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『仮面ライダー555』感想7

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第13話「最底辺の男達」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹

テニス部の練習に割り込んでおもむろにサーブを打って格好つけるも思いっきり空振り
初対面の馬術部員に向けて「馬に蹴られてくたばんないようにな」発言
スポーツ勝負に負けたので思い切り殴りかかる(そしてあしらわれる)

さいてー、たっくん、さいてー。
「やっぱり呪われてるんだ。カイザのベルトは。変身した奴は、みんな死ぬんだ……」
同窓会の日、いったい何があったのか? 教師が残した謎の言葉の手がかりを求め、巧・真理・啓太郎の3人は、来なかった筈の同窓会の寄せ書きに名前のあった男――草加雅人の話を聞くため、草加の通う大学へと向かう。フェンシング部で草加を発見する真理と啓太郎だが、全く話が通じない。何故なら男は、草加草加でも、草加雅人の後輩の草加一郎だったのだ。
うーん……フェンシング部・馬術部・テニス部、でそれぞれ繰り返される執拗な尺稼ぎ、肝心の勘違いネタが全く面白くないと、惨憺たる出来。
石田×井上の化学反応があらぬ方向へ行ってしまうというのは度々ありますが、(特撮ヒーロー番組として)これといって面白くもなんともない部活の練習シーンを淡々と流し、それが別に伏線として効果を発揮するわけでもない、という首をひねる演出。普段はむしろ詰め込みすぎの傾向がある『555』なのですが、井上敏樹が体調不良でもあって脚本がいつもの半分ぐらいの量だったりしたのか。少なくとも、脚本の出来が良くなかったのをかなり誤魔化している感じに。
練習シーンと巧の奇行で尺を稼いでいる間に入る、真理による草加一郎と草加雅人の勘違いも、残念な出来。久々に会う相手をよく確認しないで勘違い、という入りは良いのですが、こちらもこちらで妙に引っ張った上で、困惑している一郎に対し「質問に答えないって事は何か後ろ暗い事があるんだろう!」と突っかかるのが笑いにならず、真理の横暴さがただただ嫌な感じに。
酷いボールを投げつけ合いながらも、思わず笑ってしまう、というのが今作の面白さの一つなのですが、今回は3人まとめて単なる迷惑集団になってしまいました。
真理と一郎が揉めている所にやってきた巧が因縁を付け、そこに割って入る、テニス部・馬術部・フェンシング部など、「自分の可能性を試す」為に複数のクラブで代表を務めている男、キャプテン。何やらキャプテンと生理的に馬が合わないのか、最初から喧嘩腰の巧はスポーツで対決する事になるが、フェンシングで素人が勝負になるわけもなかった。
乾巧、格好つけて自爆する男。
ようやく真理が誤解に気付き、キャプテン=草加雅人と判明するが、流星塾のメンバーから助けを求める電話が入る。真理に呼ばれてそちらへ走ると見せかけ、すれ違いざまにキャプテン草加にスライディングを放つ……もあっさりかわされる巧。
……さいてー、たっくん、マジさいてー。
前回の啓太郎@妄想二股に続き、一話にして最底辺まで沈み込んだ巧は、ファイズに変身してJオルフェノクと戦闘。突然乱入したタケノコオルフェノクに携帯バスターをはたき落とされ、2対1で大苦戦する姿を見るに見かねた塾生の一人がカイザのベルトを手に取るも、恐怖から変身する事が出来ない。――だがその時、横から伸びた手がベルトを掴み、装着する。カイザに変身した男は、草加雅人!
草カイザは、タケノコを軽く射殺すると、ジェイオルフェノクも閃光χの字斬りでずばっとな。そして変身を解除しても灰になる事なく、かつて流星塾でいじめられていた時とは逆に、真理へと手を伸ばす……。
流星塾時代は弱虫のいじめられっ子でよく真理に助けられていたという草加に対して、ベルトの件で困る流星塾メンバーが「草加に連絡取ったけど迷惑そうだった」とコメントするのが嫌なリアルさなのですが、果たして草加雅人は何を思うのか。そしてカイザのベルトを本当に使いこなす事が出来るのか――?
「あれがファイズ……そしてカイザ――ですか」
「少しは、楽しめるかもしれないわね」
戦闘を見物していた琢磨と冴子は、如何にもな強キャラめかして去って行くのですが、既に2つ目の命もカイザの踏み台にされたジェイの明日はどっちだ?!
