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『サガ2』新要素について

現在、第4世界。新要素を中心に、ここまでのまとめ。

最初の感想で書きましたが、これが非常に秀逸。特にこのゲームの場合、基本的に“消耗しながら戦闘する”為、戦闘の回数をある程度、調整できるというのは非常に嬉しい。
また、敵シンボルと接触した時に近くに別の敵シンボルが居ると同時に戦闘に突入するチェーンエンカウントは、大量の敵に囲まれる、という状況がいきなり発生するという点で、ランダムエンカウント的な性質を付け足す事になっており、なかなか面白いです。成長確率とかが少し上がるらしいので、狙って発生させてみたり。

  • 戦闘関係

装備武器によってグラフィックとアクションが変わるのは、良い感じ。早送りできるのは更に良い感じ。そして、それらの要素が“普通”であるという事が、一番素晴らしい。演出にこだわるあまり、スムーズさに欠けるのは本末転倒だと思う人間としては、まずスムーズである、という事が嬉しい。

  • 電波ミューズ

戦闘を評価して、MP(ミューズポイント)をくれる女神。
評価は各ミューズの好みにより(早く倒す、多くのダメージを与えて倒す、など)、特定のミューズから多くのMPを貰ったりプレゼントを渡して仲良くなる事で、戦闘中に助けてくれるようになる……らしい。
まだ、助けてもらえる所まで行ってないので、支援がどのぐらい役に立つかは不明。
MPの方は、適当に戦ってもどんどんくれます。特定のミューズを狙おうとするとちょっと面倒かもしれませんが、そうでもないなら、あまり考える必要は無し。MPは後述する「連携」に使用するアイテムを得る為に必要なのですが、普通に戦っていれば困る事はないかと思います……少なくとも、今のところ、困った事はありません。
プレゼント渡して仲良くなるとかは正直いらなかったとは思う。
ちなみに、変な言動と行動のキャラが多いので、個人的には「電波」と呼んでます(おぃ)

  • 運命の糸と連携攻撃

運命の女神・モイライから、MPを消費して入手するアイテム。戦闘中に「連携」を発動するのに必要。
「友情の糸」「家族の糸」などの種類があり、どの糸を使用して連携を発動するかによって、仲間同士の関係が変化していく。
連携の発生タイミングはランダムで、発動の選択は任意。通常攻撃よりも大きなダメージを与える他、特殊な効果が付く場合もあり。
基本、その辺りを歩いている敵に使うとオーバーキル確実な事と、運命の糸そのものが消費アイテムなので、ボス戦での使用がメインか。武器によって発動する技が変わるのがちょっと楽しい他、特殊な付加効果を巧く狙うと戦局がかなり有利になる場合もあります。
そしてもう一つ重要なのが、例えばキャラA→Bという順番で「友情の糸」を何度か使っていると、キャラAとBの間に「友情」関係が成立します。これは、A→C、A→Dも同じであり、またB→A・C・D……というように、パーティメンバー4人それぞれに成立。この関係により(例えば、A→Bは「友情」だけど、B→Aは「嫌悪」という場合もある)、パーティの「称号」が変化。
初期状態は「幼なじみ」(関係なし)だったのが、どの関係が多いかにより、「愛の伝道師」「朋友」「一触即発」など、様々な称号に変化し、サブイベントなどに影響を与えます。

  • サブイベント

本編イベントの合間合間に追加されたイベント類。今のところ、主にアイテムを入手する類が多いです。
これらのイベントはその時のチームの称号によってテキストが変化したりするとの事ですが、どの程度まで差が出るのか(手に入るアイテムは変わるのか?)などは不明。
とりあえず大概何か手に入るので、起こしておいて損はない、といった感じ。

  • SSS(シナリオ・シンクロ・システム)

