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『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』感想・第18話

◆#18「コレクションの秘密」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:金子香緒里)
国際警察の平穏を揺るがす大音響……て、
ホントに黒パカ復活したーーーーー!(笑)
中盤以降の隠し球になる可能性も考えていましたが、思ったより早く復活。
通りすがりのグッティを鷲掴みした警察戦隊はパトカイザーで立ち向かうが、戦闘中、黒パカの毛玉ミサイルが突如ホーミングミサイルにバージョンアップし、黒パカの金庫内部にルパンコレクションの反応を感知したグッティは強制分離。
そこにデストラさんと、すっごーーーーーーくつまらなそうなゴーシュが姿を見せ、快盗が駆けつけた時には巨大黒パカは煙のように姿を消してしまう。
保管していた金庫がゴーシュによって再生巨大化された事に当たりをつける警察戦隊だが、監視カメラには一切姿が映っておらず、その潜入ルートは不明。
「そもそも、あの金庫が科特研にあるのをなぜ知っている……?」
「まさか……情報が漏れている?」
圭一郎はいよいよ、内部にスパイが居る可能性に目を向ける。
「ザミーゴの情報は正確だったという事だ」
デストラ、ゴーシュ、黒パカは、ギャングラーのアジトがある異世界に転移しており、どうやら前回ラスト、ザミーゴがデストラさんに流した情報は黒パカの金庫がらみのものだった模様。現状、ザミーゴが優秀な情報屋でもある、という事で済まされていますが、ザミーゴの情報入手ルートは物語に上手く組み込まれてほしいところです。
……考えてみると、ザミーゴが売るほど“化けの皮”を所有しているのなら様々な人間に偽装する事が可能なわけで、ザミーゴ・デルマ、もしかして、昼間は国際警察秘書課所属・丸出美紗子として働いている?!
デストラは黒パカの金庫の中身を確認して何やら納得し、毛玉ミサイルにホーミング属性を付けたのはデストラ所有のコレクションと判明。
「自分のコレクションを渡すなんて、よっぽど重要な実験なのね」
「ああ……これでわかった。元々ルパンコレクションはこちら側の世界で作られたものだ。本来人間に扱える代物ではない」
どうやら半壊した金庫にコレクションを入れ、その上でゴーシュに巨大化させたようですが、現時点ではそれを見て何がどうわかったのかはハッキリせず、この後の展開でどうスッキリさせてくれるのかに期待。
「じゃあ快盗や警察が使っているのは?」
「人間が使えるように、人間が手を加えたものだ」
デストラにあおられた黒パカが、古式ゆかしいメッセージ送信という手段で警察戦隊に決闘を申し込んでいる頃、快盗レストランではコグレによってグッティの過去が語られていた。
「私の知る限りでは、アルセーヌ様の願いを守ろうとしているのかと」
「……アルセーヌって」
「グッドストライカーは、大快盗アルセーヌ・ルパン自らが、生み出したものなのです」
コレクションの力を人間が使えるように改造したのはアルセーヌ・ルパンその人であり、その第1号こそが、グッドストライカー。
――「君は、他のコレクションを強くする、特別な力を持っている。その力で、私のコレクション達を守ってくれ。頼んだよ」――
「その願いが、いつの日かグッドストライカーに、意志をもたらしたと聞いています」
「そっか……グッと来ちゃったんだね。グッティもその話を聞いて」
「気分屋で、厄介ですが、あれはあれで、意志を持ってしまったゆえの苦しみを、抱えているんですよ」
だいぶややこしくなって参りましたが今回オープンになった情報を繋げると
・ルパンコレクション(と現在呼ばれているもの)はもともと異世界の存在
・それを人間が使えるように改造したのが大快盗アルセーヌ・ルパン
という事は、アルセーヌ・ルパンは異世界で快盗をしていた、のか?!
あとコグレがグッティの事情を知る一方で、コレクションを守ろうとするグッティがコグレと協力関係に無いのは、どうも全幅の信頼を置いてない様子が窺えますが、果たしてどうなりますか。
その上で、グッティは最初国際警察に配備された・グッティの知らない内にクレーンとドリルに引き金がついていた、事を合わせると、国際警察になんらかの形でルパン家が関わっているのは、ほぼ確定事項と見て良さそう。それがルパン本家なのか、現在はルパン家と袂を分かっている関係者なのかはわかりませんが、スパイ問題も含めてきなくささが留まるところを知りません。
国際警察の本部がルパンの地元フランスにある事は以前に言及されましたが、VSビークルブラックボックスの塊だけどギャングラーに対抗する為の緊急処置として仕方ないよね! という辺りから嘘っぽくなってきました(笑)
これきっと、「ふふふ、VSビークルを用いた変身による人体への影響……君たちの臨床データは大変役に立ったよ」って白衣の悪い人が出てくるパターンだ!
