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『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』感想・第14話

◆#14「はりめぐらされた罠」◆ (監督:加藤弘之 脚本:香村純子)
「これは君の仕事じゃない。俺たちの仕事だ。俺たち国際警察が必ず、君たちの遠足を守る。約束する」

・ロボットに踏みつぶされて死ぬ怪人
・コレクションを所持していないギャングラー
・コレクションを投げ捨てるギャングラー

と、セオリー破り一挙3連発。
キャラの掘り下げが回想シーンに偏りすぎてしまい、エピソードとしてはあまり面白くありませんでしたが、朝加圭一郎一点突破で、クライマックスには満足してしまいました(笑)
信念を力に絶体絶命の危地から大逆転、という真実一路のヒーローぶりは大変格好良かった……のですが、その一方で、園児とした約束の為に若干胡散臭い成り行きで入手したVSビークルを本部でのチェックを通さず使用してしまう、瀕死の状態で「どのみち地上まで体が保つかわかりません。ならば俺は、少しでも平和の為に役立ちたい!」と仲間を顧みることなく突貫してしまう、と実はこれまで、あまり欠点の描かれる事のなかった朝加圭一郎の、人格的問題点が急浮上。
圭一郎が序盤から大切にしてきた「約束」、そして人々の平和を守る警察官という職務への強い意識と誇り、その根源が少年の頃のある警官との出会いにあった事が明らかになり、圭一郎にとっての「約束する」という言葉の重み――それは誰かの未来へ繋がる行為である――事が示されるのですが、同時にではそれは、手放しに全肯定できるものなのであろうか? という疑問も提出されています。
もともと、今作における「約束」は、怪盗サイドが目的に向けて結束する為のクローズドな「約束」と、警察(圭一郎)が市民に向けて誓うオープンな「約束」という形で両者の大きな対比になっていたのですが、どちらも、それを理由に道を踏み外す危うさがあるもの、として重なる事に。
今回は前後編の前編という作りなので、この問題が後編で踏み込んで片付けられるのか、或いは問題とみなされないのか、それとも今後に向けて圭一郎の抱えた爆弾となるのかはわかりませんが、香村さんは破裂に向けて丁寧に爆薬を設置していくタイプの脚本家だと思っているので、期待したい要素です。
“ギャングの勲章”――警官殺しにより親分にアピールしようとするトゲトゲギャングの罠により、毒針の仕掛けられたドリルビークルに乗ったまま地中で通信を絶ってしまう圭一郎。そしてつかさと咲也にはトゲトゲギャングとシロクマギャングが襲いかかり、見物に来た親分と初顔合わせ。
「この俺をわざわざ呼び出したんだ。ぬるいもん、見せるなよ」
ただし親分の方は警察戦隊にこれといって興味無しで、意気込むトゲトゲとも温度差を感じます。
「ひるむなよ咲也。必ずこの危機を脱し、圭一郎を救出する」
「はい!」
変身したパトレン2号・3号とギャング二人の2vs2のバトルとなり、シロクマの毛玉攪乱に苦しむ桃緑だが、コンビネーション射撃でこれを突破。慌てたトゲトゲの毒針も迎撃し、シロクマ、仲間の毒針を受けた上でよりによって2号の撃ったバイクに轢き殺される(笑)
パトカイザーに踏みつぶされた兄ともども、この後のラストバトル含め、どうしてここまで、という酷い扱い(^^;
この顛末につまらないショーを見せられて不機嫌になった親分が右肩の歯車を回転させると、戦場に複数の銀光が煌めき、景気良く巻き起こる大爆発。間抜けな部下に向けて指を振ったら処刑、的なシチューエーションの戦隊的爆破表現か、杖で軽く肩口を叩いたらパトレン2号と3号が一撃で変身解除&生身で行動不能クラスの大ダメージを受けるという、親分の力の片鱗見せ。
「ぼ、ボスぅ……!」
「言ったろうトゲーノ。ぬるいもん見せるなと」
「ち、違うんですボス! こんな筈じゃ!」
「俺の座っている椅子は、そんなに安くない」
……と言いつつ、わざわざ椅子持って意外とノリノリで来ましたよね(笑)
ボス的には、「よくやったぞトゲーノ、さあ、俺の椅子に座るがいい」という一発ネタをちょっとやりたかったのか!
親分は退場し、弁解しようとトゲトゲは慌ててそれを追いかけ、親分の機嫌を取るため、ゴーシュはシロクマを再生巨大化。2号と3号にその巨大な足の裏が迫り……今回、遭遇戦で邪魔していたら困ったトゲトゲが投げ捨てたコレクションを回収成功、と本筋に全く関わっていなかった快盗一味がルパンカイザーで登場したら白ける所でしたが、そこに現れたのは、地下から飛び出してきた巨大なクレーン。
地下に埋まっていた巨大なエネルギー反応、そして怪獣のうなり声のような音の正体は、もともとシロクマ兄が持っていたルパンコレクション――クレーンビークル。それはシロクマが罠として警察に流したドリルビークルとセットの存在であり、二つが合体する事で、地上へと復帰に成功したのであった!
……考えてみると怪盗の関知しない内にコレクションが踏みつぶされて消し飛ぶ危機だったのですが、コグレも把握していなかったのか、或いはコグレにとってVSビークルは“特例”なのか、そもそもこそれぐらいでは壊れないとわかっていたのか、VSビークルの位置づけがスッキリと繋がってくるのかも気になる所です。
少なくとも親分が配下に配ったコレクションの中にVSビークルが混ざっていた事はわかりましたが、これは単純にビークル入手パターンを増やす為というのがあるでしょうか(そして恐らく、貰ったギャングにとっては意味のないアイテムだったように思われる)。
「俺たちを陥れる為に一般市民を恐怖にさらすなど、言語道断! 国際警察の権限において、実力を行使する!」
――5月13日、さかえ幼稚園の遠足を邪魔しようとしたのは貴様か?! き・さ・ま・だな!!
全身に毒が回った事でいい感じにMゲージをみなぎらせた圭一郎は、鬼の形相でドリル&クレーンを操ると、
クレーンで顔面を殴り、ドリルで足を潰し、クレーンで吊り上げて動きを封じ、振り回しから放り投げて山に叩きつけ、磔状態のところにドリルを真っ正面からぶち込む
という某さすらいのヒーローばりのお仕置きタイムにより、シロクマギャングを成敗。
「この者、公務執行妨害
「さすが圭一郎先輩、根性で乗り切っちゃいましたね……」
――だが時は70年代ではなく2018年、香村戦隊が、それで許してしまうほど、甘いわけがなかった。
圭一郎は勝利の代償として意識不明に陥り、果たしてその生死や如何に!? で、つづく。