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旅に出ます。

大分遅れて、『曲芸家族』(みさき速)3・4巻を購入、読了。
ブレーキの無いトロッコ状態のお話は、勢いあまって山の向こうに飛んでいってしまったとさ、とそんな感じ。
露骨に色々やり過ぎているのも間違いないのですが、あと今回はっきりしたのは、この作者はコンセプトや忍ばせたネタを効果的に発動するまでに時間のかかるタイプのマンガ描きなのだなぁ、と。ちょっと話転がすのに時間かけすぎたというかこのノリでいけると思っていたのか……まあ、旅から帰ってきての次回作に今は期待です。…………ヤングチャンピオンとかに移動したりしそうだなぁ……。
あと、『食いタン』(寺沢大介)1巻を読みました。

喰いタン(1) (イブニングKC)

喰いタン(1) (イブニングKC)

大雑把に言うと、食べ物が絡むと人が変わるぐらい食べる事をこよなく愛する探偵が、事件の現場で物を食べて事件を解決する探偵マンガ。
推理マンガ、ではなくて、探偵マンガ。*1
被害者宅の冷蔵庫の中身を食べ漁ったり、現場に残された出前の寿司を食べたり、限定販売の羊羹が買えなくて大泣きしたり、そんな主人公。
……参った、参りました、寺沢大介
いやこれがまた、予想外に面白かったです、はい。
殺人現場で飯を食べまくる主人公とか、何か事件があるとすぐに部外者(主人公)を現場に読んでしまう本庁所属の刑事とか、冷静に考えなくてもかなり困ったキャラクター達を巧い事作品の世界観という事で溶け合わせて“それも有り”にしてしまった力技はお見事。
それでいて、くどすぎずに読みやすいのは、絵柄やコマ割りなどの力だと思うのですが、この辺りはまさに、昔から書いている人の力、という感じ。それにしても、こんなに読みやすいマンガを描く人になっていたとはなぁ。

*1:(要するに「探偵小説」と「推理小説」は違う物、という事なのですが、長くなるので割愛)