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『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』感想・第3話

◆#3「絶対に取り戻す」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:香村純子)
1−2話がデビュー3年目の杉原監督を抜擢という事で3−4話には信頼度の高い監督をという事だったのか、『エグゼイド』『ビルド』とライダーに参加していた中澤監督が、戦隊復帰。
OPナレーション
「大怪盗、アルセーヌ・ルパンが残した不思議な宝物、ルパンコレクションが、ギャングラーに奪われた。失った物を取り戻す為に戦う怪盗、世界の平和を守る為に戦う警察。君はどっちを応援する?!」
とはいうものの……
「ギャングラーと戦う快盗戦隊ルパンレンジャーだったが、警察戦隊パトレンジャーの誕生により、警察とも戦う事になるのだった」
と、前回も思いましたが、基本的にあらすじ紹介はルパンレンジャー寄り(笑)
まあタイトルからして「ルパンレンジャー」が先に来ているので織り込み済みではありますが、しかし勿論、特撮界にはかの有名な、
宇宙猿人ゴリ』 → 宇宙猿人ゴリスペクトルマンスペクトルマン
の故事があるので、第4クールを迎える頃には番組タイトルが『警察戦隊パトレンジャー対ギャングラー』になっている可能性は否定できません。
さて前回のラスト、レストランにやってきた警察トリオは、ガサ入れでもなければカチコミでもなければ悪質な嫌がらせでもなく純然たる客であったが、席についた所で緊急呼び出しを受けて緊急出動。
国際警察が去った後、いつの間にやら店内に現れたコグレがマジカルライターを回収し、国際警察の持つVSチェンジャーに関しては「それについては現在調査中です。しばしお待ち下さい」と、「只今電話が混み合っております。そのまましばらくお待ちになるか、時間をおいてお掛け直し下さい」レベルの不通ぶり。
新たなギャングラーの情報が提供され、もしやと警察トリオを追った快盗一味が目にしたのは、高層ビルを自在にこねて親分の巨大彫像を作り出したなめろうギャングと交戦中の警察戦隊。
「国際警察の権限において、実力を行使する!」
を、前回登場のメガホンで怒鳴る、というのが妙にツボに入ってしまいました(笑) 呪いの拡声器+ジャスティック、という組み合わせが気に入ったので、今後も面白く活用してほしい装備です。
「お前達のコレクションもいただく!」
「そういう事なら、今ここで逮捕してやる!」
快盗青はギャングのお宝よりも警察のVSチェンジャー奪取にこだわり、怪人のねばねば攻撃を食らって行動不能になってしまった緑からチェンジャーを強奪するが、助けに入った桃、回転しながら腕を極めにいくとみせて、力の緩んだ腕から銃を取り返す、というえぐい戦法を披露。
「なに焦ってんだ?」
「お前達こそどうして焦らないんだ?! 警察が邪魔じゃないのか? 早くコレクションを集めたくないのか?!」
逃げたなめろう怪人よりも警察とのガチバトルにこだわる透真は、3人居るなら分担作業が効率的だ、とギャングを赤黄に任せ、一人で国際警察のビルへと向かってしまう。決意を胸に透真は取り戻したい大事な人――恋人・彩との日々を思い返し、電話ごしの彩の最期の言葉が、冗談めかした「たった5分が命取りだよ?」なのが超凶悪で、ストレートな悲劇を性格の悪い台詞で巧みに味付け。
ところで現行『ビルド』もかなりシビアな作風で展開していますが、敢えて新戦隊も重い空気を孕んできたのは、なにかこの数年、東映ヒーローを取り巻いていた(自主)規制の囲いに対して、作り手自身が閉塞感を打ち破りたいのだろうか、みたいな意識をそこはかとなく感じます(それが作品としての面白さになるのかどうかはわかりませんが)。
正直、今作に関しては思ったよりかなり暗いトーンを打ち出してきて意外、という印象。
「絶対に――取り戻す」
国際警察に実力行使すべく快盗マスクをはめようとする透真を、寸前で止める魁利。
「今おまえが突っ走っても、捕まる未来しか見えないね」
「…………だとしてもお前と初美花が居る」
「こっちが不利になるだけなんだよ! そしたら俺の願いが遠のく。そんなの俺はやだね」
仲間の暴走をリーダーが止める、という構図を、あくまでも自分の利益の為、という形で描き、魁利はどうせ勝手に追いかけてくる警察は利用させてもらう、と透真に宣言する。
その頃国際警察パトレン部では、VSチェンジャーを奪われかけた咲也に対して、大変面倒くさそうな人の説教タイムが始まっていた。
「……すいません」
「なんだのその態度は!」
ほらやっぱり、面倒くさかった。
「どうどう」
それを抑えて咲也のフォローも入れつつ、椅子ごと圭一郎を片付けようとするつかさ、有能(笑)
「咲也、仕事のミスは、仕事で取り返せばいい。今度こそ、君の本気を見せてくれ」
「……僕の……本気……?」
ボイスチェンジャーを使った魁利からのタレコミによりなめろう怪人のアジトに乗り込む警察戦隊だが、ねばねばトラップに引っかかって行動不能になってしまう。その間にまんまと逃げ出す怪人だが、それを見下ろす快盗一味。
「どうよ? 作戦の幅が広がるだろ」
魁利の詭計に、恋人の「いっけん無駄な寄り道が、可能性を広げるんだって」という言葉を思い出した透真はそれを受け入れ、キルマシーンの道を断念すると、快盗チェンジしてルパンコレクションの回収に成功。
一方ねばねば地獄では、床でピクピクしている先輩の根性と、出がけの上司の励ましを胸に全力を尽くした緑が、華麗な射撃で脱出に成功。
「咲也! やるじゃないか」
「もっと誉めて下さい! 誉められると、伸びるタイプです!」
と、他者の言葉による変化、を青と緑の双方で描くのですが、快盗として戦う目的――重要な過去に関わる青に対して、上司のできる所を早めに見せておくついでにエリートの片鱗を見せる緑、の方はかなりおまけ感(^^;
W戦隊の構造で偏りすぎないバランスを取りつつ、最低限のキャラ立ちをさせる為に仕方なかったのでしょうが、本来なら青一人、同一戦隊内部なら青×緑で展開できるエピソードを、二つに分けてどうやって見せるのか、に関してはまだかなり試行錯誤が窺えます。結果的に今回は、双方のドラマ性が駆け足で薄味になってしまったのですが、果たして歯車は噛み合うか、W戦隊ならではのドラマを生み出す事が出来るのか、少し時間もかかりそうですが期待したい。
なめろう怪人を追い詰めたルパンレンジャーがグッドストライカーを起動すると、快盗U号……せずに、なんとルパンレッドが3人に分裂。理由はグッティにも不明で流されるのですが、赤3+青+黄で5人並ぶと、妙な安定感(笑)
ネタ的に一度、5人並ぶ絵をやりたかっただけ……でないと良いのですが、高笑いの効果音で分身するルパンレッドを見て思う事は一つ……そうつまり、アルセーヌ・ルパンは飛騨忍者の末裔だったんだよ!!
