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『仮面ライダーキバ』感想20

◆第31話「喝采#母に捧げる変身」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹
前回に続き、OPナレーションが、キバットタツロットの掛け合いに。
1986年――ゆりに治療を受けるお馬鹿カルテット。ゆりは「あたしに考えがある」と、イクサナックルをその手にする。
一応前回、次狼達の正体を見ている筈なのですが、ゆりさん、メンタル太い。
2008年――宝くじを連続で当てた恵の弟・光秀はニュースで取り上げられ、バカ(猪)に狙われる事に。
そして名護さんと渡は、
「まさか……君がキバだったとは」
割とストレートに話し合いをしていた。
「キバというのは人類の敵になる可能性があると聞いていたが、君なら大丈夫だろう」
……あ、あれ、意外とフレンドリーだ。これまでずっと、「キバは人類の敵! ファンガイア以上の脅威! 見つけたら即座にデリート!」ぐらいの勢いだったのですが、随分と穏やかになりました。それにしても散々、「キバ滅殺」を主張していたのに、「敵になる可能性があると聞いていた」レベルの根拠だったのか名護さん……誰に吹き込まれたんだ名護さん……。
「力の使い方さえ間違えなければ、それでいい。私の弟子になりなさい」
て、そっち行くのかーーーーーー(笑)
明らかに渡を丸め込んでキバの力を自分の目的の為に利用しようという目論みしか感じない名護さん、渡を再び弟子に勧誘。喫茶店を訪れた健吾はそれを耳にしてしまい、健吾はどうするのか、と問い返す渡だが……
「彼にはもう、興味がない。いや、もともと無かった」
うん……まあ、元々押しかけだし、そこは正直、名護さんは悪くないと思います(笑)
「もう、誰も信じられん。名護さんも、渡も」
雨の中に飛び出す健吾。
「なんでや……なんでこうなったんや。夢も、友達も、尊敬した師匠も……全部失ってもうた……。俺はこれからどないしたらええんやぁ!!」
そこに現れる、首領S。
「流した涙はいつか乾く。大切なのは、これから何をするかだ」
また適当な事を言いに来たーーーーー。
健吾逃げてーーー。
心の隙間に忍び込まれ、良いように利用されて鉄砲玉にされるか人体実験の犠牲になる未来しか想像できなくて、健吾の人生が風前の灯火。
恵は母ゆりの残した資料でルークの弱点が右肩である事を発見し、名護にイクサのレンタルを迫るが、断られる。
そしてルークは今日も、いい事をしていた。
「もういい事は充分にやったぁ。後は死んで、天国に行くだけだ」
渡は深央に健吾について相談し、かつて友達になるもすぐに別れてしまった大河の事を思い出す……。だがチェックメイトフォーの招集がかけられ、突如、姿を消す深央。
キングがシルエットで登場し、ビショップさんはノリノリですが、1人は仕事をする気が全く無く、1人は死ぬ気満々です。それでいいのかチェックメイトフォー。
1986年――ゆり等の三文芝居に乗せられたルーク、イクサに変身。
待てそれは、孔明の罠だ!!
何の前振りも説得力もなく登場人物同士が出会うのは、もはや『キバ』世界では特に不思議な事ではなく、そういう因果の法則が支配している世界観ではあるのですが、さすがにここは、いきなりな遭遇の仕方から、くさすぎる三文芝居まで、あまりにきつく、重要な展開だけに工夫が欲しかった所。
史上最強のイクサとなり、妖怪三銃士&音也&ゆりを蹴散らすルークだったが、イクサシステムが稼働限界に達し、反動で大ダメージを受ける。
わかっていたネタですが、これは、あまりに酷い(笑)
音也とゆりが楽しそうにイクサのデメリットを語るのですが、貴方達は、それでいいのか。
なおここでさらっと、「着用時間が長すぎるとダメージを受ける」と言っており、以前の「着ただけで死にそうになる」よりは、バージョンアップしているという事なのか。
「紅先生が子猫ちゃんの為にお手本を見せてやる」
ナックルを回収した音也はイクサへと変身し、大ダメージを負ったルークへど改めて挑む――!
2008年――光秀に猪が迫り、それを助けようと立ち向かう恵だったが、いつものごとくピンチに陥り、それを助ける名護イクサ。
……名護さんが恵さんを助けたの、劇中初ではなかろうか(笑)
猪と戦うイクサだが、更にそこにルークが登場。
「俺を倒してくれ。俺は、天国に行きたいんだ」
と滅茶苦茶な事を言いながら恵に襲いかかり、恵さん、本日2回目の天国行き寸前の所に、今度はキバが助けに現れる。キバはエンペラーとなり、2vs2マッチから、対戦相手を入れ替え。激しい戦いの末、ライジング剣がルークの腹部を刺し貫く。
1986年――「ゆり! トドメはおまえが刺せ」
2008年――「恵、トドメは君が刺しなさい」
――今、二つの母への想いが重なり、ゆりと恵がイクサへと変身する!
ゆりイクサはルークの攻撃に苦しむも、母への想いをバネに反撃に転じ、ルークの左肩を粉砕。イクサ後遺症と度重なる攻撃により大ダメージを負ったルークは倒れ、砕け散る。
「俺は死なない。いずれまた甦り、ゲームを続けるからなぁぁぁ!!」
どうやらルークは、一定以上のダメージを受けると自動的に休眠状態に入り、その後復活するという迷惑な仕様の模様。
「覚えておけ。おまえが何度甦っても、私が倒す。その時私がこの世に居なくても――――私の魂がおまえを倒す!」
まるでその声が22年の時を越えて届いたかのように、奮闘する恵イクサは連続攻撃で、母が与えた傷跡であるルークの左肩を突き、大ダメージを与える事に成功。最後はイクサダイナミック三連斬りでルークを撃破するという、大金星。
凶敵ルークを打ち破ったのは、戦士の魂と誇りを抱き続ける、2人の戦乙女であった……。
そしてゆりはもうわけわからなく、絶滅危惧種達にモテていた。
なお、

