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『仮面ライダー555』感想30

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第41話「知っているか!クリーニングの発祥は(以下略)」◆ (監督:長石多可男 脚本:井上敏樹
入り乱れ、激突する3人のライダーとオルフェノク。海老とムカデは適当に投げ飛ばされ、さしもの北崎オルフェノクも、3ライダーに袋だたきにされた上にファイズ&カイザナックル+デルタの射撃を受け、逃走。
「巧……もう迷わないよね? あたし達の元に帰ってきてくれるよね?」
「それはどうかな」
背後でこそこそ行う嫌がらせが上手くいかない為、とうとう、正面から粘着質な厭味を繰り返す路線へ転向する草加(笑)
真理からの好感度ゲージが見るからにがくがく下がっていくのですが、もう、なりふり構っていられません。


「俺を見てくれ! 俺を見ろ!」
というのは、かつて井上敏樹が傑作『鳥人戦隊ジェットマン』で結城凱に叫ばせた言葉であり、草加雅人にも繋がるテーマ性なのですが、果たして草加雅人は、充足を得る事ができるのか。
一方、足下がおぼつかないほどのダメージを受けた北崎は冴子と琢磨の肩を借りて逃走していたが、そんな北崎を横目に見て、にやっと笑って階段から投げ落とす琢磨(笑)
「すいません。つい手が滑ってしまって」
こんな所で、琢磨と草加がシンクロするなんて!!(笑)
「何がおかしいの琢磨くん?」
「……いえ、別に」
北崎に殴られ、頬の一部が灰となってこぼれ落ちながらも、琢磨は壁に向かって密やかに笑う……。
サバイバー里奈は退院し、草加から、へたれはいつ逃げ出すかわかんねーからなーと厭味を言われた三原だが、
「もう大丈夫だ。おまえの強さ貰ったからな」
と爽やかに笑い、残り僅かの生き残りという事もあってか、何となくいい雰囲気に。
そして巧も店に戻り、はしゃぐ啓太郎。
「ただいま啓太郎。……俺はここに居る。おまえさえ良ければな」
巧も爽やかな笑顔を浮かべて暗いトンネルを抜け始め、このあと勇治に電話をかけて、
「おまえ……なにか、洗濯物ないか。俺が、タダで洗ってやるよ」
と、今作における幸せのシンボルである“白い洗濯物”に関わってもいい自分を認める、というのが印象的にはまりました。
乾巧/ウルフオルフェノクを人間として認める園田真理と菊池啓太郎、人間として受け入れられる自分自身を認める乾巧……その存在は人とオルフェノクの関係に希望の光を灯そうとしていたが、それを覆い隠さんとする不穏な影もまた、迫っていた。
「捜査を中止しろ?! どういう事ですかそれは」
連続ビル火災は事故に過ぎない、と刑事コンビに上からのストレートな圧力をかける怪しげな雰囲気の男――南雅彦
演じるのは、『超光戦士シャンゼリオン』ファンには黒岩都知事でお馴染み、平成ライダーでは『アギト』にメインキャラとして出演の他、『カブト』『キバ』にもゲスト出演し、長石×井上タッグとは縁の深い小川敦史で、私が得。
詳細不明なものの何やら警察上層部に関わる人間らしき南は、長髪+黒サングラス+黒ロングコートで登場し、凄く、吸血鬼っぽい。
そして南は、沢村が引っ張り出していた、結花の写真に目を止める……。
その頃、結局誰一人仕留めていない事など忘れた様子でバーに遊びに来ていた節穴社長は、北崎敗北とその落ち込みについて聞かされていた。
「あの子ずーっと自分が世界一強いと思ってたから」
「いい薬ですよ、ふふ……」
「3本のベルトを相手にしたら、如何に北崎さんといえども勝つのは難しいでしょう。なにしろあのベルトは、オルフェノクを倒す為に作られたものです。オルフェノクを倒し、王を守る為に」
「……どういう事?」
口を滑らせたと思ったのか、「いずれわかります」と社長は誤魔化し、何やらこちらも不穏な気配。失言を取り繕うかのように、やっぱり必要なのは運! というわけでラッキークローバーを四つ葉にしよう、と懲りない社長は新たな4人目候補を推薦する。
「どんな子なの? あなたがラッキークローバーに入れたいって子は」
これまで、社長が4人目を推薦してきてろくな事になった試しがないので、男はちょっぴり駄目な方が可愛い冴子さんの口調もいい加減厳しい(笑) ……てそうか、冴子さんが割とお気に入りの時点で、結局村上くんも、年下の駄目男確定だったのか!
