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『仮面ライダービルド』感想・第7話

◆第7話「悪魔のサイエンティスト」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:武藤将吾
今回の名言:「おまえね、あらすじ紹介に私情を挟むんじゃないよ」
さて前回、なんやかやで桐生戦兎という男を認めたと思ったのも束の間、葛城殺しの真犯人が戦兎(佐藤太郎)という可能性が浮上するや否や、
「おまえが葛城巧を殺ったんだろ」
「おまえに決まってんだろ!」
「つまり、先に入ったこいつが、葛城を殺ったって事だ!」
「都合良く記憶喪失に逃げやがって!」
「さっさと罪を認めて自首してこい」
と戦兎に執拗に絡み続ける万丈、人を信じる心がゼロ過ぎます(笑)
特に「都合良く記憶喪失に逃げやがって!」は自身の境遇を盾に他者の境遇を踏みにじっていてかなりアウトなのですが、相手をするのが面倒くさくなった戦兎も戦兎で
「だったら証拠を持ってこいよ」
と切り返すので、人間性の雑さ加減は五十歩百歩です!
好みの分かれる所だとは思いますが、今作ここまでのところ、会話のドッジボールドッジボールとして描いているのが、個人的にすんなり楽しめている点の一つ。
見るからにドッジボールをキャッチボールという事にしてしまう(相手を殴りつけるような暴言が、そんな酷い内容ではない事にされてしまう)作劇が苦手なので、今作の、自覚を持ってドッジボールをやっている姿勢には好感が持てます。
私が前作『エグゼイド』が肌に合わず、今作は比較的好感触で見ている大きなポイントはそこかな、と(ちなみに『キュウレンジャー』は、序盤は意識的に描いていた投石を、途中キャッチボールという事にするも、投げているのは相変わらず石、という印象)。
なお過去に遡ると、キャッチボールのようにドッジボールをする、という特殊な作例もありますが、猫舌の男は頼りないから仕方ない。
そんなドッジボールから、葛城の事を調べればいいのでは、というマスターの助言を受けて、
「「それだ!」」
と声を合わせてしまい、2人のマッチ部分も入れて印象を切り替えてからOPに、という流れは上手い。
ちなみに万丈が証拠を探そうと単独行動に走った場合、尻ぬぐいする事になるのはビルドもとい戦兎だと思われるので、戦兎も、もう少し考えて発言した方が良いと思います。
研究所で葛城について調べた戦兎は、葛城が殺害される2年前、ネビュラガスを人体に注入する事で超人を作り出そうという禁忌の人体実験を許可なく強行しようとして、研究所から解雇処分を受けていた事を知る。葛城の研究日誌に残された不可解な記述を紐解いた戦兎は、葛城が秘密の研究データを母親の元へ隠したのではないかと推測、葛城母の住む北都へ向かおうとするが…………金が無かった。
そんな苦境にさくっとネットアイドルが金を集めて活動資金を提供してくれて、いい加減というより、ネットアイドルの怪しさだけが募ります(^^;
一方、スタークのラボをヒゲ所長とメガネ秘書が訪れ、メガネ秘書を含めて、一味の関係が明確に。仮面ライダーの軍事利用を目論むヒゲは、間抜けな2人が北都政府に捕まっては大変と、遂に変身アイテムを取り出す――。
「蒸血」
引っ張った割には特に劇的なシーンという事もなく、さくっと明かされたナイトローグ=ヒゲ所長ですが、手持ちの変身アイテムに囁くように変身コードを入力する、という過去作だとデルタっぽい変身は、なかなかの格好良さ。ここまでどうも面白みに欠ける印象だったヒゲ所長ですが、要するに、セクシー担当なのか。
変身時には『ミストマッチ』という音声が入り、「ミスマッチ」と「ミスト」をかけた上で、「霧」→(ロンドン?→スチームパンク?→)「蒸気」から煙突コウモリという展開の模様。さくっと変身した代わりにというか、ナイトローグ登場時のエフェクトがやたらめったら派手なのですが、『ファイアー』という音声が響いており、ギャラリーが身内しか居ないのに、自分で花火打ち上げているゾこの人(笑)
