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『宇宙戦隊キュウレンジャー』感想・第18話

◆Space.18「緊急出動!スペースヒーロー!」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久
 オリオン号から羅針盤キュータマを盗み出す事に成功するマーダッコ、超優秀。
 ところがタコは逃亡中にブラックホールに吸い込まれてしまい、躊躇う事なく後を追って突入した獅子ボイジャーに続いて、青・緑・銀・龍もそれに巻き込まれる形で飲み込まれてしまう。
 「帰れる確率が1%もあるんなら、よっしゃラッキー!!」
 そう、そこにハイリターンの可能性があるのなら、1%の確率に全賭けするのがキュウレンジャールールです。
 ブラックホールを通り抜け、一行が辿り着いたのは、別の宇宙、別の地球。そこでラッキーとナーガはタコとそれに同行する黒ずくめの男――十文字撃――を目撃。タコにすっかりたぶらかされた撃により、悪質なストーカーと誤解されてしまう。
 ……まあ、同行者が見えているにも関わらず、いきなり変身状態から目の前に立ちふさがったら、不審者と誤解されても仕方ありません。
 「蒸着ぅ!」
 変な黒い襟の服を着て、いちいちタコの体や髪に触るセクハラ刑事は、青白い光の球体から、銀色のぴかぴかに変身。
 宇宙刑事ギャバン!!」
 その頃、地球落下時にラッキー、ナーガとはぐれていた司令、ハミィ、ガルも、自分たちが別のユニバースに辿り着いてしまった事を理解しつつあった。
 「ジャークマターに支配されてない地球って事?」
 「ああ。平和なんだな。みんないい顔している」
 穏やかな遊園地の光景にほのぼのする3人だが……
 「フリーズ! アリエナイザー!」
 そんなわけはなかった。
 そう、『キュウレンジャー』ユニバースに宇宙幕府ジャークマターが存在するように、『デカレンジャー』ユニバースには血に飢えた武闘派集団・宇宙警察が存在するのだ!!(あれ?)
 今回、「おまわりさん?」「逮捕?」「警察?」というように、ジャークマターに支配された『キュウレンジャー』世界には、市民を守る為の真っ当な警察機関が存在しない事が悪の蔓延る世界の象徴として強調されるのですが(もっとも、ジャークマターの法を執行する機関は存在している筈ですが)、『デカレンジャー』世界の地球は本編を見ているとどうにも植民地疑惑が消えない為、宇宙幕府と宇宙警察がマルチユニバースで重なり合うという事態が発生。
 ……わざとやっているのではないだろうか、これ。
 司令、ハミィ、ガル、はジャッジメントは避けるも不法侵入でデカベースに連行され、ガルとボスでノリツッコミネタ。
 一方、悪質なストーカー(といえば若き日の赤座伴番を思い出すのですが、わざとやっているのですか荒川さん)と誤解されてギャバンと戦う赤と銀だが、タコはその間にまんまと逃走。なんやかんやで誤解は解け、互いの立場が確認されるが、そんな事をしている内に、よりによってドルギランがタコに奪われてしまう。
 ……それ、ちょっとした惑星なら一機で破滅に追い込めるぐらいの戦力なので、持ち帰られたら多分勝てません。
 追撃する獅子ボイジャーに強引に乗り込んだ撃は、ドルギラン上空から生身で降下。
 「マジかよ! ……すげぇな」
 あのラッキーに真剣な表情で感心される撃、例えるならキチガイから気が狂っていると言われるようなもので、ここで初めて、只者じゃない、と思いました(笑)
 よろしく勇気ダイブでドルギランに乗り込んだ撃はジャケットを脱ぐとぴちぴちTシャツ姿になり、しばらく生身格闘を披露している内にドルギランは墜落。赤銀と合流するも銃を向けられたその時、横からタコを銃撃する新たなヒーローが現れる。崖の上に立っていたのは、ファイアースクワッド隊長、デカレッド・赤座伴番。
 キュウレンジャー達がワームホールから飛び出してくる所を目撃していたバンは、そのワームホールが消えかけている事、現在、龍帝王とデカウイングロボが協力してワームホール消失を食い止めている、という事情を説明。残された30分の内にタコを倒して羅針盤キュータマを取り戻す為に、2人のお巡りさんは別の宇宙から着た救世主達に協力を約束する。
 「よっしゃあ! 行くぞ後輩!!」
 「後輩?」
 「おまえら、宇宙戦隊なんだろ? だから可愛い後輩だ」
 ここまで完全にマル暴の人だったバン、ここで笑顔を見せたのは良かったポイント。
 「よくわかんねぇけど、ラッキー!!」
 4人は並んで変身し、明らかに色合いの関係でここに抜擢されたナーガ、ちょっとラッキー(笑) 変身ポーズも名乗りポーズも長いギャバンに対し、「デカレッド!」しかないデカレッドが、ちょっぴり可哀想。
 タコはカプセル怪獣ならぬデスワームを召喚し、どうやらスコルピオ(或いは幕府)はデスワームの制御方法を開発していた模様。今後も便利に登場しそうですが、デザインに特徴があって面白いので、良い活用だと思います。
 キュウレンジャー主題歌をバックに戦闘開始して、レーザーブレードのテーマで銀2人がデスワームを撃破。デカレンジャー主題歌に変わって赤2人がタコを追い詰め、最後は4人の一斉飛び道具でタコを撃破して羅針盤キュータマを回収する、怒濤の主題歌ラッシュ。勝利の喜びも束の間にデスワームが巨大化するが、ギャバンが電子星獣ドルを召喚、宇宙からは司令がやってきて、ギャバン主題歌をバックにダブルドラゴン共演に雪崩れ込むという充実ぶりは竹本監督らしい感じです。
 ギャバンがドルの頭上に乗っているのを目にした獅子レッドは、自らも龍ボイジャーの頭上へと跳び上がる。
 「あそこに乗って……意味あるのか?」
 そんな2人を目にして、ぽろっと、偉大な先輩を批判するデカレッド(笑)
 恐怖ですよ、圧倒的な恐怖を敵に与えるんですよ!!
