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『アサシンクリード』に手を出した

今更ながら、『アサシンクリード』(PS3版)に手を出してしまいました。
いやー、これは凄い。
約5年前にこんなゲームが出ていたとは……これは売れるし話題になるわけだ……と、本当に今更。


時に西暦1191年……第三次十字軍の遠征により、聖地は混沌に陥っていた。アサシン教団は争いを収束させるべく、一人のアサシンを送り込む。その男は、かつてマスター・アサシンの称号まで上り詰めながら、ある任務の失敗でその地位を剥奪された青年・アルタイル。アサシンとしての正道を見つめ直し、失った信頼と地位を取り戻すべく任務に臨むアルタイルだが、その進む先には驚くべき陰謀と秘密が待ち受けていた……。
アメリカでは2007年11月、日本では2008年1月に発売された、3Dのアクション・アドベンチャー
プレイヤーは凄腕の暗殺者アルタイルを操り、教団の大導師から下される命令に従って、標的を暗殺していく……というミッション形式。とはいっても基本の物語は一本道で、様々なミッションを任意でこなしていくのではなく、物語に沿ってミッションが与えられる、という形。その代わりにミッションのクリア(暗殺の遂行)方法はプレイヤーの任意に任されており、集めた情報に基づいて、様々なルートで暗殺を実行する事が出来ます。暗殺に必要な情報も必ずしも全て集めなくても進める事が可能で、ミッション内の自由度は広く取られています。
暗殺実行の為に目的地の街で様々な形で情報を集めていくのですが、この街の細かさと、圧倒的な雑踏の表現が、本作の大きな特徴の一つ。
一言で現せば、街はゴミゴミとしています。
建物、通り、露店、路地裏、そして歩き回る、人、人、人……。
CG技術などが進歩することによって、人間と建造物の距離感や、そこで暮らす住人の数など、むしろ“表現できる事”によって、ある意味では逆に“不自然”になっていた「街という空間」を、アスレチックフィールドとして展開。そして圧倒的な群衆に、時に障害物であり遮蔽物である、という新しい意味を持たせる事で、群衆を群衆のままにゲーム中の存在意義を与えたという、システム。これがまず凄い。
アルタイルは、いわゆるパルクール(フリーランニング)を取り込んだアクションが可能で、ちょっとした出っ張りさえあれば垂直の壁をよじ登り、樋の上を走り抜け、屋根から屋根へと飛び移ります。この超人的なアクションを、タイミングなどを気にしない、比較的簡単な操作で体験できるのは、今作の魅力の一つ。
一方で、彼は暗殺者。なるべく目立たないように行動し、ひっそりと活動するのが肝要です。人混みに紛れ、お祈りポーズで周囲の注目をやり過ごし、時に市民と一緒にベンチに座って追っ手の目をくらます。ゲーム中では、ステルス行動/アクション行動、と分けられていますが、派手なアクションと隠密行動、この二つを共存させる事で、超人的なアサシンが表現されています。
……まあもっとも、思いの外ステルスしないんですが(笑) 市中をうろついていると、あちらこちらで《市民救出ミッション》(兵隊に絡まれている市民を助ける)に遭遇し、発生させる(任意)と、大抵、派手な斬り合いになります(笑)
……いやまあ、私が下手なだけかもしれませんが。
3人ぐらいに絡まれている所に戦闘しかけると大体増援がやってきて6人ほどに囲まれて大立ち回りになります(^^; 最初の一人ぐらいは暗殺可能なのですけど、隙を窺ってあまり見ていると、むしろ襲われるし。
というかこのゲーム、兵隊さんをじっと見ているとしばしば「アサシンだな!」と剣を抜かれるのですが、実は有名人なのではないか主人公疑惑が、結構あります(「ボンド、ジェームス・ボンドだ」みたいな)……まあ故に、普段はステルス行動でなるべく人目を引かないように、というゲームなのですが。
なお主人公はやたらに腕っぷしが強く、5,6人に囲まれても切り抜けられます。かなりバーサーカー。この辺り、難易度はそれほど厳しくない仕様。全体的に、“アクションを楽しむ”傾向が強いので、3Dアクション苦手な人でも割と大丈夫かと思います(私も、得意ではない)。
基本的なゲームの流れは、
〔暗殺任務を受ける→目標の都市に潜伏して情報を集める→時々、戦闘になる→走って逃げる→隠れてやり過ごす→しばらく大人しくして誤魔化す→必要な情報が集まったら暗殺実行〕
というもの。
ダッシュで逃走中に人とぶつかるとお互い転んだり、踏んだツボが割れたり、露店をヘッドスライディング気味に飛び越えたり、などアクションは細かくかつ多彩にして格好良く、時に間抜けで、非常によく出来ております。
ところで、この手の3Dアクションゲームは、ツッコミが肝心だと思っているのですが、孤独で寡黙なアルタイルに誰がツッコんでくれるのだろうと思ったら……群衆から入りました。
窓にしがみついていれば「おかしいんじゃないの?」、道を走れば「誰かに追われているのか?」と、目立つ行動を取ると不特定多数の群衆が厳しいツッコミを入れてくれます。
いいじゃないか、高い所に登るのが好きなんですよ、ほっといてくれよ……(涙)
みたいな気分にもなりますが、ツッコミは必要だと思うので、非常に素晴らしい。
また今作のもう一つの重要かつ面白い要素は、プレイヤーが操るアルタイルの行動は、「現代の青年・デズモンドによる先祖の記憶の追体験である」と、ゲーム全体がメタ構造を取っている事。
バーテンダーの青年デズモンドはある組織に捕まり、アニムスという装置によって、彼のDNAに刻まれた遠い先祖の記憶を遡り体験させられる事になります。
この、あくまで、もう一人の主人公であるデズモンド(メインではないが動かす場面もある)による記憶の追体験、という形を取る事により、アルタイルの行動の制限や、各種ゲーム的ご都合部分が、うまく理由付けをされています。
なおかつ、デズモンドのDNA記憶を解放しようとする組織の目的は何なのか? というミステリー要素が入り、アルタイルに下された任務の裏にある真実は何なのか? と現代と過去を絡めて展開するという、非常によく出来たゲームデザイン
難点はオートセーブのみなので、好きなタイミングで止められない事。また、オートセーブものにありがちですが、時折、ロードしたら思わぬ位置からプレイ再開する事があります(^^; シリーズ1本目で約5年前の作品ということもあってか、時々、空中に引っかかって立ったりする事もありますが、基本的には非常によく出来ています。
主人公の行動目的が「暗殺」だったり、Z指定な表現が色々あるので、人を選ぶゲームではありますが、かなり面白い。先に進めるのが楽しみ。
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