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『動物戦隊ジュウオウジャー』感想・第29話

◆第29話「王者の中の王者」◆ (監督:加藤弘之 脚本:香村純子)
突然地球に姿を見せた宇宙海賊キャプテン・マーベラスが、リンクキューブの中に隠されていた大王者の資格を発見。そこに込められていたクジラ大王のメッセージにより、何故か闇に埋もれていた初代ジュウオウジャーとジューランド誕生の歴史を知る大和達だったが、宇宙からの外敵を撃退したジュウオウホエールと対になるキューブホエールこそが、バングレイが探し求める伝説の巨獣であった! ホエールを召喚する為に大王者の資格を奪おうとするバングレイと、それを阻止しようとするジュウオウジャー、第一発見者に所有権があると譲らないゴーカイレッドによる三つ巴の争いとなり、レッドホークにゴーカイチェンジして逃げるマーベラスを追うジュウオウイーグルと、バングレイ。一方、ジュウオウジャーの前には、更に4人の宇宙海賊達が、立ちふさがる……。
前回、色の都合により、ゴーカイイエローに対してジュウオウライオンが真っ当に戦っているのにやや違和感があったのですが、今回はゴーカイイエローvsジュウオウシャークにマッチアップが変更され、お互いの腹に膝蹴りから頭突き、という実に適性のあったバトルに(笑)
その後も睨み合いから突き飛ばし、会話シーンでルカとアイムの肩に手を回すレオに対して同時アタック、と、短いながらこの二人の絡みが非常に面白かったです。
「俺一人、余ってしまった…………また仲間外れ?」
「余ってませんよ〜」
ロボ戦を終えて駆けつけたサワオは一人あぶれて落ち込むが、そこにゴーカイシルバーが登場し、更なるバトル……ではなく、この混乱した状況を仲裁。
「俺達は、皆さん達、すーーーーーぱーー戦隊の、あ、先輩なんですーーっ!」
「「「「スーパー戦隊?」」」」
あまりの鬱陶しい押しの強さに全員の足が止まるという、シルバーの存在感、時々便利。
変身を解いたゴーカイジャージュウオウジャーは一度森家に集合し、前半で一切省いていた説明を、がつっと説明。
「貴方たちの言う事が正しいなら、どうしてあのマーベラスという男は、大王者の資格を盗むんだ」
BGMがコミカルになり、微妙に硬直するジョー(笑)
(正直、説明できない船長ですまん)
「そうそう。地球のヒーローなんでしょ?」
「お前達こそ、どうしてそんなに欲しがるんだ?」
話題ずらして誤魔化したーーーーー。
実際の所、これまで全く気付いていなかった歴史の暗部なのでその点を突かれると痛いも、大王者の資格が種族にとってどれだけ大切な物かを口にするジューマン達の言葉に、頷く宇宙海賊。
「全てを繋ぐ、始まりの宝……素敵ですね」
「君達も、歴史を実感しちゃったんだね」
「ホントこの星の人は、めんどくさい事背負うの好きよね」
「だが……嫌いじゃない」
一方、大王者の資格を巡り、二人の赤は激しく肉体言語を駆使していた。
ゴーカイチェンジ:アカレンジャーのレッドビュートとイーグルの鞭剣の対決は、40年間の歴史のクロスとして、凄く良かったです。最後はドロップキックでゴーカイレッドを蹴り倒すも、変身の解けたマーベラスに撃たれて同じく変身の解ける大和だったが、マーベラスの手の傷を目にとめ、応急処置。
