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『ビーファイターカブト』感想10

◆第15話「恐怖病棟に潜入せよ」◆ (監督:東條昭平 脚本:宮下隼一)
新プログラムの開発中、助けを求める謎の通信を受け取る蘭だが、何故かそれはビットのログに記録されていない。甲平と健吾を連れ、通信相手の告げた病院に向かう蘭だが、相手の少女・早瀬マリは、既に3日前に退院していた……。
「蘭、少し、休んだ方がいい」


「何をしているの?」
「数えてるの」
「……何を?」
「この星が消えて、無くなるまでのひにち」
「え?」
「あら、もう、150日無いんだわ」
――炎と共に今、黙示録の幕が上がろうとしている。
激務のストレスは、色々なものを見せてしまうのです!
……は、精神衛生の為に忘れる事にして、謎のメッセージから始まるミステリ&サスペンス展開。マリの家に向かった3人はそこで無事なマリの姿を確認するが、どこか違和感を覚えた蘭は一人で病院に潜入。実は病院では女医に変装したイソギンチャク怪人が入院患者の髪の毛から瓜二つの偽物を作り出して本物とすり替えており、人間社会に潜り込んだ偽物達は、都内で次々と自爆テロを敢行する!
と割とまた派手な被害が連発するのですが、イソギンチャク怪人はどうして、わざわざ正体を曝してから力強く髪の毛を引っこ抜くのか(笑)
病院を根城にしているのは相手の素性を確認した上でこっそり髪の毛を集める為なのかと思ったら、全くそんな事はありませんでした。
潜入した蘭が本物のマリを発見したと思ったらそれも偽物で、ナイフを突き出す4人のマリに囲まれる、というシーンはホラーで良かったですが、その後の種明かし回想で、目の前で偽物を作られたマリがその偽物と言い争うシーンは無駄なギャグになっていましたし、全体的に首をひねるシーンが多く、がったがたの出来(^^;
特に、蘭が病院に潜入した時点でメルザードはそれを全て見ていた、というのは逆に緊迫感を欠いて面白みを削いでしまいました。
また、マリ母が最初から最後まで、偽物の娘に1ミリも違和感を抱かないポンコツ、というのも地味に酷い。
粘着弾に囚われた男2人が何とか手を動かしてコマンダーにカードをセットするシーンでは、先にセットできた甲平が「健吾まだか!」とせっつくのですが、いや、とりあえず甲平1人で変身して健吾を助ければいいのではなど、とにかく色々とおかしく、脚本というか演出レベルで東條監督が異常に冴えてない感じ。
超能力に強い興味を持っていた少女が、助けを求める為にテレパシーを試していたらコスモアカデミアに繋がった、という脚本も大概ですし、3人揃ってイソギンチャクをフィニッシュした後、囚われの本物達を探して助け出すシーンの尺余り感、そこから滔々とテレパシーの経緯を語るマリ、などラストに全く面白くないシーンが続き、何もかもどうしてこうなった。
超能力少女自体は、まあ《メタルヒーロー》シリーズだしという出来事なのですが、「それでコンピューターの通信回路に」ってもうそれテレパシーとは別の何かですし、牢に囚われていたマリがイソギンチャク怪人の擬態を見破ってテントウに助言を与えるなど、何もかも亜空間。
――炎と共に今、黙示録の幕が上がろうとしている。
(やめなさい)
次回、久々登場の妹が予告乗っ取りでアイドル企画回?


◆第16話「救え学園祭アイドル」◆ (監督:東條昭平 脚本:宮下隼一)
本日は第26回聖聖学園祭……先日の遙先生回で首をひねりつつスルーしたのですが、そうか本当に、これで「セントホーリー学園」と読ませるのか。きっと地元の学生達の間でバカにされている(笑)
学園祭でライブを行う人気アイドル・プリティーキャスト(レオナ&エレナ)の案内役となった甲平はTV局に向かい、しばらく、きつい歌唱シーンをお楽しみ下さい。



コンドールアイ!



