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『重甲ビーファイター』感想33

◆第39話「少年BFビーファイターの冒険」◆ (監督:金田治 脚本:鷺山京子)
ギガロとシュバルツは、かつて幾つもの次元を焼き払った伝説の火炎獣ファイガ(FF……?)を若返らせる事で全盛期の姿を取り戻させようとするが、装置の不具合によりファイガは幼獣の姿まで若返ってしまう。だが火力は十分のファイガは火を噴きながら逃走し、そこへやってきたビーファイターと、ギガロやシュバルツを交えて成り行きで戦闘に。乱戦中、ファイガに組み付いたブルービートがその体から溢れ出した若返りエネルギーを浴びて吹き飛ばされ、目を覚ますと、重甲の解けた拓也は子供の姿になっていた……!
目を覚ました倉庫で、子供達でジャマール撃滅団を名乗るも大人達に危険と止められ、今やたった一人になってしまった少年・リンと出会った拓也は、ファイガを探すギガロとシュバルツの会話から若返りエネルギーの存在を知り、やむなくリンと一緒にファイガを追う事に……子供だってジャマールに対する強い反抗心を持っている、というのは今作の世界観を巧く踏まえており、大人と子供の交流エピソードというのも比較的鷺山さんの得意ジャンルの筈なのですが、見た目は子供だけど精神性はまるっきり大人のままの拓也×拓也を同世代の子供だと思っているリン少年、のやり取りが、ひたすらちぐはぐなだけで面白くならず(^^;
更に、リンの猪突猛進を止めようとする拓也が“自分の見た目が子供である事を自覚した説得”を全く行わない為に、凄く頭の悪い感じになってしまいました。
トドメに、拓也の考え方はリン少年の嫌う「危険だからやめなさいと常識的に止めようとするオトナ」そのものであり、リンに対する拓也のこのスタンスは基本的に変わらないので、クライマックスに至っても互いの劇的な心境変化が皆無。
最後に、
「仲間さ、これからだって、ずっと」
と一応握手で終了するのですが、二人の心の交流を納得させる中身がまるで無いまま終わってしまいました。
ギガロ・シュバルツ&ジャマーが終始コミカルに描かれ、尺が長めのドタバタバトルは割り切って見れば面白いといえなくもないのですが、話の内容があまりに空虚。
次回からクライマックスへ向けた新展開になる関係で、話数調整の都合によりその前に1話でっちあげたのではないかと穿ちたくなるようなエピソードなのですが、くしくも同じ鷺山脚本で、同じくクライマックス展開の前に都合により急遽ねじ込んだような出来だった『特捜ロボジャンパーソン』第41話「突入 罠の決死圏」を思い出してしまいました(^^;


◆第40話「新章・生命の蝶」◆ (監督:金田治 脚本:宮下隼一)
「貴様等、マッスルの味方を?!」
「なんだか知らないが、ジャマールと戦う奴の危機をほっとけるか!」
そうだ、筋肉は、次元を越えた正義のサインなんだ!