「すみません、やりすぎました」
「は? いや……お前、甘すぎるだろ」
大王者の資格はしっかり脇に抱えているマーベラスに対し、前回、わざとバングレイに突っかかった事を大和は指摘する。
「観察は得意なんです。これでも俺、動物学者だから」
「俺は動物か」
「……人間だって、動物です」
第1話と綺麗に繋げているのですが、どちらかというと、まずは実力行使で大人しくさせた後、怪我を治療しながら距離を詰めるというアプローチは、半ば野生動物の扱いではないでしょうか。大和くん、ときどき鬼畜だから。
大王者の資格を求める大和に対して、再び銃を向けるマーベラス、だが……
「あなたは撃たない」
「なめんなよ。俺は、全宇宙を敵に回した海賊だ」
「そんなの関係ない。俺は自分の目で見たものを信じる」
「……頑固な野郎だ。でもま、お前は紛れもなく40番目のスーパー戦隊だ」
「え? スーパー戦隊?」
「ああ。地球にはお前みたいな馬鹿が、39組居たって事だ」
さらりと、自分たちが“馬鹿”に入っているのが、『ゴーカイ』本編への愛があって素敵な台詞。
銃を下ろすマーベラスだったが、そこに飛んでいく2人を一生懸命走って追いかけていたバングレイがようやく到着。変身した2人と戦闘になり、バングレイはゴーカイレッドの記憶から、怒濤のラスボス軍団を召喚する。
「バングレイは、人の記憶を実体化できるんです」
「先に言え」
サーベルの腹でごつんと頭はたくのが、一気に先輩後輩の距離が縮まっていて楽しい。
ラスボス軍団は『ゴセイ』〜『トッキュウ』までのボスキャラ勢揃いという大盤振る舞いなのですが、ブレドランはさすがに背中の翼無し。
負傷もあって追い詰められるダブル赤だが、バングレイ反応に気付いた仲間達が駆けつけ、一旦退却。
「おい大和。バングレイの狙いは大王者の資格だ。俺達がこいつを持って地球から離れりゃ、あのヤバい奴等をまとめて宇宙に連れ出せる。それでもこのお宝が欲しいか」
「勿論」
「つか、そもそも俺等のなんだよ」
ヤバい奴等がまとめて出てきたの、そこの人のせいですしね!
「だから私たちが絶対守る」
「大王者の資格も、この星も」
「初代ジュウオウジャーの、ケタスさんの想いも」
「地球を守ってきた、沢山の先輩達の想いも」
「全部繋がってるから……全部守る!」
本筋にがっちり関わる強化編と、お祭りコラボ編をまとめてやってしまう、という事でどこまで世界の融合をはかるの期待と不安が半々といった所でしたが、今作のキーワードである「繋がる」を用いて、“今作における歴史”と、メタ的な“戦隊の歴史”、それぞれの蓄積の意味を重ねるという形で着地。
ハードル設定の高い『ジュウオウジャー』としての大ジャンプはなりませんでしたが、『ジュウオウジャー』本編の世界を壊さない範囲で、至高のスーパー戦隊賛歌である『ゴーカイジャー』の延長にある世界線と交差させるという作りは、コラボ編としては良くまとめたと思います。
たぶん『ゴーカイ』世界は、あらゆるスーパー戦隊の世界に対し、斜めに交差する線として繋がっているのです。
「――なら好きにしろ」
とうとう大和はマーベラスから大王者の資格を受け取り、そこから流れ込んでくるエネルギーを感じる。
(この暖かい力、ケタスさんのジューマンパワー?)
現状、クジラ大王の信用度が5(100点満点)なので、その力を受け取ってしまっていいのか、すっごく心配です!
