現在公開中の第2部の評判がやたらめったら良いので、勢いで借りて来たインド発の大作アクション映画。いわゆるインド映画を初めて見たので、独特のテンポや演出が随所で面白かったのですが、開始5分にビックリする展開があって、これはただものではない……と思わせてくるのが強烈な掴み。
視界を覆い尽くす巨大な滝の下にある村で育った青年・シヴドゥは、ある日、滝の上から流れてきた一枚の仮面を拾う。かねてより滝の上の世界を見たいという強い衝動に突き動かされていたシヴドゥは、仮面の持ち主に対して膨らむ妄想の赴くまま、巨大な滝へと挑んでいく。世界の壁ともいえる滝を乗り越えた時、そこでシヴドゥが見たものは……!
辺境で育てられた高貴の血統、簒奪者の圧政にあえぐ王国民、世界の果ての滝、並外れた肉体、神への挑戦……と、英雄神話の要素をこれでもかと注ぎ込んでくるのですが、途中、主人公が思わぬ方向に加速するのが、大変面白かったです。
こいつ、とんだ変態だぞ……!
……いや、なにぶんインド映画初体験なので、もしかしたらインド映画のヒーローは平均してこうなのかもしれませんが。
…………平均してこうだとちょっと嫌だなぁ(笑)
真ん中辺りの“王の帰還”シーンは、非常に格好良かったですが。
全編通して、大概のものがばかでかいのですが、なにもかもばかでかい事で、そういう世界観の物語なんだ、と納得させる力技は素敵。あと、大体の事が筋肉で解決する物語が、でも筋肉だけでは駄目ですよね? という要素が後半に入ってくる辺りは好き(笑)
途中でジャンルが変わったり、予想以上に物凄い所で「つづく」だったりとありましたが、新鮮な楽しさでした。