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『ビーファイターカブト』感想18

◆第27話「6大戦士絶体絶命」◆ (監督:金田治 脚本:宮下隼一)
青が金をコンクリートブロックで殴ってる?
と思ったら、メダル入りのアタッシュケースでした。
ちょっとホッとした。
……いや、それでいいのか。
と思っていたら、殴り合いがエキサイトしすぎて、宙を舞うアタッシュケース
ダメじゃないのか。
それにしても、腹に膝蹴りからドラム缶に叩きつけに行くレッドルの戦法がエグくて、昆虫魂による汚染度の違いをしみじみ感じます。
アーマー性能の差に対して、先輩達は昆虫魂の汚染度+戦闘の経験値で補っているというイメージなのか、同士討ちが互角ないし微妙に先輩達有利で展開しているのは、前作ヒーローを無闇に落とさず、嬉しかった描写。
乱戦の輪を離れて転がったアタッシュケースを拾って逃げるゆいだが、兄者達に行く手を阻まれて逆走。その頃、基地には昆虫会議を終えた老師が帰還する。
「手はある。一つだけ」
……まーた老師マジックで解決してしまうのか、と思ったのですが、老師の帰還を知った拓也が、自らコマンダーの強制封印を進言する、という流れになったのは、「ビーコマンダーが休息の為に封印されていた」というのも伏線として機能して良かった。まあやはり、アクションとしては老師がえいっとミラクルを起こしてはしまうのですが(^^;
老師が昆虫フォースでビーコマンダーとコマンドボイサーを強制封印し、6人は変身解除。なんとか自由を取り戻すも生身となってしまった6人+ゆいに兄者&カマキリ&ドリケライジャが迫り、6人はメダルとゆいを守るために3手に分かれる事を選択。
とにかく動く相手を短絡的に追いかけようとする怪人に、いちいち兄者が慌てていて、凄く知力が低そうですが大丈夫でしょうか。
ブラックアカデミアでは、博士とビットが基地に戻ってきたコマンダーを解析して暴走の原因を究明し、博士が頭をかきむしっているだけではなく役に立ちました! ちなみに、前作では主に「昆虫パワー」と呼称していましたが、今回は「昆虫の精」という表現が用いられ、そこはかとなくメルヘンに。
トリケラ怪人の追撃を受けた甲平&拓也は、川落ちの末に着岸。
「甲平……俺がやられたら代わりに、これを、ニューヨークのコスモアカデミア本部に運ぶんだ」
「……冗談じゃねえよ! こんなわけのわかんねぇもんに命賭けられっかよ!」
前回、拓也との対比からやたら単細胞に描かれていた甲平ですが、この怒り方は良かった。
「……トップシークレットなんだ」
「え?」
「使い方次第で正義にも悪にもなる。地球の命達を脅かす危険性すらある、とてつもないパワーを秘めてるんだ」
甲平を同じ戦士として認めた拓也は重い口を開いてメダルの秘密の一端を明かすが、トリケラ怪人が二人を炙り出す度に無差別に火を放った事で見つかってしまう。
ライジャ組戦闘員を迎撃していた武闘派コンビはこの炎に気付き、
「俺は拓也を信じる! お前も甲平信じろ! 今は!」
「戦うのみ!」
女性陣も協力攻撃を見せて6人の息が徐々に合っていき、歴戦の猛者である先輩達のメンタルの見せ方は秀逸。
「俺に構うな、甲平。メダルを」
「冗談よしてくれ!」
「甲平! 俺たち、ビーファイターの使命は!」
「地球に生きる命を守る事だろ。だけど、先輩の命だってその一つだぜ」
甲平の言葉にハッと目を開く拓也。
「仲間に秘密持ってでも戦わなくちゃならない、そんな先輩の命犠牲にして、いったいなんの戦いだよ! ……俺は……俺は絶対に嫌だ!」
ある程度事情を説明すると、そう解釈してくれる甲平は、ホントいいヤツ。そういう点では、さっさと説明しておかなかった拓也の失点であるのですが、苦難を乗り越える中で、同じ昆虫戦士ではあるが物理的にも心理的にも距離感のあった6人が意気投合していき、先代主人公である甲斐拓也が、現在の主人公である鳥羽甲平とは如何なる人間であるのかを理解する、という流れは綺麗に決まりました。
一方アカデミアでは、封印されたコマンダーが冬眠モードに移行した事でヘビ細胞の活動が低下。変温動物の特質を残したその弱点が判明する。
「だが、昆虫もまた寒さに弱い……」
「そうだった〜!」
初めて、博士とシンクロしました(笑)
追い詰められた6人は結局合流(しかし何とか、ゆいちゃんは逃した模様)して炎であぶられ、前回・前々回はそれほどでもありませんでしたが、今回は金田回らしく生身アクションが盛り沢山。