そして今回のやられ役要員かと思ったらジェイもやられたので何をしにきたのかよくわからなかったタケノコですが……チワワ?! チワワなのーーーっ?!
その頃、
「うしゃー!! 決めたぜ。俺やっぱ、人間として生きるわ。人として生き、恋をするのだ。こい、こい、こい……来いっ!」
奇声をあげた海堂は、結花を外へ引っ張り出すとデートを敢行するが、どうして誘ってくれたのかおずおずと問いかける結花に対し、「本番の前の予行演習」と宣言。
さいてー、海堂さん、さいてー。
案の定、前回の看病イベントで海堂が真理にときめいてしまった事が明かされ、
啓太郎→結花→海堂→真理→勇治
と、ある意味でわかりやすくなる人間関係。主人公の名前がどこにも見えないけど強く生きて!
海堂はやはり、ギターにしか興味のない青春を送っていた為に女性関係がやや頓珍漢な模様ですが、果たしてこの、ボトムズパンデミックの行き着く先は何処なのか?! 勇治は基本的にかなり最低だし、次回、ふーふー社長辺りがきっと危ない!


◆第14話「ラッキークローバーのターン!」◆ (監督:田崎竜太 脚本:井上敏樹
チワワは無事でした。
そしてジェイは、三つ目の命でまたまた復活。
草加にベルトにまつわる経緯が説明され、いきなりの「変身!」は巧の見よう見まねであった、と言及。寄せ書きについては知らないと説明する草加は、「俺決めたよ。俺も戦う。カイザとして」と爽やかに戦いへの参加を宣言し、これを聞いた生き残りの塾生二人は、連絡のつかない他の塾生を直接当たって見る事に。
……男が、女の遠い方の肩に手を回しているのですが、厄介なベルトの押しつけ先が決まったので、このまま二人で行方をくらますつもりなのでは。
「さっき思わず変身したの……君の為だったんだ」
菊池クリーニングに招かれた草加は、個人的な好き嫌いから先輩風を吹かせて喧嘩腰の巧にもしたでに出て、ひたすら爽やか好青年をアピール。
「君の写真だ。流星塾で一緒だった頃の。あの頃は、いつも君に助けてもらってたけど、これからは俺が君を守る。俺のこの手で、君を」
財布に常に小学生時代の真理の写真を携帯している草加は、流星塾時代に相当根深い闇を抱えていそうなのですが、同窓会で、真理以外全員を毒殺でもしようとしていたのではないか。
一方、スマートブレインの方針と対立する意思を固めた勇治は、結花と海堂にこれからどうするつもりかを尋ねていた。
「俺は、俺の生き方を変えるつもりはない。憎んでもいない人を襲うなんて、俺にはできないよ」
ホント勇治、スマートブレインの用意したマンションで、優雅に紅茶をいただきながら、どうしてこんな演説ぶれるのだろう(笑) 筋金入りの坊ちゃん育ちなので、衣食住の保証された環境が当然すぎて一切の疑念を抱かないのかもしれませんが、もしかして、乗り回している車のガソリンもいつの間にか補充されているのではないか!
「でも、君たちがスマートブレインに従うっていうのなら……俺に、止める権利はないし」
個人の生き方を尊重するようで、自分についてきてくれと言わないのも、肝心な所で逃げを打っていると見える描き方。
「あたし……あたしは木場さんについていきます。他にどうすればいいのかわからないし」
「うん。君に、人を襲える筈がないしね」
トドメに、にっこり笑顔で的外れの人物評価を下し、わかったような事を言っているけど勇治の発言には土台や信憑性が薄い、というのが明確に裏打ち。
主人公というのもありますが、巧や真理がわかりやすく酷い発言や行動をしてもどこか愛嬌をもって描かれるのに対して、いっけん正論を語る勇治が非常に空虚であるといっそ悪意を込めて描かれているのは、非常に対照的。
結局勇治は、「憎んでいる」なら人を襲えるという事で、既に道を踏み外しているわけですが。
そんな勇治の話はどこ吹く風、打ち上げ花火のように生きる宣言をした海堂はマンションを飛び出すと真理に熱烈アタックを仕掛けるが、虫のように追い払われてしまう。……海堂、この数話ですっかり、女子とほとんど会話をした事が無い人、みたいな事に。
その頃、巧が一人で店番中の菊池クリーニングを、雅人が客として訪れていた。
「ひょっとして君は、俺が嫌いなのかな」
「おまえだってそうだろ」
「いや、別に俺はそうでもないさ」
「おまえのそういうところが気にくわないんだよ。いい子ぶんな。お互い相性が悪いのわかってんだろ」
最初に突っかかったのはたっくんですけどね!