あかいかめんは なぞのひとー
与太と混信はさておき、ルパンレンジャーは5人一斉攻撃により、えらくオーバーキルになめろう怪人を大爆殺するが、コグレの名を聞いて逃げ出したグッティがパトレンジャーにより押収。シュビドゥバ巨大化されたなめろうに対し、そもそもこれは我々のもの、と特に疑問を持たずグッドストライカーを起動すると、パトレンジャーの爆走マシンも変形合体する!
「警察・合体ム! 正義を掴み取ろうぜ!」
グッドストライカー、二枚舌を全く隠す気なくて、いっそ面白い(笑)
テーマソングをバックに、右手が警棒、左手がマグナム、とこちらも殺意が高い警察ロボ・パトカイザーが誕生。
「銃撃戦なら負けないんだよ!」
パトレン2号は射撃系キャラを確立させ、そういえばマシン起動時の音声が、「百発百中」でした。
3号はなんと言っているのだろう……とよくよく聞いたら、「乱撃乱打」だったので、各方面、色々とご愁傷様です。
ロボ戦に巻き込まれた巨大親分像が無惨に吹き飛ぶと、それを目にして気まずい幹部達、のシーンが一つコミカルに挟まり、メンバーの背景や劇中の犯罪被害が重い分か、ギャングラーの描写にやや笑いが入り、これはデスガリアンとの差別化にもなりました。
ギャングラー本拠の描写はシーンも少ないので探り探りといった感じですが、とにかく親分には凄く期待しています。もう極端な話、宮本充の悪役演技聞いているだけで楽しいです私(駄目な魂)。
というわけで、宮本充×悪役演技に心震えた方はアメコミヒーロードラマ『FLASH』を是非。作品としても滅茶苦茶面白い上に、最っっ高にどす黒くてどん引きで気持ち悪い役を演じる宮本充が最初から最後まで大活躍です!!(布教)
巨大なめろう怪人を警察マグナムでデリートすると、今回は制帽コスプレのコウモリ野郎が飛び出してきて、合体を強制解除すると空の彼方へ逃走。
「グッティは、うちらの味方じゃないの?」
「あれは昔から、私どもの手に終えないコレクションでして。もしかしたら警察の手にコレクションが渡ったのも、グッドストライカーが関係しているのかもしれませんねぇ」
そして、さらっと責任を押しつけられるのであった。
警察トリオが客としてやってくると、全方位に胡散臭いコグレはいつの間にか姿を消しており、咲也が初美花をナンパ。それを止めようとした圭一郎がかえって騒ぎを大きくし、画面に映らない所で二人は揃ってつかさにシめられるのであった(合掌)。
「……なあ」
「ん?」
「これに下剤でも混ぜたら、混乱に乗じてVSチェンジャー奪えるんじゃないか?」
真顔で恐ろしい事を言う透真を止め、営業停止の危機を回避しようとする魁利。快盗にだって、活動資金が必要なんですよ?!
「おまえ、涼しい顔して意外と過激派だな……」
「冗談だ。今のはな」
で、つづく。
低音クールの透真は生真面目というか視野の狭いところがあり、それを変えてくれた(変えるだけの意味を持った)存在が彩であり、その彩と重なった魁利の言葉に方針を変更する、という形で、彩への強い想いを描写。……という事は、対比となった咲也にとってはヒルトップ司令が(以下略)。
上述しましたが、司令の言葉は如何にも存在感を与えておく、という感じになってしまい、それ自体は悪くないのですが、そこから緑が現場で実力を発揮するというパトレンジャー側のドラマが添え物のようになってしまったのは残念。次回は、打撃系である事が判明しつつあるも、掴みにくいキャラになりそうな懸念のあったつかさを早めにメインでやってくれるようなので、警察側のターンに期待。
ところで事務方さんの、普段は手を収納していて釘宮理恵の声で喋り可愛いマスコットを装っているけど、本気出して立ち上がると完全に人間の体型になるのが、「愚かな人間どもよ。今こそ我が本当の姿を見せてやろう」感があって怖くて仕方がないのは私だけでしょーか。
「ふふははは、我が本気を出せば、ほれこの通り、朝加圭一郎、我が指先一つで貴様の月給は、手取り36000円だ!」
けいいちろうはたちあがれない!