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本日、目にした野球ネタ

本日、1軍初先発予定。
〔巨人・黄志龍、育成から昇格いきなり初先発!/sanspo.com〕
クラス:王建民2世
武器:ストレート、スライダー、フォーク、シュート
防具:故郷に残してきた彼女の名前の刺繍入りグラブ
早くもキャラが立ちまくりです。
頑張れ。
そしてここで下からあげた選手に初先発させるなら、原は山口に謝れ(笑)
また、アメリ独立リーグでプレーしていた仁志が、引退を発表。
〔米独立リーグの仁志が引退/sanspo.com〕
これからどういう道へ進むのか、ちょっと気になる。
こと守備に関しては、この10年でも屈指の二塁手だと思うので、内野守備コーチとか見たかったりはするのですが。
もう一つ。
〔大差での盗塁は侮辱?阪神−オリで物議/sanspo.com〕


関西ダービーとして注目された阪神オリックス戦(4日、甲子園)で1つの“盗塁”が物議をかもした。阪神が5点リードの七回、一塁走者の藤川俊が二盗を試みたが、オリックス側が盗塁を阻止する姿勢を示さなかったため、盗塁は記録されず。岡田監督は「こっちは負けを認めてるのになあ」と批判した。
試合翌日のコメントをどこかで見て、家に帰ってからソースを見つけられなかった為に直後には書かなかったのですが、今頃サンスポで新着記事になっていたので触れておくと、
7回で5点リードでランナーの足に自信があれば走(らせ)るという戦略はあり
だと思います。
球場・ゲームの流れ・投手事情・相手打線の調子、など複雑に絡み合うので明確に定義は不能ですが、現代の日本プロ野球で、セーフティリードといえるのは、「8点」ぐらいからだと思う。せいぜい、「7点」。
まあ、はっきり言って、オリックスの監督はわかっていて言っているのだろうから、私が講釈する話でもないのですが、野球というのは面白い競技で、5点差の終盤だと、どうしても勝ちたい試合、或いは試合間隔が空いている、などの理由が無い限り、一枚落ち、二枚落ちのリリーフを出す事になる。それで大丈夫だろう、こういう時に経験を積ませないと、と思うから出すわけですが、そこに隙が出来る。当然、攻撃側はそのつもりでいる。そこに妙味がある。勿論、なんとなく絶望ムードの試合というのもあるわけですが、それでも、そこで逆転するつもりが無いなら、グラウンドに出るな、という話。
つまるところ、点差とか盗塁とか関係なく、試合後に「こっちは負けを認めてるのになあ」と言うのは、下品の極みだし、プロフェッショナルの矜持よりも古巣への嫌味を優先するような男など、監督に据えるなよ、と正直。盗塁云々より、そちらの方が問題じゃないですか?

スポーツマンガに関するえとせとら


「野球漫画の文法で描かれるサッカー漫画」/『昨日の風はどんなのだっけ?』
日本のスポーツマンガには、『ドカベン』以降は野球マンガの文法しかない。だから『キャプテン翼』では、基本的に野球マンガのストーリーは、投手戦にするか、シーソーゲームにするしかないんだけど、それをサッカーに当てはめるために、GKは投手、ストライカーはそれを打ち倒そうとする打者、という視点のサッカーマンガが多くなる。
凄く、『キャプテン翼』に関して、目から鱗だった話。
なんか、森崎の立場が、やっと理解できました(笑)
で、自分の読んだ事のあるサッカーマンガについてちょっと考えてみようと思ったのですが、よくよく考えてみると、ちゃんと読み終えてある程度の記憶があるサッカーマンガが、
俺たちのフィールド村枝賢一)とホイッスル!(樋口大輔)しかありませんよ私。あと、現在進行形で『GIANT KILLING』(ツジトモ綱本将也)ぐらい。
ホイッスル!』は割と普通に好きなんですが、記憶の9割が風祭兄なので、実は細かい事はよく覚えていない!(おぃ) まあ途中からスーパー中学生のスーパーサッカーになったり、選抜編に入ってからは意外と個々の勝ち負けを云々するマンガでもないというか、完全に“サッカーを素材にした青春ドラマ”になるのですけど。
『俺フィー』は、連載時にどこまで志向できていたのかはわかりませんが、最終的に、1話から最終話まで全部繋げてしまったという、大河スポーツマンガで、サッカーとか野球とかいうよりは、“大河ドラマ”の文法で書かれているので、ちょっと例外な気がしてしまう。なにしろ、高校サッカー編をコミックス2巻程度でぶっとばして、主人公がアルゼンチンへ渡ってしまうマンガ。
個々の試合に関しては今読むと、それはファウルを取られるだろう、みたいなの多いですが(笑)
とはいえ個人的に、文法云々は別にして、GKがディフェンスラインに指示を出してシュートコースを限定させて止める、みたいなシーンが描かれていた事は印象深い。
こと少年マンガにおいては、
“そのスポーツのマンガである事”
よりも
“そのスポーツを素材にした少年マンガである事”
の方が重要だと思っているのですが(少なくとも、マンガとしてのヒット率が高いと思う)、もともとの相性も良かったのだとは思いますが、水島新司が偉大であったのは、“少年マンガの文法”と“野球というスポーツ”を融合させて、そこに、おりた(id:toronei)さん言う所の野球マンガの文法”を誕生させ、それを一つの基本形として成立させた事か。
結果、

