『蒼天航路』が面白くないとか、横山『三国志』至上、とかそーいう事ではなく、というか普通に『蒼天航路』は面白く読んでいるわけなのですが、要するにどうも私の脳内では三国志→横山光輝というシナプスが形成されてしまっているらしい、という話です。念のため。
後まあ、『蒼天航路』というテンションの高いマンガから、翻って、ではあの横山『三国志』の魅力とはどこにあるのだろうか、と遠くから見て考える良い素材になっている、というのもありますが。
一つ気付いたのは、別にこれは『三国志』に限った事ではないのですけど、
横山光輝という作家は悪役描きである
と。
薄らぼんやりと理解はしていても、これまではっきりと形になっていなかったのですが、一つ凄い自分の中で腑に落ちました。
悪役が抜群に巧い。
多分、作者自身が意識しているよりも巧い。
ヨミ様なんかはもう、横山光輝にしか作り出せない無類の悪役でありましょう。
や、要するに、もともとあんまり曹操に悪いイメージ無いんだよなぁと。悪役は悪役なわけですが、少なくとも横山『三国志』前半において一番格好いいキャラは曹操でありますし。
「俺の言う事は正しい 俺の成す事も正しい」
とか、初めて読んだ当時、私の中で凄い流行りました(笑)
……まあ、髭伸びてからは間抜けなシーンがちょっと増えがちですが。
うーん、横山光輝における悪役の魅力、というのは一度真面目に考察してみたい所かもしれないなぁ。
できれば、手塚。石森を通っているどなたか(私はこの二人を通っていない)、比較してまとめて下さい(笑)