
- 作者: 今中慎二
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2010/10/26
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 65回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
本文よりも、巻末特別収録の「鼎談 外から見たドラゴンズ、内から見たドラゴンズ」(川相昌弘×中村武志×今中慎二)における、02年〜04年まで選手、06年〜08年までコーチとして横浜に在籍した中村武志の、弾けっぷりが面白かったです(笑)
横浜に行って気づいたのは、さっきの山口の例じゃないですけど一軍レベルのピッチャーが二軍にいるし、逆に二軍レベルの選手が一軍にいる。よくわからないラインアップでしたね。極端に言えば、「中日の二軍でも横浜なら一軍で通用するんじゃないか」と思えるぐらいで。
(中日も巨人も試合に負けた日は外出なんてしなかった、という話を受けて)
そうですよね! また横浜の話になって申し訳ないんですけど、負けても「行ってきます!」と堂々とホテルの正面から出る選手が多かった。選手は責任感を持ってプレーしてはいるんだろうけど、そのあたりをチームとして自重していかないと勝つ集団にはならないだろうな、とは感じました。
僕らも3連敗とかしちゃったら選手だけで集まってミーティングしていましたけど、決して強制じゃないんですよ。自然と、みんなが率先してやるんですよ。横浜みたいに「明日から切り替えていこう」みたいなお気楽な感覚じゃなくて、そこでみんな真剣に負けた理由とかを話し合ったりしましたもん。
09年から、中日でバッテリーコーチをしている中村ですが、とりあえず、今後なにがあっても解説者にはしない方が良さそうです(笑) キャラそのままに、どんどん、言ってはいけない事を言いそう。
(98年、当時どん底だった阪神からトレードで中日に来た久慈と関川が)
「こんな世界、初めてです」ってずっと緊張していた。今ではふたりの気持ちはすごく分かる。横浜が昔の阪神みたいだったから。物足りないんですよね。刺激がないというか。「こいつらは何を目標に戦っているんだ」みたいな。
しかしまあ実際、「勝ち癖」とか「負け癖」はチームにへばりつくもので、体育会系理論を賛美する気はないけれども、ある程度の、勝てる組織作りのための統制、というのがプロスポーツチームとして必要、というのはあるのだろうな、と思う。
鼎談の収録日が記載されていないのですが、最後に、川相さんのこんな言葉でまとめられているのは、その後の成り行きを考えると何とも言えない気持ちに。
11年は、逆襲のシーズンといたしましょう。
僕が一軍のコーチだった09年は、巨人の完全V2の胴上げを目の当たりにしたじゃない。確かに強かったけど、本当に悔しかった。あんな光景は二度と見たくない。だから、中日も近い将来、巨人に連覇の胴上げを見せつけてほしいね。