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『轟轟戦隊ボウケンジャー』感想・第21話

◆Task.21「打出の小槌」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:大和屋暁
就職の決まった映士に、「孤独な君でもわかるサージェス財団とボウケンジャー」のプレゼンを行うさくらだが、肝心の映士はどこ吹く風。
「真面目に聞いて下さい!」
「長い話は苦手なんだ! …………とー、君は?」
「さくらです。西堀さくら」
「そうだった。さくら、よろしくな。これは、お近づきの印だ」
メンバーに次々と魂の友である生野菜をプレゼントし、ホント、いい人……。
適切な距離感はまだ掴めていない感じですが、映士は俺様ゆえに俺様なのではなく、その素性から他者とのコミュニケーション経験値が絶望的に少ない為に、「俺様」の鎧とペースでしか他者と接触できない、というのが窺えます。チーフと菜月の名前はきっちり覚えているのもポイント。
「えーと……ん……あ! おまえ……黒い奴だな!」
「黒い奴じゃない! 伊能真墨だ! 俺は色で呼ばれるのが大っ嫌いなんだよ! さっきから見てれば、何様のつもりだ! ……新入りのくせに」
そんな映士の加入に75%のジェラシーと25%のキャラ被りの危険を感じて憤懣やるかたない真墨は後輩いびりを始め、理論武装として「色で呼ばれるのが大嫌い」を引っ張り出してきてくれたのは秀逸。
「何様? 俺様は俺様だ!」
だが色々、伝わっていなかった(笑)
「俺様だかなんだか知らないが、俺はおまえを認めない!」
胸を突かれてなんだか事情を飲み込んだ映士は真墨をにらみ返し、それを生野菜をかじりながら生暖かく見つめるメンバー……とアバンタイトルからフルスロットル(笑)
なんかもう、凄く、満足しました(おぃ)
OPにはボウケンシルバーが追加され、従来の5人の直後に続けてではなく、派手な爆発シーンを挟み、爆発を背にダッシュするシルバー、という待ってろよ生きてろよから、冒険者イラスト、というちょっとした別枠扱い。また、WクエスターもOP参戦。
ボウケンジャーが新たな戦力と波乱を巻き起こす俺様をチームに加えていた頃、前回の屈辱をどアップで振り返り、ゴードム兵に当たり散らしていた偉大なる大神官ガジャ様は、竜王陛下に怒鳴り込まれていた。
「よくもサージェスのエンジンの秘密を、独り占めしてくれたな! 今までの裏切りの数々、万死に値する」
「まままままま待て、その節は、すまなかった。お、うお、こ、こここ、ここ……これをやるから、ゆ、許してくれ」
ガジャ様は、プレシャス――打出の小槌――の在処を示す地図に今ならもれなくゴードム石2回分をお付けして送料無料で陛下にお引き取り願うが、その地図が盗まれたという情報を得たボウケンジャーも、プレシャス保護の為にアタック開始。……あれこれ、ガジャ様が陛下への嫌がらせとして情報リークしたのでは(笑)
なおエンジンの秘密ではなくプレシャスの地図を受け取って帰ってきてしまう辺り、陛下この時点で既に丸め込まれている感。
「「早速のお出ましか、腕がなるぜ!」」
島に到着するや陛下一行と遭遇し、早速言動が被る闇の戦士と野菜の戦士、もう、展開そっちのけで、この二人が揉めているだけで面白い(笑)
シルバーは足止めにばらまかれたゴードム兵士をキラキラ銃撃で全滅させると、銃を無駄にくるくる回して独りで大満足。
「おい、何格好つけてんだ」
「黙れ黒い奴。俺様は俺様の好きなようにやるだけだ」
「……俺を色で呼ぶな、この銀色野郎!」
「なんだ? 黒い奴を黒い奴と言って何が悪い!」
「おまえ、新入りの癖に光りすぎなんだよこの野郎!」
「新入りだと?! じゃあ光ってみろおまえは!」
「ひかりゃいいってもんじゃねえだろ?!」
段々精神年齢の下がっていく両者を青と黄が必死に引きはがし、間に入った桃がそろそろ血も凍る実力行使に訴える寸前、お仕置きの余波が自分にも及ぶ可能性を敏感に察知した赤は、三手に分かれて陛下一行を追うように命令。赤&黄、青&桃、黒&銀で島の三方へと散る事になり、精神年齢が下がりっぱなしの真墨と映士は、中学2年生を通り越えて小学生レベルで無駄に張り合う事に。
「俺が打出の小槌を手に入れたら、おまえを小さくしてその生意気な口、聞けないようにしてやるからな!」
「俺様が小槌を手に入れたら、おまえをでっかくして、遊園地のアトラクションにしてやるよ!」
告白回のジャイアント真墨を拾いつつ、張り合う二人は陛下一行に追いつき、以前のジョブ:<アシュの監視者>の名残で、コマンドが「たたかう」しか無い映士は、銀色に変身するとさっそく突撃。その暴走に頭を抱えつつも、真墨は冷静に信号弾を打ち上げてから、戦闘に参戦。
