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『轟轟戦隊ボウケンジャー』感想・第8話

前回の補足として気付いたのですが、チーフの《俺は既にいい事を言った!》語録の半分ぐらいは、香川慈門の小説に元ネタがありそう(笑)
チーフ「(《俺は既にいい事を言った! このボウケン(びしっ)レッドが!》)」
蒼太「ああチーフそれ、香川慈門の『○○○○』の主人公が、クライマックスでシンセサイザーを弾きながら言う台詞ですよね!」
チーフ「お、おう?! よ、よくわかったな、そ、そうだ、か、香川先生はいいぞ……!」
さくらはフォローするかどうか悩んだ末に口ごもり、真墨は痛々しいものを見る視線を向け、菜月は無邪気に拍手をし、寒風吹きすさぶ中、不滅の牙は、心に300のダメージを受けた!
明日から会社に来づらい!!
レッドとブラックの装甲が率先して薄い、そんな『轟轟戦隊ボウケンジャー』。
◆Task.8「アトランティスの秘宝」◆ (監督:諸田敏 脚本:會川昇
見所は、「背伸びしてます」感溢れる真墨の私服。
やはり重度な呪いの影響なのか……。
ボウケンジャーは海底から、失われたアトランティス文明のオリハルコンではないか、と思われる奇妙な灰色の像を回収。横槍を入れるも退けられたガジャ様は、「知らずに持ち帰るとどうなるか、楽しみだ」と言い残して撤収し…………外観といい発見場所といい、持ち帰ると次々とメンバーが発狂して最終的に海底神殿に引きずり込まれるという、コズミックホラー寄りのブツなのでは。
アトランティス実在の証明を夢見る牧野は浮き浮きと像を調べるが、そのハザードレベルは0。マトリョーシカ構造になっていた像の正体はオリハルコンではなく、情報を得て形を変えていく、成長するプレシャス・ヴリルの容れ物だったのだ!
「遊園地もない。お菓子もない。菜月は可哀想な女の子」
しりとりに負けて本部待機していた菜月は、蒼太が自分のデータを集めているのを見つけ、この変態め!ではなく、蒼太が未だに自分の素性を疑っているのだと考え、喧嘩に。気まずい蒼太は牧野の研究室に逃げ込むが、そこで倒れていた牧野を発見、そして椅子に擬態していたヴリルは、蒼太の姿をコピーすると階上の菜月へと襲いかかる!
気がつくと部屋の中の物が二つに増えている、無機物に化けた悪意ある怪物……というのは定番の演出ですが、戦隊ではあまりやらない印象の密室劇が面白くなりました。そしてそこから一転、コピー蒼太vs菜月、コピー蒼太vsマジ蒼太、のアクションに持っていくメリハリが利いた展開。
「あいつに蒼太さんの真似なんてできない。誰よりも気高い、高き冒険者。本物の蒼太さんは1人だけ!」
「……ありがとう、菜月ちゃん」
《かばう》コマンドで好感度を取り戻した菜月の声援を受けた蒼太は跳び蹴りを炸裂させ、コピー蒼太はコピーボウケンブルーに姿を変えると基地から逃亡。蒼太と菜月に連絡がつかない事から博物館へ戻ってきたチーフらも合流して、その後を追う事に。
チーフとさくらが遊んでくれるものだとばかり思っていたら、チーフは書店に、さくらは甘味処へ向かってしまい、一人寂しくやる事もなく、蒼太への対抗意識から楽器店でギターを弾こうとしてみるも弾けず、アジトの様子を気にしたわけでもないのに自由時間を切り上げて帰ってきてしまう真墨は、可哀想な子具合がすっかり面白くなってきました。
そんな真墨の機転でボウケンジャーは偽ブルーをあぶり出し、一斉射撃のダメージで大量に分裂した偽ブルーを、コンクリートで固める事に成功。融合巨大化して解像度の悪いモザイクダイボウケンと化すヴリルであったが、真打ちダイボウケンドリル&ミキサーにより、コンクリで固めてドリルで粉砕するのであった。
世界は、土木の力で取り戻す!
前回今回と、コンクリートミキサーをどうやって物語に取り込むのかは難解だった感があり、特に今回のクライマックスは盛り上がりがもう一つでしたが、ダイボウケンの、建機ロボとしてのまとまりは好き。生物系のコンパチ武装だと、結局は機構を何かになぞらえる事になりがちなのに対し、元々のメカとしてのディテールをそのまま活かした上で、良い意味で玩具的なアレンジが入っているのが好みです。
この流れならきっと、最終兵器・ゴーゴーバケットホイールエクスカベータが見られる筈!
コズミックはコズミックでも遊星からの物体Xだった騒動に片が付き、基地に戻った蒼太は、紙の上の情報よりも大事なのは今そこにある繋がり、と性癖で集めていたメンバー達のデータを消去。留守番交代、と仲直りした菜月と腕を組み、遊園地(たぶん東京ドームシティ)へ向かうのであった。
その背に向けて、
「おい菜月、おまえ誰でもいいのか?!」
と真墨の叫びが空しく響き、伊能真墨、ぐい飲みよりも器の小さい男。というか男の子。
……形としては、蒼太×菜月回だったのですが、全編通して、真墨が一番面白くなってしまいました(笑)
まあ真墨からすると、なにくれとなく面倒を見てきて、心配もしている菜月のあっさりとした親離れ傾向に心の整理が追いつかないのでしょうが、菜月が物怖じせず、真墨に依存しすぎず、外向きなのは、今作のすっきり見やすい所の一つ。
くじけるな真墨、それでも菜月が一番信頼しているのは真墨、というエピソードがきっとこの先ある多分あると思うあるんじゃないかなまちょっと覚悟はしておけ。
次回――ヤクザ先輩、遂に立つ。