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『FLASH』第20話「リバース・フラッシュ」(「The Trap」)感想

全編・博士が超気持ち悪い祭。
「貴方は僕らの人生を滅茶苦茶にしたんだ!」
「何があっても私たちは、貴方を支えてきたのに!」
「君達には理解しがたい事だと思うが、私を――信じろ。君達の人生は遙かに良くなってる。これまで私がしてきた事のお陰でね」
−−−
「僕を殺したいなら、好きにすればいい。でも、警察には真実を話して、父さんの濡れ衣を晴らしてくれ!」
「君は殺さない、必要だからね。それに……ははっ……自分でも予想しなかったよ。私にとっての辛い15年と同じぐらいに、君と働く事がこんなにも、楽しくなるとは。だとしても、今後の計画は変わらない」
「なら今戦え!」
「あぁ、はは……またすぐ会えるとも。約束しよう、バリー。すぐだ。本当にすぐね」
−−−
「……だが実に……勉強になったよ。少年だった君が成長していく過程を見る事は」
ひーーーーーーーー
15年越しの、ストーカー宣言。
博士は役者さんの表情も素晴らしいのですが、そこに気持ち悪さを特盛りつゆだくで上乗せしてくる、CV:宮本充が最高すぎます。
前回、とうとう博士の隠し部屋(割と唐突に、「タイムボルト」と呼称)を探り当てたバリー達は、そこでリバース・フラッシュの衣装と未来の新聞記事を発見。そこには、2024年4月25日、フラッシュがリバース・フラッシュとの戦闘中に<クライシス>により姿を消した事が記されていた――。
「実はスーツのあの明るめの赤、びしばし来てるんだよね。それにシンボルの白もいい感じだ。……ちょっと待った。今スーツの色をあれに変えたら、それはこの画像をヒントにしたからって事だよね。つまり、俺達には因果関係が成り立つ。わお、これってビックリだ」
更にその記事を書いた記者の署名が、アイリス・ウェスト−アレンであった事に激しく動揺するバリー。
前回の仲直りを経て、とうとうプロポーズを決意したエディがひたすらテンション高いのですが、バリーはバリーで(え? あれ? フラグ消滅したんじゃなかったの? それともやっぱり、事故に見せかけてエディをビルの屋上から突き落として心の隙間につけ込むべきなの?!)と目を白黒させ、だからもう、君達二人がくっつけば全て解決するんじゃないかな(待て)
そして、博士が計画について話し合っていた人工知能ギデオンが未来のバリー・アレンが制作したものである事もわかり、博士が来る前に何とか退散したバリー達は、シスコの夢――上書きされた時間の出来事――へのアクセスを試みる事に。
明晰夢の世界にアクセスしながら外部と通信する事で情報を得よう、とかさらっとトンデモを言い出して実行するスターラボの愉快な仲間達の、相変わらずの心の強さ。同じ回で、火災の救援に向かったフラッシュが、博士のアドバイスにより、両腕を超高速でぐるぐる回す事で真空状態を作り出して消火する、という気の狂った展開を大真面目にやって、トンデモを上書きしてバランス取ってくる辺りが素晴らしいです(笑)
シスコが夢(別の時間)で経験した出来事を把握したバリー達は、同じ状況を作り出す事で、博士にノラ殺しを自白させようと罠を張る。あの時と同じく、シスコがリバース・フラッシュの秘密を解明してしまった場所に車椅子抜きで現れた博士はシスコに殺意を向け、あの時と同じにならないよう仕込んでおいたバリアを発動するシスコだが、何故かそれをすり抜けて迫る博士。咄嗟にジョーが銃を撃ち、心臓に直撃を受けて即死してしまうウェルズだが……なんとその正体は、ウェルズにそそのかされたフェイスシフター。
「前にも言っただろう? 私はいつも、一足先を行ってるんだ、フラッシュ」
シスコが仕掛けていた発信器の反応に急いだバリーは、隠し部屋に捨て置かれた車椅子(発信器付き)と、壁一面に表示された監視カメラの映像を目にする……。
「全部見られてた。奴を罠にかけたつもりが、僕らがかけられてたんだ」
もともと序盤で、博士がバリーの仕事部屋に監視カメラを仕掛けている事は示されていましたが、その後どうしたのかと思ったら、ずっと見ていた。というか、ジッターズとか警察署どころか、エディ宅まで見ていた。
博士、ホント気持ち悪いよ博士、最高に気持ち悪いよ博士。
監視カメラの映像は過去シーンで構成されているのですが、ウェスト家の居間にリンダを置き去りにするバリーとかエディとアイリスがベッドでくんずほぐれつとか、がわざわざ再生されているのは、博士の地味かつ悪辣な嫌がらせなのか(笑)
エディ宅の寝室の盗撮映像とか、使い方次第では、バリー、死ぬ。
新聞社まで盗撮の対象だった事を知ったバリーはアイリスの元へ急ぐが、一足早く動いていたリバースは何故か、アイリスにプロポーズ直前だったエディを拉致。
本人のテンションとは裏腹に、ジョーからはアイリスがあいつと付き合っているのは一時の気の迷い扱いを受け、回想シーンのアイリスからはバリーが昏睡状態のせいでデートに誘われてOKしてしまった私って凄く馬鹿と言われ、リバースフラッシュにはプロポーズを邪魔されるという悲惨すぎる扱いのエディ、とうとうヒロインに昇格。
一足遅れで駆けつけたFLASHがエディの奪還を約束して走り去り、伸ばした手にかすかに走った電光から、昏睡状態だったバリーとの間に走った電光を思い出したアイリスがFLASHの正体に気付く、というのは、ヒーロー物としては凄く格好良いのですが、相手がアイリスなので1ミリも嬉しくない(直球)。
怪しげなアジトにエディを連れ込んだリバースは、イオバード・ソーンの名前を明かし、「何故? それは、家族だからだ」と未来から来た血縁関係である事を示唆。
「だからあの夜、スターラボで俺を殺さなかったのか。…………これは全部……俺の為なのか?」
「大外れだ。エディ、君は、ただの保険にすぎない」
正直、俺の為じゃなくてホッとしました(笑)
――1年数ヶ月前、スターラボ。昏睡状態のバリーを病院から引き取ったウェルズは、その治療をしながら滔々と語り続ける。
「だが私が……はぁ……待っていたのはこんな君じゃない。あまりにも、無力すぎる。運命は……複雑だよ、ふふっ。だろう? 私は、君を壊し……君を生み出さないと元の時代に戻れない。……はっ。……だが実に……勉強になったよ。少年だった君が成長していく過程を見る事は。君が、いつか、あんな人間になる兆しはどこにもない。憎むべき君の姿は。だからといって――決して許されない。君は報いを受けるんだ。約束しよう、バリー・アレン。――君は死ぬんだ」
果たして、イオバード・ソーンがバリーを憎む理由とは何なのか?! イオバードはFLASHに何を求めているのか? ウェルズ博士が虚飾の仮面を捨て去り、物語はいよいよ<シーズン1>クライマックスへ! 次回――ゴ・リ・ラーーーッ!