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『激走戦隊カーレンジャー』感想18

◆第25話「ナゾナゾ割り込み娘!」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久

BOY! いい子はやめて仲間になろうぜ 蹴散らす奴がブッ壊す奴が 明日のヒーロー

ペガサスの面々が花火大会を楽しむ夜、地球に落ちた流れ星に胸騒ぎを覚えるゾンネット……その流れ星から降り立ったのは、カーレンジャーを探す白いドレスの少女であった。
「チーキュのニッポンポンってなんて素敵なんだろ。早く会いたいなぁ。カーレンジャーの5人に」
少女は海で遊んでいたペガサスの一般市民達と行き会い、せいぜい中学生ぐらいに見える少女にデレデレする実、ちょっと危ないぞ実、気をつけて実!! 王女様回の設定を忘れず、土門が緊張で恭介の陰に隠れていたのは良かったです。
少女にカーレンジャーについて聞かれて適当に誤魔化した5人は、海岸に飛んできた「ニューヒーロー誕生。激走戦隊はもう古い」というチラシを拾い、そこに大地を震わせながら走ってくる5台の巨大改造車……の特撮が割と格好いい(笑)
「みんな、行くぜ!」
教授によって派遣されたボーゾック1のヒーロー研究家・SSパマーンは、4人のメンバーを従え、ケチな悪事を働きながら次々と、ゾクウレッド、ゾクブルー、ゾクグリーン、ゾクイエロー、ゾクピンクを名乗る。
「「「「「暴走戦隊・ゾクレンジャー!」」」」」
予告からゲストキャラ主体の回かと思ったら変な隠し球が出てきましたが、木下健もとい荒川さん、同年に別番組で似たようなネタをやっていたんですか(笑)
(※同年放映の『超光戦士シャンゼリオン』において、「ヒーローの先生!」というパロディ満載のエピソードを書いており、放映日でいうと、今回の『カーレン』が2ヶ月ほど先。『シャンゼリオン』は今作とはまた違う形で「ヒーロー」を描いていたので、同じパロディでも、意味はまた異なりますが)
「俺たちカーレンジャーがおまえらみたいな暴走野郎、こてんぱんにやっつけてやるぜ!」
5vs5で対峙した所でイントロが流れ出し、主題歌をバックに両雄激突……と思いきや、主題歌と同じメロディで主題歌と同じ歌手が物凄く普通に歌っているのは、よくよく聞くとゾクレンジャーの歌!


ゾクレンジャー! ゾクレンジャー!
俺も不真面目になれ 陽気な悪人目指して! GO! GO!