以上、ミューズからサブイベントの項までが、「SSS」と称されています。
〔バトル→ミューズからMPをもらう→運命の糸を入手→連携を発動→チーム称号が変化→サブイベントの発生・変化〕
現時点では、手に入るアイテムが増える、ぐらいの影響しかありませんが、後々にチーム称号やミューズの存在などがメインのシナリオにも影響を与えるのかどうかで、評価は変わってくる要素。
基本的には、ボス戦で派手な攻撃が出来る(連携)、というのが大きくて、他はそれに付随してくるだけのものだと思ってプレイしています。計画的にやればやったで面白いかもしれませんが。
一番素晴らしいのは、特に気にしなくてもゲームは進められる、という事だと思うのです。
適当に戦ってもMPは割と手に入りますし、とりあえず糸を買っておけば連携は出せるし、出せば何となく称号もつくからサブイベントも発生する。
これで、MP稼ぐ為に無駄に戦闘して、連携を一生懸命出して、頑張って称号をつけなくてはいけない、となると途端に面倒くさくて嫌になると思うのですが、そういう、面倒くささが無いのが、素晴らしい(あくまで現時点なので、後々そういう事をしないといけなくなるかもしれませんが、そうならない事を望む)。
一つだけサブイベントに関して不満点。サブイベント、村人などと会話をしている時に発動フラグが立っていると、画面上に「X・イベント発生」というウィンドウが出て、この時にXボタンを押すとサブイベントシーンに移行して……という形で発生します。
で、何度も同じ事を話す普通の村人なら良いのですが、たまに、戦闘後のイベントシーンなどで「イベント発生」と出ると、Xボタンを押すタイミングがわかりません。押してサブイベント発生してしまうと、目前の会話がすっ飛ばされます(^^; かといって、メインシナリオのイベントが終わると、サブイベントを起こせなくなってしまう。これは何とかもっと巧くやってほしかった所。

  • 秘宝

原典ではほとんどが「○○のマギ」で、正直ちょっとがっくりだった“秘宝”は、大幅にパワーアップ。ミニマップの機能追加(街の場所がマーキングされる、など)など、ちょっとしたものが多いですが、名前がついて出来る事が少し増える、というのは何となく嬉しい。
中には、特定の場所を掘る事でアイテムを入手できる「発掘」を使用可能になる、など、けっこう優れものもあります。まあバランスも考えてか、掘り出せるものの半分ぐらいは電波へのプレゼントだったりしますが(笑) しかも、プレゼントは厳密に“誰に何をあげるといいか”が決まっているらしく、外れをあげると凄い嫌そうな顔をされますよ!

  • ゲームバランス

原典の難易度はさすがによく覚えていませんが、割とぬるめかな、と思います。パーティの途中変更が利かない(たぶん)ので、あまりタイトに作ると、下手すると詰まる、という所はあるかと思いますが。
一つ大きいのは、お金がかなり貯まりやすい事。敵の数が多めな上に、多いほど拾得金額に補正がかかるようで、集中してテロリスト狩りとかしていると、あっという間にお金が貯まります。というわけで、人間とメカが多くても、割と大丈夫。
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我ながら珍しくかなりベタ誉めですが、まあ原典が名作中の名作にしても(むしろそれゆえにか)、なかなか良いリメイクになっていると思います。満を持した甲斐はあったというか。
個人的にはずっと、今の技術と容量を使ったシンプルなRPG、というのがやりたかったのですが、かなり求めていたものに近いといえます。
やっと、普通に出来る3DのRPG、に巡り会えたというか。
まあ、そんなにゲームやっているわけではないので、存在するのに出会っていなかった可能性もありますが(^^;
個人的には、『ドラゴンクエスト8』は3DRPGの一つの究極にして理想に近いゲームだと評価しているのですが、あのレベルのスムーズさが、ようやく“普通”になってくれたのかな? という手応えを感じました。『FF3』のDS版リメイク(未プレイ)も相当評判良いみたいなので、もしかすると、スクエニ的にその辺りでだいぶ完成していたのかもしれませんが。
昔から書いていますが、“2Dの文法”と“3Dの文法”というのは違うもので、リメイクに限らず、2D→3Dにするにはこの文法を変えないといけないのにそれが出来ていないゲームが圧倒的に多かった中、ようやく、“3Dの文法”が浸透してきたのかな、とそんな気がする一本。
部分的に街が見にくい、とか不満もありますが、かなり高いレベルでまとまっています。こういう堅実な良い仕事は評価されるべき。
つまりあれか、スクウェアにはマシンパワーを与えすぎるな、という事か(笑)