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『星獣戦隊ギンガマン』感想・第9−10話

◆第九章「秘密の子猫」◆ (監督:辻野正人 脚本:武上純希
本日の名言。
「成功したら俺様の手柄、失敗したら先生の責任って事だ」
素晴らしいスタンスです(笑)
OPがややマイナーチェンジし、メカ星獣からギンガイオーへの合体バンクなどが追加。
公式花の戦士としてゴウキに負けてはいられない、とケーキを作るサヤ、それをギンガットに届けようとするが、謎の隕石で聖なる力を失ったギンガットが小さくなって、ユウコという少女に拾われてしまう。
「かわい〜」
かわ…………いくない!!
…………ま、まあ、アンバランスな頭部の大きさは、女児向けアニメの不思議生物を実写化したらこんな感じだろうか……という雰囲気がなくもないですが。
ユウコは森で見つけたピンクの石をギンガ猫の首にかけるが、それこそがギンガ猫から力を奪った隕石であり、その隕石によりダイタニクスを復活させられるのでは、と考えたザンバッシュ組に狙われる事に。
家出した飼い猫を重ねているユウコからギンガ猫を無理矢理引き離す事ができず、悩めるサヤだが、街にカマキリ魔人が出現して、男衆が出撃。だがそれは陽動であり、隕石を狙ってライダーブレイクしてくるザンバッシュ。
「ハロー、可愛い子ちゃん。残念ながら、悪い奴らってのはそう簡単にはやられねぇもんさ」
格好つけている間に、体当たりを食らう(笑)
少女を守る為、1人で戦う事になるギンガピンクに対し、さすがに幹部クラスの力を見せるザンバッシュ。ピンクの危機にもがく猫の姿に首飾りにしていた石を外す事に少女は気付き、地球人の特技は……投石だ!
高々と放り投げられた隕石、それを追いかけるザンバッシュ、華麗なジャンプで飛びつくザンバッシュ、キャッチ寸前に隕石に突き刺さるキバアロー、弾け飛ぶ隕石の爆発に巻き込まれるザンバッシュ、と洒落た台詞で登場して戦闘力を見せつけてからの無様なリタイア、と現場に出てきたザンバッシュがいい仕事ぶり(笑)
街では火炎放射からの二刀流で赤がカマキリを倒し、巨大カマキリには復活したギンガ猫の体当たりから、星獣合体。鳥ボウガンが背中から外れる特撮が追加され、銀河炸裂!
最後はモークが家出した猫を見つけて少女の元へ返し、ハッピーエンド。
今回もモークが有能ぶりを見せつけるのでありました!
前回同様にゲストキャラとの関わりを軸として、可もなく不可もなくといった出来でしたが、前回は外の社会、今回は星獣、と『ギンガマン』の特性にそれぞれ焦点を合わせてキャラエピソードに繋げる事で、今作らしさが出ていたのは良かった点。
ところで前回の「ぷっ」といい、今回の「ケーキ好きなのか? ギンガット?!」といい、身内をからかう時に、やんちゃしていた過去が顔を出すハヤテさんですが、次回――俺のイケメンパワーを見せてやる! やたら格好いい予告で、果たしてハヤテは、迫り来る煩悩を打ち払う事が出来るのか?!


◆第十章「風の笛」◆ (監督:辻野正人 脚本:小林靖子
横笛を吹きながら、一人の女性の事を思うハヤテを皆が遠巻きに見つめる中、特別な日なのだからギンガの森に帰るべきだと声をかけるリョウマだが、バルバンの腐れどもを沈めるまでワシらに帰る故郷はないんじゃ、とハヤテは頑なにそれを拒否。
「どうしておまえはそう、お節介なんだ!」
「そっちこそ、どうしてそう、頑固なんだ!」
珍しく2人が揉めているのを耳にした勇太は会話に出てきた「ミハル」という名前について問い、顔を見合わせるゴウキ・ヒカル・サヤ。勇太の子供らしい疑問を厭味なく描く事で、それと対比される3人が自然と大人の反応を見せる事になり、人間関係の繊細な描写の中で戦隊メンバーがさりげなく大人っぽさを見せているのが秀逸。
「……うん、ミハルはね――」
だがその時、街に溢れる様々な音を増幅、束ねる事で大騒音による交響曲を奏でるスピーカー魔人が出現。声が大竹宏さんの為、ザンバッシュ組のボーゾック度が更に上昇(笑)
バルバン上層部すら耳を塞いで怯ませるその轟音により魔獣ダイタニクスを揺さぶり起こそうとするガンマンだが、日々ストレスを溜めているシェリンダ、このやかましい作戦に堪忍袋の緒が切れて、とうとう身内に剣を向ける。
「もういい加減、海に浮かんでいるのは飽き飽きだぞ。いつになったらダイタニクスを動かせるんだ!」
シェリンダは操舵輪に手をかけ、これまでバルバンの駄目出し要員だったシェリンダの“こだわり”が描かれる事で、キャラクターが一気に立体的になったのはお見事。
危うく刀の錆になりかけるガンマンだったが、見当外れと思われた作戦がまさかの大当たり。
……樽先生の意見など聞かなくて良かった!