「……ふっ」
「何がおかしい」
「正直だなぁ、君は。好きになりそうだよ」
前回は初登場にして話の出来の悪さもあって、ふわふわと落ち着かない草加でしたが、この台詞を微笑しながら言う事で一気に気持ち悪く(笑)
ところが、寄せ書きについて巧が突っ込むと、その態度が豹変。
「おまえ何隠してんだ。なに怯えてんだ? え?」
「――黙れ」
「なに?」
「人を見透かしたような事言うな。おまえに何がわかる」
一転、余裕のない態度を見せる草加だったが、真理と啓太郎が帰ってきて話はお流れ。草加は昼食をご馳走になると、だいぶこなれてきた巧からアイロンを奪って見事なテクニックを披露する嫌がらせ。それを見た啓太郎が、オルフェノクと戦うのに便利だから一緒に暮らそうか、はともかく、クリーニング屋さんを手伝って貰えるし、と勝手に労働力扱いを始め、ナチュラルに自分を中心に地球が回っていて怖い。
種目関係なく執拗に自分の能力を他者に見せつける、という草加は、THE・井上敏樹、とでもいうキャラクター描写ですが、気がつけばアイロンがけをこなせるようになっている巧の姿に感涙を禁じ得ません。脅威的なペースで社会に適合しているよ!
草加の帰った後、配送中の車の中でも草加を褒めちぎる啓太郎に、ふてくされる巧。
「どうせ俺は何も出来んさ」
「そんな事ないって。たっくんにだって、いいところいっっっぱいあるし」
「たとえば? 言ってみろよ?」
ここで素っ気なく返すのではなく、超笑顔で返答待ちになるのが巧の愛嬌で、上手い所(笑)
「えっと………………一晩考えさえてもらっていいかな」
だが、男の友情は儚かった。
そんな啓太郎達の車とすれ違ったのは、海堂を探し回る勇治と結花。
「彼……今恋をしているみたいだけど、相手は君……じゃ……ないよね」
「残酷な事聞くんですね、木場さん」
「……ごめん」
さいてー、勇治、さいてー。
ボトムズパンデミックが収まらない中、クリーニング店の車の前に立ちはだかるJオルフェノク。そして、真理を求めて流離う海堂の前には、ラッキークローバーの琢磨逸郎が刺客として姿を見せる。
力を高めたオルフェノクは人間の姿のままでも能力を発揮できると説明する琢磨は海堂オルフェノクをあしらい、人間のまま海堂オルフェノクの攻撃を手にした書籍でポエムガードする姿は、格好いい強さ見せになりました。
そこに勇治と結花が通りすがり、海堂を助ける為にオルフェノクに変身。琢磨もムカデ?オルフェノクへと姿を変えて3対1の戦いとなり……うーん……灰色4体が入り乱れると何がなんだか(^^;
戦いの末、馬は川に落下し、ヘビは逃走。だがムカデは、最後に残った鶴に対しては攻撃を止める。
「長田結花? やめなさい。君はブラックリストに載っていない」
意図したものでしょうが、オルフェノクはあまり表情のつかない顔デザインになっているので、オルフェノク同士で対面するシーンは微妙に撮りにくそうな感じ。その為に、上半身裸の姿が投影される、という事にしたのでしょうが。
ファイズはJオルフェノクに苦戦し、啓太郎から真理経由で連絡を受けて駆けつける草加だが、巧が応援を拒否すると、変身を解除して見物モード。そのまま追い詰められたファイズはJの大剣の直撃を受け、ベルトが外れて川流れ。
ようやく上の上のオルフェノクがその力を見せつけ、巧と勇治がダブル川流れで、つづく。
ムカデとJは、両者とも武装として剣を具現化するのですが、勇治のホースオルフェノクも剣を振り回すので、これはオルフェノクとしての強さの現れなのか、オリジナルの特徴なのか。
前回は残念な出来でしたが今回はいつもの水準を取り戻し、予告からは次回、この流れから真っ先に想像する展開になるようなので、楽しみです。