが、きっとわざとだ。
甘いマスクと胡散臭い笑顔に不穏な気配を漂わせる速水校長を演じるのは、過去に『仮面ライダーブレイド』において、へたれの中のへたれ、キング・オブ・へたれ、 すなわち既にキングフォーム、で名を馳せた役立たず……じゃなかった、橘朔也役が印象深い天野浩成。正直、私の中で橘さんのイメージが強烈すぎる為、慣れるまで時間がかかりそう(^^;
次回、そんな校長と入れ替わりでサソリリタイア?


◆第14話「毒・針・猛・襲」◆ (監督:石田秀範 脚本:三条陸
「俺、馬鹿だから、ダチを守る事しか、自分がねぇんだ」 (如月弦太朗)
……友達ストーカーの弦太朗から、自分はアイデンティティを友達に依存しているという物凄く怖い発言が飛び出したのですが、大丈夫かその設定?!
「こんな弱い人間の気持ちが、おまえみたいな奴にわかってたまるか。おまえがどんなに止めたって、きっと俺は最後には押しちまうんだ。スイッチを……」
三浦は弦太朗の差し伸べた手を振り払い、サソリマントに猛毒を撃ち込まれる弦太朗。12星座の使徒のみに使える究極の力・超新星を理事長から与えられ、怪獣モードになったサソリを相手に、フォーゼは、仮面ライダー部は、勝利を掴む事が出来るのか?!
見所は、台座ロボで壁登りから横っ飛びを決め、屋上から投げ出された弦太朗とジェイクを救うキング。この人、この調子で鍛えれば、覆面系のアメコミヒーローとしてやっていけそう(実家が金持ちだし)。
「見たまえ……この空の向こうに、星の海が待っている。我々の進化を星々も望んでいるのだ。さあ――星に願いを」
「俺の願いは……たった一つだけだ。また昔みたいに笑いたい。……そんな物に負けない心になって、また……また学校に行きたい。如月たちと笑いたい。それだけだ!」
かつて浮かべていた笑顔の自分の写真を目にした三浦はアストロスイッチの誘惑に打ち勝ち、駆けつけた弦太朗と友情タッチ。
「馬鹿な。どうやって私の毒を」
「知らねぇのか。ダチは青春の特効薬だ。なんでも治っちまうんだよ!」
前編からしつこく、弦太朗が「俺を薬として飲め!」と滑っていたのですが、賢吾決死の生身メディカルスイッチ発動と絡めて、ここは上手く繋げました。
それはいいのですが、キングとジェイクの解毒薬は、ここまで来てフォーゼ変身してから取り出すのか(笑)
後、三浦の最高の笑顔は、アメフト部でボールを磨いていた時で本当にいいのか。
忍者はまとめて焼却し、再び巨大化したサソリは宇宙へ打ち上げると宇宙キックを浴びせるがさすがにこれははじき返され、折り返しの大宇宙キックで撃破。地表に落下したサソリの正体を確認しようとするフォーゼだが、別の幹部が現れると幻覚で先生の姿を隠し、身柄を回収して引き下がる。
「以後は君に一任するよ、リブラ」
「重いですね、その責任」
女教師を回収していったリブラゾディアーツの正体は、特に引っ張らずに校長先生と判明。編み笠被っているような頭部の形状は、『聖闘士星矢』(老師)オマージュだったりするのでしょーか。
園田先生はスコーピオンスイッチを一時没収されるもこれまで通りに教員を続け、表向きは笑顔で弦太朗達とも接してみせる、とこれはちょっと面白い要素。
(見てなさい、必ずもう一度……私の星座を取り戻してみせる。あのお方に、認めていただくんだから)
単純に校長先生とレギュラー入れ替わりとしなかったのは良かったですし、スカートひらひらさせたマドンナ先生という毒に薬にもならないし美人度も微妙という立ち位置よりも、本性見せてからの方が断然面白くなっているので、この後の使われ方にはけっこう期待。
そして学校に戻り、仮面ライダー部に勧誘された三浦は、それを断り、彼女の居る写真部に入部。…………てあれ、アメフトへの愛は?! 嫌だ嫌だと言っていた筈のボール磨きにもなんだかんだ青春傾けていてそれが誘惑を断ち切る要因の一つとして描かれたのに、最後に全く拾われないのは、少々困惑(^^;


◆第15話「聖・夜・合・唱」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:三条陸
「やり方が良くないのですよ、子犬ちゃん」 (速水公平)
見所は、ギターはやっぱり打撃武器。
前回いきなりで謎だった大宇宙キックは、2段階リミットブレイクによる物との事で、その代償にロケットスイッチとドリルスイッチがしばらく使用不能に。そんな中、合唱部の幼稚園訪問に付き合って欲しいと助っ人としてスカウトされたユウキは、はやぶさくんの歌を強要。その歌声にストレスを溜める美術部長・元山は、絵を描く為の集中力を阻害する者は何もかも許すまじと、ペルセウスゾディアーツに変身する……!
屋上で絵を描いている生徒に絡み、邪魔をしないでくれと迷惑がられたら、「屋上はみんなのものだ」と論点をずらした正論で反発し、だが俺は感じ悪いお前とダチになってやる、と自分ルールを勝手に進める弦太朗も、十分以上に感じ悪い。……この辺りは大人視聴者の方が引っかかってしまう部分かもしれませんが、今作の人を選ぶ癖の強さを示す象徴的なシーンという気がします(^^;
ユウキを守るフォーゼの前でラストワンを発動するも、爆熱シュートで四散したかに思えたペルセウスゾディアーツだが、なんとスイッチから再生。
「ラストワンを越えた……」
ラストワンを越えたゾディアーツは、12使徒の一員になる可能性を秘めており、現在その数は、リブラ、レオ、バルゴ、スコーピオンの4人。残り8人の使徒を覚醒させる事が校長の使命であり、園田先生は、かつて速水の導きにより、こいぬ座のゾディアーツから12使徒へと覚醒した天ノ川学園の卒業生であった。
生徒に黒いアストロスイッチをばらまくゾディアーツの当面の目的と、少なくとも園田先生の在学時代にはその暗躍がなされていた事が判明。学校作るぐらいなのでだいぶ長期的な視野で活動しているらしいゾディアーツですが、次回、新たなる仮面ライダー、登場?!