そこへ追いつく、バングレイと極悪な仲間達。
「さあ、とっとと大王者の資格をよこしな!」
「うっさいばーーーか!」
単純に監督か脚本が好きだったのかもしれませんが、現在、M・A・O名義で声優として大活躍中の影響なのか、今回全体的に、ルカが贔屓されているような。
「断る。これはこの星を、守る為のものだ」
「は! だったら殺して奪うまでだ」
戦意満々になるバングレイ軍団に対し、進み出る宇宙海賊達。
「さて、帰る前に俺達も一暴れするか」
「あれはうちの船長の記憶から出たゴミなんでしょ?」
マベちゃんはホント、5年経っても縦横無尽のツッコまれ力で、キャラクター強度がつくづく高い(笑)
「掃除はきっちりしていかないと」
「私たちも、この星が好きですから」
「大きな困難には、みんなの力を合わせて立ち向かう。それが俺達、スーパー戦隊ですから!」
二つの戦隊が一つの意志となって頷き合い、真ん中に進み出る2人のレッド、が格好いいカット。


「いつもより派手に行くぜ!」
「「「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」」」 「「「「「本能覚醒!」」」」」

そして大和は、ホエール砲を用いて単独の新変身。
「王者の中の王者・ジュウオウホエール!」
クジラの歯をモチーフにした頭部が特徴的なジュウオウホエールですが、どうして、背中強調した見返り美人ポーズ……(笑) 大和くんはなんだかんだ、筋肉とか筋肉とか自分をアピールするのが好きな本音がたまに浮かび上がります。
「やれぇ!」
スーパー戦隊を、なめるなよ!!」
12vs7の大バトルは、ジュウオウパート、ゴーカイパート、ダブル赤、に分けての3部構成。初お目見えのホエールは、体捌きを駆使していなす系のアクションに変えてきているのですが、腰回りのひらひらと合わせて、これがなかなか格好いい。そして発動するホエールキャノンで月の表面が削れたのですが、これは、味皇様が巨大化するようなマンガ的表現という事でいいのか(^^;
ホエールキャノンは、四角がスライドすると銃になるというギミックは好きなのですが、ホエールの左手にすっぽりはまってしまっているのは気になります。今回、物凄い反動は描写されましたが、今後、仲間が背中を押さえて撃つ形になるのかどうか……大和の更なる強化で、ジューマンズの戦力的存在感の軽さがますます目立つので、必殺技ぐらい皆で撃っても良いかと思うのですが。……まあその場合、左右に2人ずつで反動抑えるとサワオが余るのですが……サワオは、ホエールの隣で必殺技のポーズを取っている感じでどうか。
コピー軍団を壊滅させられたバングレイは、シルバーの記憶から、巨大ゴクドスギルを実体化して逃走。ジュウオウジャーはサイキングを召喚し、それにゴーカイジャーも乗り込む事に。
「こいつを回せばいいんだな」
ガレオンも大雑把に回してましたしね!
「大和!」
「わかってます!
「ど派手に行くぜ!」「ど派手に行きましょう!」
サイキングは適当にレンジャーキーをキューブに差し込んで必殺攻撃を決め、最後は40周年アニバーサリー2000回スペシャル光線で撃破。ここまで力入っていた事もあり、ロボ戦は割とてきとー(笑)
そして、地球を去る事を告げる海賊達。
「お宝が手に入らねぇ星に用はねぇからな」
「あの……もしかして皆さん、最初から俺達に、大王者の資格を届ける為に?」
「んなわけねぇだろ。俺達は宇宙海賊だ。……じゃあな」
あばよ涙 よろしく勇気だ
(※『海賊戦隊ゴーカイジャーvs宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』は傑作なので超お薦めです)
「俺は、自分で見たものを信じますから」
ゴーカイガレオンに乗って去って行く海賊達の背に大和は呟き、その頃、森家に忘れられたナビィに、マリオおじさんの魔手が迫っていた……その運命は3000回記念で! でオチ。
ゴーカイジャー』がオリジナルキャストで全員出演という豪華コラボ回でしたが、プロデューサー・脚本・監督が全員参加していたという事で、コラボ元に愛の深いスペシャル編となりました。その分ゴーカイジャーに関する説明不足がやや気になりましたが、現行戦隊とのバランスも悪くなく、お祭りコラボとしてはよくまとまったと思います。
渡辺監督は『ゴースト』に参加中、中澤監督は『エグゼイド』のパイロットに、その他ローテの都合なども色々あるのでしょうが、前回今回が、戦隊職人・竹本監督ではなく、現行ローテ陣の中では最若手の加藤監督に任されたというのは、今後の戦隊を引っ張っていってほしい、という制作サイドの意識なのかなぁと思う所。個人的に加藤監督は、作品によって良い悪いが激しい、という印象なのですが、そろそろ、次作のパイロットとかの話も出ていたりするのかも。
次回、満を持してのセラ×サワオ×海で、果たしてそこに友情は生まれるのか?!