そして、「たとえ貴方にどんな思惑があろうと、この力で人々の平和を守れた事に変わりはない! うぉぉぉぉぉ!!」って圭一郎先輩がなんかぶっちぎるやつだ!!
だが咲也は最初からパリ本部と繋がっており、「残念です先輩。あなたみたいな人、嫌いじゃなかったんだけどなぁ……」とネオパトレンジャー1号(紫)として圭一郎に銃口を向けるのです。
本性を現した咲也の罠にはまり、滝から転落した圭一郎と魁利の運命や如何に?!
……妄想はこの辺りにして、コグレの話を聞いた魁利は外に飛び出したグッティを捜しに行き、ブランコで黄昏れるグッティの図、は定番の構図の応用が面白かったのですが、引っ張った割にグッティの秘密をコグレがべらべら喋ってしまうのは面白くありませんでしたし、魁利がやたらとグッティに共感を見せるのはもう一つピンと来ず。
アルセーヌの「願い」に縛られているのを一種の呪いとして自分たちの境遇と重ねるのはわかるのですが、グッと来ちゃうグッティの人間らしさに理解を示す、というのは魁利が甘くなりすぎた印象。
グッティ奪還を狙う警察は、ときおり山での決闘を大々的に広報し、先行した快盗の背後からドリル!
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そしてクレーンに吊られて上空から振ってきた1号(スパイダーマン?)、快盗の手からグッティを強奪。
「グッドストライカー確保ぉぉぉぉぉぉぉ!!」
が、今回のパトレンジャー最大の見せ場。
「我々の警察魂を見くびるなよ!」
警察魂=罠をかけて背後から不意打ちです。
嫌がるグッティを強引に巨大化させるパトレンジャーだったが、ルパンレッドが合体に介入して1号のビークルを弾き出し、頭部だけ快盗ジェットのルパトカイザーが誕生。コックピット内では赤vs桃&緑、地上では1号vs青&黄、そして黒パカvsルパトカイザー、というドタバタ変則バトルになり、禁断のコンパチ、ギャングの攻撃に思わず一致団結してしまう赤桃緑、など、一度は考えるネタをふんだんに取り組んでテンポ良く展開。
それにしてもルパンレッド、一応面識ある女性の背中に思い切り蹴りを入れたり、背後から押さえつけたり、容赦のない攻撃が意図的に強調されている気がするのですが、「願い」の為とはいえ変身すると躊躇なさ5割増しなのは、戦闘力の向上と引き替えにVSチェンジャーが精神に何らかの影響を及ぼしているのではないかと、段々心配になって参りました。
巨大ギャングの金庫を開けるとコレクションは小さいままで、金庫の中に飛び込んだ青黄がコレクションを回収、と今回も趣向を凝らし、隙を突いた赤が桃緑のビークルを強制分離。改めてルパンカイザーになると、黒パカを切り刻んでアデュー。華麗なる復活を遂げたクラッシュ兄でしたが、結局、頭悪いキャラとして散っていくのでありました。
「おのれ快盗ーーーーーーー!!」
今回ほぼいいとこなしで絶叫する警察戦隊、その背後に現れ、何故か満足げに頷くデストラさん…………これはもしかして、回収されたコレクションそのものに何か仕掛けたのか? なんだかんだ《射程+5》《ホーミング》のコレクションの力でミサイルパーティしていたらしいデストラさんは、使わなくても十分に強いのでしょうが、今後別のスキルを追加してくるのかは、気になるところです。
「あんな事の為に、自分のコレクションを無駄にするなんて、理解できませんわ」
「デストラにはデストラの、考えがあるのさ。俺は――面白いと思うぞ。ふふ……」
そして闇の中では、今日も親分が適当に嗤うのであった……で、つづく。
劇場版がらみのスケジュール調整もあるのでしょうが、第8話に続いて金子さんが繋ぎ回を担当して、脚本家の役割分担が段々と明確に。単発エピソードの余裕があるならもう1人ぐらい別の脚本家も見てみたい所ですが、単発エピソードにも本筋の仕込みを散りばめる事が多いので、親交のある荒川さんと、若手?の金子さんという、香村さんと打ち合わせで調整しやすいメンバーになっているのかとも推測。
次回――陽川咲也容疑者、迷惑行為防止条例違反で、解雇。
「僕は、初美花ちゃんの隠し撮り写真を使って自作写真集なんて作ってません! 信じて下さい!!」