ナレーション「甲平は思わずコンドールアイを使った。だがアイドルがモンスターかどうかはわからなかった」(待て)
ちなみに甲平は意外やアイドルにはあまり興味が無い様子で、盛り上がる同級生達に対して「いい年して……」と冷ややかなのですが、あれか、幸薄そうな和服美人とかが好みなのか。
「ところで、甲平くん、ヒーローって、なんだと思う?」(唐突)
「は?」
は?
「それはね、みんなの夢、希望なの。どんな時も、きっときっと、助けに来てくれるっていう」(唐突)
「そんな、夢や希望をかなえてくれる、それがヒーローよ」(唐突)
「はぁ〜〜〜、そんなもんですか」
甲平の冷めた反応が凄くリアルで面白い(笑)
なおこれは、さすがに2人のモットーなどではなく、持ち歌の宣伝文句でした! アイドルの何か言わされている感も、色々な意味でリアルです!
2人を学園へ案内しようとする甲平だが、突然の攻撃を受けて盛大に吹っ飛ぶTV局。姿を見せたサーベルタイガー怪人が「目的はビーファイター」と明言したので、TV局もアイドルも酷い流れ弾です(^^;
甲平はカブトンに変身して立ち向かうも、先に逃がしたアイドル2人がエレベーターの中に閉じ込められてしまい、地下駐車場の爆発により停止したエレベーターが下から炎であぶられる映像は恐らく、『特警ウインスペクター』第2話の使い回し(更にその元があるかもしれませんが)。
TV局から叩き出されたカブトンはジャミングバリアの中に閉じ込められてしまい、こんな回で一騎打ちを仕掛けてくる兄者。
「ここなら誰の邪魔も入らん。貴様に倒された兄弟達の、そして積もり積もった俺自身の恨み、憎しみ、今日こそ晴らしてやる。決着を付けてやるぞカブト。――我が剣で」
兄者! エピソード選んで兄者!!
立ち回りは格好いいんだけどなぁ、兄者。
TV局に駆けつけた健吾と蘭は超重甲し、アイドル企画回かと思っていたら、あれよあれよとレスキューポリスオマージュみたいな様相に。火災を消火しようとしたテントウは戦闘機部隊の妨害を受け、ビルの中に乗り込んだクワガーの前にはカマキリ娘が立ちはだかる。……いや、だからあなた方、エピソード選んで。
その頃、アイドルの到着を待つ学園祭の会場……とか本気でどうでもいいのですが、アイドルを救えというスペクタクルと、ビーファイターを分断して直接攻撃を仕掛けてくるメルザードの大攻勢、が同一のエピソードに収めるには極めて相性が悪く、にぎり寿司にカレーかけて食べているみたいな事に。
しかも、TV局で事故が発生した事は伝わっているのに、「何やってんだ甲平」と愚痴る同級生、この騒ぎは何だと会場に怒鳴り込んでくる教頭、と矢継ぎ早に意味不明。また、今回3台詞ずつぐらい喋る男子同級生ズが、アイドルがまともに見えるほど酷い棒読みなのですが、これは企画回の公募出演とかだったりしたのでしょうか?(^^; トドメに妹が教頭をホットドックで懐柔し、プリティーキャストファンの車椅子の少年、というゲストキャラがそれに大量のマスタードを仕込んで、目を回して教頭は気絶。
「やりぃ!」
ってもう、酷いとか酷くないとかいう段階を眼下に放り捨てて、闇の組織の陰謀を感じる出来なのですが、宮下さんも東條監督も、どうしてしまったのか(^^;
11−15−16と、宮下脚本回で惨事が続くのですが、これ、『ブルースワット』の時に底なし沼の更に底を見せてくれた若手脚本家達が宮下さん名義で書いていると言われたら、信じるレベル。
大苦戦していたカブトンは、アイドルとか少年の言葉を思い出して立ち上がると、火を噴く虎をコールドビームで凍らせ、あっさりフィニッシュ。爆発に巻き込まれた兄者は撤退してバリアは解除され、ビル内では既に格付けの済んでいるクワガーが、カマキリを撃破(以前に、ライジャに単身で突撃かけるカブトンを気にしながら、カマキリを軽くねじ伏せているので)。
にしてもクワガー、元々アイドルを助けに乗り込んできた筈なのに、逃亡したカマキリを「待てぇ!」と追いかけようとしていて、昆虫魂が闘争本能を刺激しすぎです。
なおこの間、アイドル2人はエレベーターの中でげほごほやっているだけであり、どうせ奇跡の大逆転に繋げるなら、多少のリアリティは無視して、エレベーターの中で歌い出すアイドル達、ぐらいやってしまっても良かったような。カブトンがテントウジャイロの救援にマシンを繰り出し、空中戦でネオビートマシンの新規映像が出たのは良かったですが。
最終的に3人の協力でアイドルは助け出されて無事に学園祭コンサートは開かれ、めでたしめでたし。噛み合わない劇中要素、とってつけたような車椅子の少年、あまり熱意の感じられない歌の宣伝文句で再起するカブトン、などなど惨事の掛け算で、ブルースワット』レベルのAクラス災害。
次回、ゆい×健吾をちょっと進めるようで、脚本家次第では期待。あと、予告ナレーションはこのままゆいちゃんが担当するという事で良いのではないでしょうか(笑)
時期的にはそろそろ新展開の頃合いなのですが……ここ数話の単発エピソードが(第14話除いて)実に低調で実りが薄いので、切実に新展開に期待。