青い人:職場の常連客連続殺人事件の真犯人。
紫の人:友人を殺害。
緑の人:夜道でいきなり襲ってきた。

なのですが、それでいいのか。
2008年――すっかり蚊帳の外だったが、エンペラーは、一生懸命猪と戦っていたんだよ!
そして、それを見つめる深央。
「あれが、キバ」
エンペラーはラッシュ攻撃で猪を追い詰めると、フィーバー・キバまっしぐらで撃破。
うーん、猪は折角面白かったのに、ルークとまとめ売りされてしまい、3話目での扱いが雑だったのは残念。
ビショップからアンクレットを渡された深央は、その力?により、クイーンファンガイアへと変身。恋愛条項違反者をジャッジメントする以外のもう一つの仕事――仲間を狩るキバを倒す為、問答無用でその背中に飛び蹴りを入れる!
クイーンファンガイアは、まだ全体の造形がハッキリ映っていませんが、お花系?な感じ。
深央がすっかりファンガイア寄りになってきましたが、ここから先は、運命に抗う事を諦めつつある者(深央)と、運命に抗う事を選ぶ者(渡)の物語になっていくのか……? まだ渡には、抗うべき運命も見えていない感じですが。
次回、いよいよ大河=キング登場の模様。恵から報告を受けた首領Sが「キング…………大河か」と、既にその存在を知っている事を匂わせるなどますます怪しくなっていますが、襟立健吾のバッドエンドはどれだ?!
新展開を前に麻生母娘に焦点を当てつつ、キング登場の前座の形で、ルークがリタイア。
まあ、22年前の仕様を考えるに、終盤復活する可能性も否定できませんが、果たして天国へは行けたのか。若干この「天国へ行きたい」と変な方向へ狂うルークと、麻生母娘を次のステップへ進ませる因縁の解消としてのルーク撃破、というのは噛み合わなかった感じ。ゆり&恵の見せ場回なら見せ場回で、もっとスッキリした展開でも良かったのにな、とは。
しかしキバは、過剰に悪ノリしすぎずに今回ぐらいの真っ当な構成で作れば、過去と現在を行き来する特性を活かしつつ充分にアベレージをキープしながら面白く進められたと思うのですが、色々、リアルタイムでのあれやこれもあったのでしょうが、捻りすぎ、というよりも、捻くれすぎという感がどうにも強い(^^;