「俺は逃げない……諦めない。最後の最後まで、命を守り、戦い続ける!」
そんな戦士の叫びに答えるかのように、昆虫魂は自らコマンダー内部の温度を下げると、ヘビ細胞の排出に成功。更に自力で封印を解くと甲平達の元へ飛んでいき、半年間、蓄えに蓄えた昆虫魂が大活躍。
展開としては、奇跡×奇跡に近いのですが、半年ぶりの昆虫魂大爆発という事で、個人的には許せる範囲。ただ、その発動のキーとなる甲平の叫びが半年間の積み重ねを感じさせるものとは言いがたく、バラエティエピソード中心で来た為にストーリーの芯になる部分が弱いという、今作の短所が山場で明確に出てしまいました。今回、エピソード単体としては面白かったのですが、甲平の叫びの内容が第1話から特に深化が見られない(というか甲平の場合は第1話でキマりすぎていたのですが)、というのは残念だった部分。


「「「「重甲!!!」」」
「「「超重甲!!!」」」

復活した6大戦士は揃って名乗り、戦闘機部隊を繰り出すライジャだが、まさかの旧ビートマシン、そしてメガヘラクレスまで発進。戦闘機部隊を、メガビートキャノンによるオーバーキルで瞬殺してしまう(笑)
メガヘラクレスは前作ラストでかなり損傷していましたし、コマンダーと一緒に封印されていたので姿を見せていなかった、というなら納得できる話だったのですが、どさくさで再起動させてしまって良かったのか(^^;
「行くぞ!」「決戦だ!」
マシンを降りた6人は、前作主題歌と共に反撃スタート。これまでのお返しとばかりの怒濤の連続攻撃で、ドリケライジャ、ほぼ無抵抗のまま、約30秒で大爆死。
……幹部自らの細胞を利用した、という設定にも関わらず、ここまで役に立たなかった怪人は歴史的ではないでしょうか。何が良くないって、甲平達が生身の時にしか優勢になっていない為に全く強そうに見えず、ただの火炎放射器代わりでした。敢えて言えば、爆死の火薬が6段階あって凄かったですが(笑)
虎の子の怪人を撃破され、顔面蒼白、死んだ魚のような目になる兄者。
「おのれぇ……我が分身ドリケライジャを、よくもぉ……! ビーファイター! その首六つ、我が剣で叩き落としてくれるわぁ!」
必死に止めるカマキリを振り払い、無謀な戦いを挑んでくる兄者に対し、敢えて一騎打ちで応じるカブトン。ランスの一撃が兄者の剣を打ち払い、必殺技が直撃すると、兄者は最後の力でアタッシュケースを回収し、すがりつくカマキリと共にメルザード戦艦に回収される。それを追おうとするも、カブトンはブルービートに制止され、虚空へ消えていくメルザード戦艦。
「命を守るべき俺たちが、自分の命を粗末にしちゃいけない。カブト、君が教えてくれたんだ」
……改めて、1年戦って、その真逆の方向に突き抜けていた『ビーファイター』が恐ろしい(笑)
途中の甲平の「先輩の命だってその一つだぜ」という説得は、1年間の物語的蓄積のある相手に対しては定番のテーゼ過ぎるのではと思ったのですが、考えてみれば拓也、「おおたくや! しんでしまうとはなさけない」ノリで甦るも一度は死を体験してしまっているので、今の命は地球の為に燃やし尽くすべし、というような心境で居たのが、その呪縛が解けたという意味合いがあったのかもしれません。
「ご苦労だったライジャ。そこでゆっくりと休むが良い」
存外忠誠心を見せたカマキリ娘に付き添われるライジャにはマザーの恩情が与えられ、煙の中に身を横たえ、瞳を閉じながらも虚ろな言葉を響かせる……。
(必ず……必ず甦ってみせる……必ず……)
ドリケライジャがあまりにも役に立たなかった為、このままリタイアしたら悲惨すぎだった兄者は、復活フラグが出てホッとしました。正直メルザード側の魅力は、兄者8のマザー2ぐらいで成立しているので、良い形での復帰を期待したいです。海の底で、邪甲コマンダー拾ったりしてくてれも面白のですが。
かくして4枚のメダルはメルザードの手に渡ってしまい、一度、日本を離れる事になる先代ビーファイター
「甲平、健吾、蘭。忘れるな。俺たちは再び日本を離れるが、戦っているのは、君たちだけじゃない。平和を願う同志は……俺たちだけじゃない。いずれ、わかる時が来る」
6人はガッチリ手を組み、どちらかを下げる事なく、先輩×後輩の二つのヒーローチームが心を合わせて逆転勝利を収める流れがテンポ良く進行して、今回は面白かったです。
「フフハハハハハハ……。遂に揃った。これで我らメルザードの勝利は約束された。覚悟しろ人間ども!」
次回――闇と風の昆虫戦士登場!


