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『動物戦隊ジュウオウジャー』感想・第34話

◆第34話「巨獣ハンターの逆襲」◆ (監督:加藤弘之 脚本:香村純子)
街で3体の復刻巨大怪人が大暴れし、ジュウオウキング、ジュウオウワイルド、トウサイジュウオーが、動物武装大盛りのバンク長めで揃い踏み、とここで一回ロボ戦力をまとめ見せ。それぞれ敵を弱らせた所で、一度合体を解除して、サイトレーラー@キューブ全部乗せからサイキング発動という映像は面白く、巨大怪人3体が縦に並んだ所をパイルバンカーで一気に串刺しから漂う、レッドファイト感。
この戦いを見たジニスは、再びブラッドゲームの中断を宣言。
「一度敗れた彼が、これからどう動くのか。楽しみじゃないか」
「へっ、別に俺は興味ないがね。なあクバル? ……うわ? ど、どこに行ったんだ、あいつ?」
妙にうろちょろクバルを探し回るアザルドは、相手の反応を特に気にせず、悪気は全くないけど面倒くさく飲みに誘ってくるタイプ(笑)
一仕事終えて森家に戻るジュウオウジャーだが、大和に襲来する、怒りのホエール頭突き。
「もしかして、今の戦い、なんで儂を呼ばなかったんじゃー的な?」
「意外と、好戦的?」
先日の仲間入り後は、ごく普通に他のキューブアニマルと馴染んでいたホエールですが、元々、気に入らないからミサイルでぶっ飛ばす!というヤンキー体質であった個性を発揮。
殴られる前に殴り飛ばせ、というその姿に、同じジューマンパワーで繋がる相棒であったクジラ大王に対する不信感がますます高まります。
不満げに暴れ回るホエールにキレた大和くんは、布で被せて捕まえた後に首輪で柱にくくりつけるという鬼畜モードを発動。しかし、いつまでもこの状態を続けていられないと一計を案じ、マリオにダミーのホエールを彫刻してもらい、バングレイに対して囮作戦を仕掛ける事に。
「でも、あんな風に繋いじゃって、私たち……酷い事してるんじゃない?」
「……いや、動物を保護する時って、命を守る為にも、手荒な真似しなきゃいけない事もあるんだ。もしこれでまた嫌われたとしても、キューブホエールを守れるなら、それでいいかなって」
やはり、先日の宇宙海賊は、野生動物扱いだったのか。
バングレイ反応に出撃したジュウオウジャーは、バングレイを罠にはめる為に、ダミーを使った猿芝居を開始。
緑「なにー、まさか僕たちを助ける為にー」
を筆頭に、人を騙す芝居が出来ないメンバーの、絶妙な棒読み(笑)
しかし君達、パスを繰り返して放り投げるダミークジラの扱いが雑すぎるゾ。
ところが、誘い込んだバングレイに対して不意打ちでいきなり必殺技を放つというヒーローとして若干どうかと思う作戦で皆の期待を一身に受け、盛り上がっていたサワオが、そこに現れたジュウオウイーグルの攻撃を受ける。
そしてホエールを抱えて先行していたイーグルの前には、青黄緑白が。
更に、イーグルを追っていた4人を、サワオが襲撃。
バングレイに立ち向かう際、記憶を読まれるのを防ぐ為にマリオの被り物をレンタルし、「なーるほど、考えたな。いいじゃん、面白いじゃん」とバングレイの意外な高評価から、被り物のままで変身してバンクではない名乗りを決めてそのまま戦闘、という展開は局面に対して少々やりすぎなギャグではと思っていたら、被り物の有無で本物と偽物がわかる、という予想外の映像的伏線になっていて、これは面白かったです。
ダミーホエール作成を動物人形劇に使うと誤魔化した事で、その辺りの作品を適当に持っていっていいよ、とおじさんに言われるという前振りも丁寧。
「おまえらの作戦なんぞ、バリバリお見通しなんだよ。偽物使うなら、もっとうまくやんな」
今回ばかりはホントすみません。
バングレイを伏兵で仕留める作戦の筈が、むしろ分断され、クバルの記憶から実体化された偽物と戦う事になるジュウオウジャー。ネタが割れた所で被り物を外して、赤vs偽ジュウオウジャー(ゴリラを追加)、サワオvs偽赤、青黄緑白vs偽サワオ、という、哀しい戦力差の漂う変則三分割バトルに。
「いい人になる可能性なさそうだね」
「遠慮はやめだ! やっちまうぞ!」
偽物への対応としてクイズ回を拾うのですが、お陰で、他のメンバーと違って、躊躇無く仲間を切り刻みに行くジュウオウイーグルが、すっごく鬼畜な事に(笑)
……演出的には三分割の都合により、バングレイが赤に対してネタ割れした時点で、他のメンバーも真相を知る(目の前の偽物に聞かされた事になっている)という形になっていたので、ここも、アムの一言にまとめてそれぞれの場面で葛藤を終了した、という扱いなのでしょうが。後、改心可能性に関しては、クバルの記憶から生まれたから無理、という解釈が成り立つ範囲か。
青黄緑白は野生解放すると日頃のストレスを全力で叩き込んで偽サワオを撃破。サワオは最近避けられがちな悲しみを込めた野生大解放そしてもっと近づきたいがぶり寄りからの投げ技で偽イーグルを撃破。最近、正直!通帳の!残高が!不安だ!と偽青黄緑白を切り捌くイーグルだったが、残った偽ゴリラに苦戦する。
同じ赤だけど違う姿と能力を持った、イーグルvsゴリラ、という対決は今作の特徴も出て面白かったのですが、番長にならない理由が無い為、5対1で苦戦しながらもイーグルのまま戦い続けていたのは、少々苦しかった部分。ドデカイオー登場回で、絆と力を別に描いたからこそ、余計に気になる形になってしまいました。
奮戦するイーグルだったが、偽ゴリラの猛攻とバングレイの零距離ストーカービームの直撃により、気絶。大和を捕まえたバングレイは、「巨大クジラちゃんと交換」と言い残して去って行き、飛び去る宇宙船視点のカットは、戦隊としてはちょっと珍しい映像で面白かったです。
ジニスがバングレイの動きをチェックしているのを承知の上で、堂々とバングレイに協力して宇宙船で一緒に去って行くクバルは、実はやっぱりジニスの忠実なコマでした、という可能性もありそうな雰囲気に。そうなると、その上で何を狙っているのか、という事になりますが。まあこの辺り、ジニス様(というかナリア?)がどこまで地球のライブ映像をエアチェックしているのかは物語の都合でどうにでもなってしまう所ではありますが。
次回――ストーカー最期の日(仮)。しかし、予告映像は、実に堂々と見せてくるなぁ(笑) やたらに大和くんが念入りに緊縛されているのは、今週の展開と繋がってきたりするのか。