◇『真田信之』(平山優)
史料ベースによる、真田信之の伝記。
頭に入ってきやすい文章で、面白く読めました。
次は何か手頃な、最新の研究に基づいた関ヶ原関連の書籍とか読みたいなぁ……今だいぶ捉え方が変わっているようなので、アップデートをしたい。
◇『いまさら翼といわれても』(米澤穂信)
『ふたりの距離の概算』以来、6年ぶりとなる<古典部>シリーズの短編集。
てっきり、(商業的要請とは別に)作者の中ではシリーズは終わっているのかと思っていたのですが、数年の間に、あちらこちらの雑誌に掲載された短編を集めたもの。その為特別、短編集としてのまとまりというものは無いのですが、シリーズ全体の持つ「人はその才能/能力/技術をどう使うべきなのか」というテーマ性をベースに、「呪いを解く」事に関する物語群、とはいえるかもしれません。
所収作品の中で好きなのは、「長い休日」。
発表順ではなく劇中時系列順に収録されているのですが、ラストを飾った話の内容が内容なので、もう少し、シリーズを書く予定はあるのかなー。