「なかなか可愛い女性ですよ」
社長が示したその候補とは――長田結花。
この所のステルス状態の効果が切れ、俄然、不幸のスポットライトが集まってきた結花は、海堂、啓太郎とともに、鈴木少年の居る養護施設――スマートブレインの息のかかった創才児童園――でお菓子を配っていた。添野と別に単独で動く沢村は結花を尾行し、その沢村に指示を与える南は山奥の秘密施設に足を運んでいた。
そこでカプセルの中に閉じ込められ、分析されていたのは……一体のオルフェノク
「どうですか? その後実験の方は」
「ま、なんとかやってますが苦しいですね。なにしろサンプルの数が足りない」
「サンプルの件なら大丈夫。すぐに何とかなるでしょう」
雪崩を打つ不幸の大群がベンチ前で大挙アップ中とは知らず、巧サイド&勇治サイド一行は皆で遊園地を訪れ、束の間の平和を楽しんでいた。
「……いいな、オルフェノク同士ってのは理解し合えて。羨ましいよ」
色々さっぱりして勇治と笑顔を交わす巧の足を見えない所で蹴飛ばし、ぼそぼそと呟くやさぐれた草加が最高(笑)
一方、結花に甲斐甲斐しく世話を焼かれる海堂に対抗心を燃やす啓太郎は、2クール遅れぐらいで一つの解答に辿り着く。
「長田さん……もしかして、海堂くんの事好きなの?」
「はい、大好きです!」
満面の笑みで断言され、大量のバッドステータスが付加する啓太郎。
「……おい、うぉい、おまえ、なに暗いオーラ撒き散らしてんだよ。うざい奴だな?」
海堂も海堂で、世話を焼かれる事に慣れていた。
「そうですよ、せっかく皆で楽しんでるんだから、もっと場の空気を読まなきゃ!」
ここで、小さな幸せの中に居場所を見つけている結花が、いとも簡単に他人に対して残酷になれるのが、実にえげつない。
海堂にも相槌を打たれ、いたたまれない啓太郎は、メールに逃避。
[結花さん、お久しぶりです。お元気ですか?実はぼく、たった今、失恋してしまいました]
傷心の時だけメル友を利用する、啓太郎は啓太郎で安定して最低だった。
[もっと強引に、手ぐらい握っちゃたらどうですか?]
結花は結花でメル友を無責任に励ますと安易に煽り、結花の手をじっと見つめる啓太郎……流れ始めるコミカルなBGM(笑)
そんな悲喜劇が交錯しているとは知らず、沢村刑事は物陰からじっと見ていた。
意を決した啓太郎は机の下から結花に手を伸ばし…………啓太郎、それはただの痴漢だよ啓太郎。そこの木陰のおまわりさーん!
「何するんですか菊地さん!? 最低!!」
結花は啓太郎に平手打ちを浴びせると、怒りの余り席を立って走り去るが……独りになってしまった所に現れたのは、影山冴子。
「あなた……ラッキークローバーに入るつもりない? 人生楽しくなるわよ、きっと」
逃げ出そうとした結花の前にはオルフェノクが立ちはだかり、咄嗟に変身した結花はその姿を沢村に目撃されてしまうという、酷すぎる運命のドミノ倒し。
沢村が南と連絡を取っている間に駆けつけた巧と草加は変身するが、その場を逃げた結花は、南の指示で送り込まれた警官隊に取り囲まれてしまう。
「生きたまま捕獲するんだ! 相手はオルフェノクだ、油断するな!」
催涙弾を打ち込まれて追い詰められた結花がオルフェノクに変身した所から挿入歌が入り、ファイズとカイザが勢いの合わせ技でオルフェノクを焼却するヒロイックなシーンと、警官隊に拳銃で十字砲火を浴びる鶴オルフェノクの映像が重なるのが凄まじいえぐさ。
今作においてもトップクラスに陰鬱だった3−4話を演出したのも長石監督でしたが、警官隊に発砲を受ける鶴オルフェノクの姿は、バスケ部でイジメを受けていた結花の姿とも重なり、今作の底を回流していたどす黒いヘドロのようなマグマが一気に噴出。
異変を察して駆けつけた勇治の前で結花は警官隊に反撃すると翼を広げ……
秘密施設では、南がオルフェノクへ向けて憎悪を込めて叫ぶ。
「化け物がぁ!!」
果たして人類とオルフェノクの関係はどうなっていくのか……で、つづく。