「なんだ、逃げたんじゃなかったのか?」
「誰が逃げるか」
「だったらここは任せた!」
「なんだと?!」
「安心しろ。プレシャスは、俺様が手に入れてやる!」
チームワーク皆・無。
単独先行したシルバーは、陛下一行の動きを見てプレシャスの隠された祭壇に先回り。だが小槌を手に入れた所で陛下ビームの不意打ちを受けて変身が解けてしまい、黒が助けに来るも間に合わず、小槌を手放し、崖から落下寸前に。
「ぼやぼやするな! さっさとプレシャスを確保しやがれ!」
土壇場で、「俺様」よりも「使命」を取れ! と自らを顧みず真墨を促す映士だが、真墨は悩んだ末に映士に手を伸ばし、落下寸前の映士を救出。
「おまえ……」
「好きにやるのは嫌いじゃない。俺様もな!」
プレシャスの重大(危険)性に今作の方向性を考え合わせると、悩む事自体はありなのですが、話の流れと真墨の性質から結論のわかりきった選択なのでサスペンスが弱く、演出としては悩む時間が長すぎた印象。一瞬ためらうぐらいで、良かったような気はします(なお、さくらさんなら、映士の言葉を聞く事もなく迷わずプレシャス確保。当然の判断です)。
「余計な真似、しやがって」
「タダじゃないからな。貸しだぞ、貸し!」
真墨が映士を引っ張り上げた所でレッド達も駆けつけ、整う反撃体勢。
「「てめえら! ここからは、こっちの番だ!」」
「行くぜ銀色!」
「わかってるぜ黒いの」
映士のゴーゴーチェンジェーの表面で真墨がアクセルラーを回転させる、という形での同時スタートアップから、初めての6人揃い踏み。サガスナイパーキャンペーン期間に合わせてか、それぞれが個人武器でCG必殺技を連発して、3人のトカゲ兵士を撃破する。……が、残った陛下は、打出の小槌の力により、トカゲ兵士を復活巨大化。
「これさえあれば、手間の掛かる大邪竜や邪悪竜をわざわざ生み出す必要もない。我らは無限の戦力を手に入れた」
ネガティブシンジケートも、組織のやりくりは大変なのです!
むしろ悪の組織より予算が潤沢そうなボウケンジャーは、初手から究極轟轟合体。だが、陛下は掟破りの二段巨大化によりアルティメットダイボウケンを遙かに上回る巨大トカゲ兵士を作りだし、踏みつぶされそうになる究極ダイボウケン。――しかしその時、誰かの危機に絶対そこに辿り着くスキル《正義の味方》を発動したシルバーが、勝ち誇る陛下から打出の小槌を奪い取り、究極ダイボウケンを巨大化させる!
ここでトカゲ兵士を元のサイズに小さくするのではなく、究極ダイボウケンの方を同じ大きさにしてしまうというのが、この後の前振りでもあるのですが、なんとなくシルバーぽい(笑)
「これは、まさか……あいつが?!」
「借りは返したぜ、真墨」
「……グッジョブ! 映士」
ミッション中はコードネームで呼ばないと後でお仕置きと反省文ですよ!!
巨大究極ダイボウケンは究極火の鳥で巨大トカゲ兵士2体を撃破。残った1体はサイレンビルダーがジャッキアップギミックによるジャンプでその体内に飛び込む、という一寸法師ネタを持ち込み、体内から必殺技で引きちぎる、という実に惨い最期を遂げる。
天敵の赤どころか新入りの銀にまで足下をすくわれた陛下はすごすごと引き下がり、ボウケンジャーはプレシャスを回収。
「今回も俺様、大活躍だったな」
「なに言ってんだ。さんざん足を引っ張った挙げ句、俺に助けられたのは、誰だったけかな?」
「それはそれ、これはこれだ」
オーディションの時に審査課題で読んだという、『逆境ナイン』(島本和彦)ネタが!!(笑)
真墨は映士のキュウリを奪い取り、がぶり。
「やっぱり二人は似てるよ」
「打ち解けたのはいいけど、二人ともガキだ。おこちゃまだ」
とうとう身内からもズバッと言われてしまいつつ、ひとまずチーム分裂の危機を回避するボウケンジャーであったが、本当に映士と相性が悪いのは「揉めたって疲れるだけなのに」とあくまで仕事上の関係と割り切った距離感を置く蒼太さんではないかと思われ、この二人が真の仲間意識を育めるのかどうかを、今後つついてくるのかは、気になる部分です。
「さすがですチーフ。いっけん相性の悪い二人を、敢えて一緒に行動させる事によって、打ち解けさせる。すべて計算づくだったというわけですね」
「買いかぶるな。あいつらが勝手に打ち解けただけだ」
映士加入の成り行きを見ている限り、この人本気で、間を取り持つのが面倒くさいので成り行きに丸投げしたようにしか見えないので、脳内で勝手に良い方へ解釈しちゃうさくらさんが、なんか可哀想な感じになってきた……!
そして真墨は、生野菜に目覚め……野菜の戦士、完勝!! でつづく。
ピンチに絆LVが上昇するくだりとはあまり面白くならなかったものの、テンポ良くぶつかりあう器の小さい二人のやり取りは終始コミカルで面白く、見たいものは見られたエピソードでした。