◆第28話「見参!!風の昆虫戦士」◆ (監督:東條昭平 脚本:宮下隼一)
甲平以上の運動能力を見せる、留学生のマック・ウィンディが登場。ビーファイターの正体を知るらしいマックを怪しむ甲平だが尻尾を掴めず、そんなタイミングで街がメルザードの襲撃を受ける。マザーの目的は地球の電気エネルギーを吸収して、闇の扉を開く事。その奥で眠っていた4人の子供達にスペースメダルが合体して、グリード、じゃなかった、4人の闇の昆虫戦士が誕生する――その名を、闇の四鎧将・ビークラッシャー!
「しがいしょう」、の漢字は、推定です。
サソリ、ムカデ、ハチ、カマキリからなるビークラッシャーはビーファイターを狙って行動を開始し、いきなりテーマソングが流れるというやたら良い扱いで、3人を圧倒する力を見せつける。
「どうした? もっと手こずらせてみろ。反撃してみろ」
サソリの声が稲田徹さんで、個人的に得。
「あのパワー、あの能力、まさに、インセクトアーマーのもの。ひょっとして、メルザードが作った? だが、どうやって……は?! まさか」
不吉な気配に日本へアドバイスに来ていた老師が何かに気付いた時、戦いの場に駆け込んできたマックが、超重甲!
「風の戦士、見参! ビーファイターヤンマ!」
どうやらメダルの戦士らしいヤンマは、トンボウガンを操ってビークラッシャーを蹴散らし、アルティメット・メイクアップ(違う)。
後の仮面ライダードレイク(『仮面ライダーカブト』)はかなりストレートなオマージュであったのだと、今頃になって知りました。
立ち直ったカブトン達+ヤンマと、ビークラッシャーが対峙し、向き合って続く……て、なんか3話ぐらい前と全く同じカットなんですが(^^;
先輩登場+幹部一時リタイアから、強敵登場そして新戦士登場、と怒濤の展開で、外国人新戦士は意表を突かれました。……意表を突かれましたが、英語で喋っている時と日本語で喋っている時で人格が違っているように見えたり、馴染んでくれるのかは凄く不安(^^;
ビークラッシャーはビークラッシャーで、マザーは何やら心当たりがあるようですが、視聴者にはスペースメダルの正体が不明なまま物語が進んでいくので、たまたま空から降ってきた宇宙の神秘で急に敵がパワーアップに見えてしまうのは、どこか『ジバン』的な残念さ(^^;
その上で、悪の昆虫戦士のデザイン的格好良さという点においては、前作のブラックビートがあまりにも完成しすぎていた為、引っ張った末の敵サイド強化展開の割には、前作とベースが同じ上でデザインが垢抜けない、というのはどうも冴えません。
絶滅怪人軍団が、闇の昆虫戦士四天王で反撃に出るというのもどうもしっくり来ないのですが、メダルの戦士の秘密、カブトン達の強化展開、と上手く繋がって盛り上がってくれる事を期待したいです。