 地上からの冷静な批評が届かぬ2人+ダブルドラゴンは圧倒的なパワーでデスワームを撃破し、先輩達と別れの挨拶をかわすと、キュウレンジャーは無事に自分たちの宇宙へと帰還するのであった。
 「オッキューは……論外だろ」
 そんなボスの呟きも、去っていた後輩達には届かないのであった……。
 オリオン号では何を思ったか、まっピンクの服を着たスパーダが皆にタコ焼きを振る舞い、一緒にフリフリのエプロンを身につけているバランス。偉い人含めて5人不在の間に、オリオン号ではいったい何があったのか。
 「ビックリしたよな。別の宇宙にも、正義を守る先輩達が居て、しかも、平和を実現してたなんて!」
 「ホント、良かったよね向こうの宇宙」
 ……あなた方、その平和(???)な宇宙に、何度殺しても甦る究極生物を置いてきたのですけど。
 勢いで別ユニバースで葬り去られたタコですが、率直に宇宙警察はあまりにもヤバいのでカタギに戻るのか、或いはデカレンジャーの新たな脅威となってしまうのか。また或いは、別ユニバースの法則下では、再生能力が働かないのか。キャラクターとしては折角面白くなってきた所なのでコラボ回でリタイアさせてしまうのはどうかとも思うのですが、破片の一部がボイジャーにくっついてこちらのユニバースに戻ってきたとかで、しれっと復活しそうな気もしないでもありません……まあその場合、本当にどうやって倒すのか、という事にもなりますが(^^;
 終盤、忘れた頃に復活させるという手もありますし、カードとしては色々とやれそうではあります。
 「俺たちも早く取り戻そうぜ! 平和ってやつを!」
 ラッキー達は力強く歓声をあげ、別ユニバースの平和な地球を目にし、それを眩しく感じながらも、そこに未練も執着もせずに、自分たちの宇宙の平和を取り戻す事に邁進するという姿は、キュウレンジャーというヒーローらしくて良かったです。
 ……だがその頃、思い詰めたスティンガーがセイザブラスターを外してリベリオン本部から歩み去っていた事を、まだ、誰も知らなかった。
 映画『スペース・スクワッド』合わせのコラボ編。ブラックホールに吸い込まれたらそこは別の宇宙でした、という正面突破の力技でしたが、なんとなく同じ世界観に融合してしまうより、よほど説得力が生じている面もあり(^^; 以前にエグゼイドが召喚されたように、『キュウレンジャー』宇宙はどうも、世界の境界線が不安定気味のようですし。
 アフターものとかにあまり興味がないので映画そのものに特に関心は無いのですが、『キュウレンジャー』の特色を上手く物語に組み込みつつ、先輩ヒーローと現役ヒーローの見せ場をしっかり作って、ならではのスペクタクルでクライマックスを盛り上げる、と手堅い出来。映画への振りとして、悪の存在を匂わせるのではなく、「結婚」を持ち出すのが、荒川さんらしいといえるのか(笑)
 ギャバン THE MOVIE』は未だに許していないので、思い入れゼロだったのですが、より現役ヒーローに近いという事でか出番多めだった二代目ギャバンに思い入れがあればもっと楽しかったのかも。
 あまりの映画の酷さに、撃というキャラクター自体には良いも悪いも印象が全く無かったので、今回をきっかけに映画と切り離して好印象持てればよっしゃラッキーでしたが、隊長まで出世した10年後のバンとのわかりやすい対比の意識もあったのか、妙にコントめいた仕草と台詞回しが気になってしまい、映画の悪夢を払拭するには至らず。
 ただまあ、この際なのであの映画の事は99%切り離す事にして、とりあえず私の中の十文字撃は、“ちょっとセクハラが気になるけど、あのラッキーを戦慄させた男”という位置づけになりました(笑)
 次回――ここ2話お留守番だったスパーダが森エルフの女の子と絡むの?! と盛り上がったら、結局ラッキーに持っていかれてしまいそうな映像。太陽レッドが再登場するようなので、スパーダの新フォームに期待か。