「ダイタニクスが、復活する」
笑みを浮かべるシェリンダだが、ハヤテの横笛が響き渡ると耳を聾する騒音がかき消され、振動に反応していたダイタニクスの鳴動も収まってしまう。
「ギンガグリーン、貴様何を?!」
「知らないの? 風の戦士の吹く笛は、邪悪な音を消す力があるのよ!」
なにぶん笛を吹いているので、ピンク、代わりに説明(笑)
笛を吹くハヤテを守りながら戦うギンガマンだが、怒り心頭のシェリンダが前線に現れると剣を投げつけて笛を両断。攻撃を受けたハヤテは気絶するがギンガマンの攻撃で魔人も指揮棒を失い、痛み分けで両者撤退。ハヤテとリョウマは新たな笛を作る為、ギンガの森の風の木と似た材質の木を求めて山へと向かう……。
「無理でもなんでもやるしかないさ。……今日っていう日に……笛を作るのも悪くない」
なんとか新たな笛を作るハヤテだが、シェリンダの強襲によりリョウマと一緒に川流れ。街では活動再開したスピーカー魔人に立ち向かう残り3人が苦戦し、これまでになく復活の近づく魔獣ダイタニクス。ハヤテが笛を吹く時間を稼ぐ為に囮を買って出るリョウマだが、単純な囮作戦ではすぐにバレてしまうだろう……と黙考したハヤテはある一計を閃く。
「リョウマ……今日ギンガの森へ行けって言ってくれたのは、嬉しかった。……行くわけにはいかないけどな」
「ははは、ホントに頑固だな。なんでミハルがおまえを選んだのか、不思議だよ」
「……俺もそう思う。…………リョウマ」
「ん?」
「死ぬなよ」
バルバン復活がなければ、ハヤテが婚約者ミハルと結婚する筈だった“特別な日”を軸に、これまであまり絡みが無かったリョウマとハヤテの関係を掘り下げ、リョウマの気遣い、ハヤテの責任感、2人の友情、そしてシェリンダの執着とそれを邪魔するハヤテへの憎悪、とそれぞれの関係性を通してキャラが肉付けされていく手並みが実に鮮やか。
森で眠っている(と思われる)婚約者の存在というのは、振り返る事なく前のめりにバルバンとの抗争に挑みつつも、戦いが終わった後の事を考えているギンガマンの姿勢を補強する要素としてもふさわしいピースで、作品世界の土台作りが終わり、比較的自由度の高かったと思われるエピソードで、小林靖子の技巧が光ります。
また、「音」をキーにしたという事があってか、街中の生活音その他が折り重なって破滅の交響曲となる様子、クラシック音楽の挿入、ハヤテやミハルの笛、劇伴、と様々な音楽の入れ方が非常に格好良く、辻野監督の演出が巧み。
ハヤテはアース忍法による攪乱とリョウマの囮の二重作戦でシェリンダを引き離すと、笛を吹いて邪悪な音をかき消す事に成功。シェリンダとの一騎打ちにも勝利し、手傷を負ったシェリンダは「ギンガグリーン、この決着は必ず」と言い残して引き下がり、顔出し女幹部とイケメン枠を絡めていく姿勢も、良い感じです(笑)
赤と緑は、笛の音が響く事を信じてスピーカー魔人&ザンバッシュの猛攻に耐えていた3人と合流するとキバの逆鱗を放ち、直撃を受けたザンバッシュがリタイアしかけて、これが、巧く行きすぎた作戦のツケか……!
巨大スピーカー魔人に対しては、火炎放射でスピーカを破壊し、獣王斬りから鳥頭ボウガンで銀河炸裂。今日も強いぞギンガイオー。
「ギンガグリーン、ハヤテ……貴様だけは、この私が倒す。必ず」
ハヤテに個人的憎悪を燃やすシェリンダに、ダイタニクスを動かせないストレスに加えて、女剣士的プライドがほのみえて、一気に存在感が増したのは、今後に向けて好材料。……ところでリョウマではなくハヤテと絡む事になったのって……もしかして:説教繋がり?
……ま、まあ、リョウマは兄関係のドラマが今後もありそうなので、ハヤテに振ったのでしょうが。
そのハヤテは横笛を吹きながら、いちゃいちゃ回想にふけるのであった、でつづく。
次回――花の戦士、走る。