悪役サイドのテーマソング、というのは昔から存在しますが、番組の顔といえるOP主題歌を替え歌にして、オリジナル歌手に歌わせ、演出として全く不自然でない所でさらっと流す、というのは大胆かつなかなかにアクロバットで、しばらく本気で替え歌である事に気付いていなかった分、気付いた時の衝撃が強烈でした(笑)
「戦隊ヒーローといえば、なんといってもこれだパマン」
パマーンによって完全に動きを研究されたカーレンジャーは苦戦し、更に繰り出される、まさかのゾクレンジャーボール。
凄くメタな事を言っていてバランス的にはちょっと危ういですが、族レンジャーの必殺コンビネーション攻撃を受けたカーレンジャーは、かつてない最大のピンチに陥ってしまう。
――だがその時パマンに突き刺さる、風を切るJPカード! 吹きすさぶ怒りのつむじ風! ……じゃなかった、「ラジエッタで〜す、よろしくね」と書かれた、どう見てもホステスの名刺(おぃ)
海岸で出会った白いドレスの少女が姿を見せると、傘から謎の粒子をばらまいて族レンジャーを後退させる。
「誰だ、てめぇ」
「私は、銀河伝説のクルマジックパワーに導かれたかのように、チーキュにやってきた、カーレンジャー6番目の妹。本名ラジエッタ・フォンネルト。正義の為に変身します! ティラミス・コンニャク・ミルフィーユ! 夢見る交通安全、激走少女・ホワイトレーサー!」
突然の魔法のステッキに変な呪文といい、やたらなローアングルといい、恐らくこれ自体が《不思議コメディ》シリーズのパロディ(《不思議コメディ》とローアングルを結びつけるのはどうか…………何もかも『シュシュトリアン』が悪い)となっており、それ故に荒川脚本なのでしょうが、なんて濃いAパートだ(^^;
自称ホワイトレーサーは、ナゾナゾに正解しないと爆発する必殺ホワイトナゾナゾ爆弾(『ゴレンジャー』次回予告からのネタ?)を投げ込んで族レンジャーを撃退。
大興奮でカーレンジャーにサインと記念撮影を求め、当惑しながらもかなり達者なサインを書くカーレンジャー(笑) 恭介、その「激走戦隊カーレンジャー」の筆致は、明らかにこっそり練習していただろう!
「ごめんなさい、私、実は魔法で変身できるだけの、ただのファンなんです」
カーレンジャーはいまや『チーキュの歩き方』という本に特集されるだけの知名度になっており、カーレンジャーの軽くていい加減な所が気に入ったというラジエッタだが、カーレンジャーの戦いに巻き込むわけにはいかない、という正義に堅いレッドの真面目な発言にショックを受け、走り去ってしまう。
一方バリバリアンでは、グラッチが合体武器・ゾクレンバズーカを完成させていた。
真っ当な出番は久しぶりの気もしますが、至極あっさりギガフォーミュラの5倍の威力を持つ兵器を作っており、相変わらず技術力が底抜けで恐ろしい。
ただしバズーカのエネルギー源として宇宙辺境の田舎で産出される鉱石ファンベルダイヤが必要であったのだが、ゾンネットがそれを持っていた事で解決。族レンジャーは地球へと再出撃すると、手始めにラジエッタを誘拐する。
そうとは知らぬカーレンジャーは、基地へ戻って反省タイム。
「ちょっと可哀想だったかなぁ? 遠い星から一人で来たのに」
「仕方ないさ。俺たちだって遊びでやってんじゃないんだ」
「あれー? ちゃうかったんか?」
混ぜっ返した実は洋子にはたかれ土門に睨みつけられ。真顔で「冗談や」と取り繕い、がっつりパロディを仕掛けてきたエピソードで、“カーレンジャーとしての一線”――世界観はギャグだしメタネタもパロディもやるけど、劇中の恭介達は恭介達なりに真剣にヒーローをやっている――をしっかり描いているのが、バランスの良い所。
ボーゾック発生の警報に出撃した5人は、囚われのラジエッタの姿を目にする事に。
「卑怯よ!」
「暴走戦隊だからいいパマン。だいたい、普段一人のボーゾックに5人でかかってくるおまえらに、言われたくないパマン」
それ言うと普段、ワンパー繰り出してますが(笑)
抵抗できないカーレンジャーは、ゾクレンバズーカも受けてまたも大ピンチに陥るが、機転を利かせたラジエッタがガイナモに変身する事でパマーンを騙し、脱出に成功。久々発射のフォーミュラノヴァがゾクレンバズーカを押し返し(5倍では無かった……)、族レンジャーを撃破。
「巨大戦だってとことん研究したパマン。最強の必殺剣を受けるパマン。大銀河電撃科学暗黒剣・稲妻電撃プラズマサイバーオーロラ……」
「技の名前が長いんだよ!」
巨大化したパマーンは戦隊20年の歴史の篭もった必殺剣を放とうとするが、コマンド入力が長すぎてあえなく激走斬りに一刀両断されて散るのであった。
ラジエッタは6人目のカーレンジャーにふさわしくなれるよう勉強し直してくる、と宇宙へ帰るが、バズーカから外れたのを地上で拾った赤いファンベルダイヤの首飾りは、何故かラジエッタの持つ白い宝石の首飾りと瓜二つなのであった……と、多数のパロディの中にカーレンジャーのヒーロー性も織り込んだ上でそれとなく伏線までねじ込まれ、やたらめったら濃い回でした。……結果的にラジエッタがゾンネットお気に入りの宝石を盗難した事になった気がするのですが、次回総長、踏まれるのでは。
ラジエッタ/ホワイトレーサーは、再登場の余地を残しましたが、さすがにレギュラー化しなくて良かったです(笑) ダップと、どちらがカーレンジャーのマスコットにふさわしいのか、血で血を洗う戦いになる予感がしますし!
次回――突き刺さる冷たいツッコミ。「信号は青でも、飛び出したら、あかんで」。