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勇者はカボチャを踏み砕く

ドラゴンクエスト11』(PS4版)始めました。
最近、盗みを見つかると衛兵に袋だたきにされるゲームをやっていたので、他人の家に上がり込んでおもむろにツボを掴んで投げ落とし、老後の蓄えを無言で奪っていっても誰にも咎められない勇者生活が凄く新鮮です。
勇者って、素晴らしい……!
同時発売の3DS版における2Dドット表示を並行というシステムから、オールドユーザーを意識している節は窺えましたが、序盤のゲーム進行やシステムの見せ方など、久々にゲームに触る人を振り落とさない事、を念頭に置いた感じの作り。
例えば戦闘では、シンボルエンカウントやコマンドバトルに新しい説得力を与えるのではなく、従来の手法を解像度を引き上げた世界で愚直なまでにそのまま表現しており、良く言えば端正、悪く言えば淡泊。さくさく進むのは良いですが。
3DS版との同時開発の都合も含め、古典的2DRPGの世界を最新据え置きハードのスペックで再現している、とでもいった感じのゲーム。
ニーズも踏まえた上で志向する所はザ・《ドラクエ》でしょうが、《ドラクエ》的な、また2DRPG的な、一種の雑さと解像度の上がった世界がどこまで噛み合ってくるのか――逆説的には、序盤からプレイヤーに壺をガンガン割らせる事で、リアリティの破壊に積極的に寄与させる事で世界観を力技で飲み込ませている、ともえいますが――、そこを自然に受け止められるかどうかで印象が変わってきそうな気配。
最初の村で高い所からダイブしたら、NPCの幼なじみが瞬間移動で背後にピタリとくっついてきたりのは、ちょっとホラーでした。
主人公、物凄く気の抜けた効果音でぴょーんぴょーんとバネ仕掛けのようにジャンプするのですが、意外な所をひょいひょいと跳び上がっていき、即死間違いなしの高度から飛び降りても平然としているので、ビックリします。
凄いぞ勇者。
そういうツッコミ所も開き直って残してある感じなのですが、思えば2Dの《ドラクエ》は割と頻繁に飛び降りたり落とし穴に落ちるゲームだったので、今後もけっこう垂直落下する事になるのか。
……余談ですが、『ウィッチャー3』のゲラルトは割と急斜面を身軽に登ってみせたかと思うと、ちょっとした高度差でさくっと滑落死するので油断なりません。後よく、急な階段を踏み外して足をくじいてダメージを受ける。
まだ序盤ほんのさわりだけのプレイですが、諸々さくさく進むのは良い感じなので、仲間が増えてからの面白さと、丁寧な作り込みを期待したい。
なお主人公の名前は厳正な脳内会議の結果、
タケヤリ
に決まりました。
……いやなんか今作、「勇者」がキーワードらしいと聞いたので、勇者っぽい物を色々考えたら辿り着いたのです。
ところでゲーム起動時に、メインキャラ8人が並んだイラストが表示されるのですが、先頭に立つ主人公の姿から妙に、誰も話しかけてくれない哀愁が漂っており、勇者は孤独だ。