病を患い、かつてジャマールの侵攻の前に敗れた異次元の戦士マッスル(本当にこういう名前のゲストキャラである)が、自らの命を救う可能性を持った存在・セントパピリアを探し求めて地球に飛来する。その手にした羽が光を放ち、メガオームと老師グルが反応。メガオームはジェラとブラックビートにマッスルの連行を明じ、気絶したマッスルをアカデミアに運び込んだ拓也達の前には、老師グルが姿を見せる。
セントパピリア――それは、詳細は一切不明ながら、古に昆虫族を救ったと語り伝えられる伝説上の存在。
光る羽の反応を求めるマッスルはアカデミアを脱走し、それを追う途中にジャマールの空襲を受けて見失ってしまったビーファイターは、アースアカデミア考古学調査隊が、付近で6400万年前のものと思われる、輝く石を発見したという連絡を受ける。
輝く石はどうやら、昆虫?が中に入った巨大な瑪瑙、のイメージに見えるのですが、瑪瑙の中に閉じ込められていた古代の蚊から恐竜のDNAを抽出するという『ジュラシック・パーク』の最初の映画が1993年公開なので、それに乗っかった感じでしょうか。
ジャマールに敗れて次元宇宙を漂っていた際に、巨大な光の蝶――時を超え、次元を越えて生きる伝説の生命体・セントパピリア――に出会ったマッスルは、死期の迫る自らの治癒の為に、羽に呼応するかのように光を放つ石を強引に奪おうと奪おうと調査隊に襲いかかり、やむなく変身して刃を交えるビーファイター
内なる筋肉の声に導かれているマッスルが全く話聞きませんが、ビーファイタービーファイターで、以前にジャマールからの逃亡者を匿ったら新兵器を持ち逃げされた件を反省してか、異次元人を安易に仲間扱いしない空気が滲み出ているのは素敵(笑)
メガオームの目的を探るべくマッスルの後を追っていたブラックとジェラが乱入して石が奪われてしまうが、そこにグルが姿を見せると、輝く石から宙に浮かび上がる古代昆虫文字(ここで、文字が蝶の羽型に表示される、という演出が秀逸)。
そこに記されていたのは7代前の昆虫老師が残した記録であり(石の中に見える影は、7代前の老師??)、それによると、氷河期によって恐竜が絶滅した後に地球を訪れた光の蝶が、星に新たな命をもたらしたのだという……今、この地球に昆虫族が存在しているのも、生命が溢れているのも、セントパピリアの力によるものだった、と宇宙規模の壮大な展開に。
「そうか……そうだったのか!」
そこへ突然、メガオームまで出現するが、それと同時に消えてしまう昆虫文字。
「おのれ……これ以上このガオームには、解読させんというのか、セントパピリアぁ!」
荘厳なBGMで激しい地割れが発生し、輝く石は灰となり(セキュリティが働いて自爆したのか、怒りのガオーム様が勢いで燃やしてしまったのかは演出から今ひとつわからず)、既にジェラによって致命傷を受けていたマッスルは、セントパピリアを求め続けてその灰を握りしめながら、死亡。そしてブラックビートは、マッスルが取り落とした光の羽を拾う……。
「今こそ始まったのか、本当の戦いが。今こそ!」
ブラックビートの問いに対してガオームは無言のまま退社し、セントパピリアを巡って自分の知らない何かを感じるブラックビートだが、急に苦悶しながら倒れ込むと、邪甲が強制解除されてシャドウの姿に。するとシャドウに対して、光の羽が反応を示す……。
「痛みが消えた……何かが、何かがこの俺の中で起ころうとしている。いったい何が」
いよいよ近づく、地球を巡る最終決戦。命をもたらす伝説の蝶とは何か、そしてガオームと如何なる因縁で繋がるのか?!
第4クールに突入し、最終盤に向けてわかりやすい布石をしっかりと置いてきて引き回としては十分に面白い出来だったのですが、引くだけ引いて次に出てきたと思ったら解決、という『特捜エクシードラフト』パターンでないといいなぁ(笑)
共通の敵を持つ異次元の戦士と主人公達の間に信頼関係が一切芽生えないという変則的な作劇なのですが、ビーファイターの事が眼中にないマッスルの姿を通して、命と巨大な力への執着が表現されていたのは、なかなか秀逸。これが最終盤のテーマ的な部分で効いてくれると嬉しいのですが、さて。
そして、光の羽を拾ったのがブルーではなくブラックビート、というのは物語に幅を持たせて面白く、最終クールの転がし方が楽しみです。
というわけで次回――襲来する筋肉。
そうだ思い出せ、筋肉は、戦士を結ぶ絆の証!
「機械こそ、究極の生命体。そう信じるシュバルツ兄弟に、今、奇跡が起こる!」
……て、なんだその予告(笑)