コブラを軽くしめたコウモリは、国境の森に現れ、ビルドと激突。アバンタイトルで人間としての株を下げまくった龍我が、巻き込まれた民間人を自発的に助けているのは、良かったところ。
「貴様を北都には行かせない」
氷や電撃を操るナイトローグに苦戦するビルドは、万丈を拾うとやっぱり雑に存在していた抜け穴へバイクで強行突入。助っ人に連れてこられたスタークはわざとミサイルを外して2人を北都へ行かせると姿を消し、戦兎達は経済的に困窮し政府の厳しい統制下にある北都(率直に北朝鮮モチーフか)への潜入に成功する。
葛城母と接触するも、息子を殺した犯人とされている龍我が激しい調子で追い返され、橋の上で黄昏れる2人。
「ねえ、おじさん達」
と、葛城母に読み書きを教わっている少年達に声をかけられるのは、戦兎&龍我の駄目なところが濃縮されていて、妙に面白いシーンに(笑)
一方で、“経済的問題から学ぶ機会を奪われている子供達”を正面から描いてきたのはかなり思い切ったと思うのですが、小手先で弄ぶ要素ではないだけに、物語に取り込んだからには『ビルド』全体で責任を持って扱ってほしい部分です。
少年達の言葉から、葛城母が慕われている事、悪魔のサイエンティスト・葛城巧も、母親にとっては真面目で愛する息子だった事を知る2人だが、そこにスタークが現れ、子供達の1人を簡易スマッシュ化。
ニンジャコミックの活躍でスマッシュ化を解除するも、「子供だからダメージが残った」と苦しむ少年を万丈が励まし、葛城母の万丈への心境に変化が生まれる、というきっかけのシーンなのですが……相変わらず、設定の中で物語を展開するのではなく、話の都合で設定を足しているように見えてしまう見せ方が、気になってしまいます。多かれ少なかれどんな作品でもある事ですが、今作はどうも悪目立ち(^^;
ビルドは新たに手に入れたパンダボトルを用いて、何を思ったのか、パンダガトリングを発動。アバンタイトルでは「かわいーね〜」と頬ずりしていたパンダに、よりによってガトリングを組み合わせる天っ才物理学者はやはり真犯人なのかもしれないよ龍我!
個人的には、パンダって見た目から割と凶暴だよね派なので、パンダボディがやたら凶悪な感じなのはツボ(笑) カラーリングもあってパンダアイ部分がドクロの意匠に見えて仕方がなく、漂う殺意の高さが素敵です。
コブラのロケット弾を受けて吹き飛ぶビルドだったが、助けに入った龍我とドラゴンメカが奮闘し、ロケットボトルの抜き取りに成功。それを使った戦兎が変身すると、ベストマッチでロケットパンダできあがり♪
「ふはははははは、また強くなったな。楽しませてくれた礼に、一つ教えてやろう。葛城巧の事だ。葛城こそ、スマッシュの、生みの親。葛城巧が、ファウストを作ったんだよぉぉぉ!」
ロケットタコ殴りでダメージを受けたコブラは、芝居がかった仕草で嘘っぽい発言を残して退場。思わせぶりよりも一歩進んだ、虚実の明確でない情報公開の連続で登場人物と視聴者を煙に巻き、トリックスターとしては段々面白くなって参りました。
「さあ……この一手でどう動く」
そしてその言葉を、葛城母が聞いていた、でつづく。……まあお母さん、まず「ファウストって何?」でしょうが。
前回までで立ち上がり、「桐生戦兎はなぜヒーローなのか」を描き、その過去に迫る入り口に立った所で今回からフェーズ2に入ったという感じで、ファウスト及びファウストライダーの描写が強化。ナイトローグの正体は、95%そうだろうと思われたヒゲ所長でしたが、こうなるとブラッドスタークの正体も、90%そうだろうと思われるマスターなのか、それともこちらは捻ってくるのか。
スタークの正体は実は生きていた本物の葛城、というのはあるかなと思っていますが、前回いただいた橘まことさんのコメントの、桐生戦兎=「ボディは佐藤太郎/頭脳は葛城巧」、という推測が魅力的で捨てがたく……は?!

桐生戦兎=「ボディは佐藤太郎/頭脳は葛城巧」
ブラッドスターク=「ボディは葛城巧/頭脳は佐藤太郎」

?!
……個人的にはちょっと見たいなこの展開(笑)