ドカベン』以降のスポーツ漫画は、みんな水島新司の文法になった
(同上)
水島新司の偉大さについては、現状が現状だけに、定期的にアピールしなくてはいけないだろうか、とか思うのですが、“凡ミス”の使い方がうまい、というイメージがあります。
スポーツマンガにおける学生スポーツとプロスポーツの差には、(マンガの)展開・構成上の、前振りなき凡ミスが許されるかどうか(その許容量の振幅含め)、というのがあると思うのですが、現実にプロフェッショナルが凡ミスをしないわけではない、とはいえ、マンガの中で物語に“プロの凡ミス”を組み込むのは、ある程度の前振りが無いと少々苦しい。ところが、学生スポーツなら“凡ミス”はむしろ有り得るべき不確定要素ともいえ、物語に組み込んでも不自然ではない。
この辺りの使い方が、水島新司は上手い。
一方で、『あぶさん』や『野球狂の詩』など、プロスポーツが中心の作品になると、比重は“勝敗”よりも“ドラマ”に置かれる。
そしてそこで水島新司の背景にある、“極道”とか“任侠”が活きる。
基本、初期水島の物語性というのはアウトロー賛歌であると思うのですが、そこに滲み出る“狂気と侠気”というのは、その後、水島新司以外の後発作品が、辿り着けなかった部分ではないかと思う。もっともこの“狂気”の部分というのは恐らく、水島が、水島以前の時代(単純には、梶原一騎)から受け継いだものだと思うのですが、今そういう“狂気”を残したスポーツマンガってあるのかなぁ。
大甲子園』時代の犬飼知三郎とか、超狂ってます(誉めています)。
水島新司の描いてきたキャラクターの中でも、ベストの一人だと思う。
素材の話に戻すと、良くも悪くもジャンプ的なスポーツマンガの場合、“素材としてのスポーツ”が前面に出過ぎた結果、スーパー選手のスーパープレイ合戦になってしまう事が多々あって、凡ミスとかどうでもよい要素になってしまったりするわけですが、そんな中で、スーパープレイ合戦をしつつもメンタルな部分を重視していた『ライジングインパクト』(鈴木央)なんかは、善戦虚しく非業の討ち死には改めて勿体なかった。近年だと、卓球マンガ『P2!』(江尻立真)なんかも、独自のスポーツ性が出せそうな所で、出す前に憤死。もうちょっと読みたかった作品。
近年、“素材としてのスポーツ”を活かしきった好例としては、“ジャンプマンガ約15年分”+“アメフトという素材”を見事に融合させた『アイシールド21』(村田雄介稲垣理一郎)でしょうか。
前にも少し書きましたが、『アイシールド21』は、現在30前後の元ジャンプっ子達の共通体験ともいえる黄金期ジャンプが土台にあって、80年代後半〜90年代のジャンプマンガを統括したマンガ、と言っても過言ではないと思っているのですが、スポーツマンガの文法という観点から考えると、一つの成功要因は、コン・ゲーム的要素、なのかもしれません。
試合の中の、騙し合い。
これぞまさしく水島新司の得意技なのですが、野球というスポーツを、物語にする時の大きな利点の一つは、多分これ。まあ、後に水島新司はこの部分に引っかかりすぎて、本末転倒するようになってしまうのですが(^^; その辺りが、全盛期水島と、もう駄目だ水島、の分かれ目だと思う。
『アイシールド21』も後半、ちょっとその要素が強くなりすぎて、マンガと読者の裏の読み合い、みたいになってしまった所はありますが。あと、この作品は、負け試合の使い方、が上手であった、という部分は特筆したい。
ジャンプにおけるその辺りは、(結果的に)『SLAM DUNK』(井上雄彦)のお陰なのでしょうけれども。
こういう論法で行くと、『GIANT KILLING』は、負けを許容されるプロリーグにおいて、監督がコン・ゲームを長期的な視野で仕掛けている、という所が一つの面白みかと思うのですが、このマンガがどこに進むのかは、今なかなか面白い。個人的には、現シーズンは優勝してほしくないのですけど。

六月の勝利の歌を懐かしむ〜トルシエ会見全文集より〜:11

〔スポーツナビ | サッカー|日本代表 | トルシエ会見全文アーカイヴ〕


〔2001.6.1 コンフェデレーションズカップ カメルーン戦前日会見全文〕より
今日はキャプテンマークをつけてません(笑)。

新聞に関しては、新しく言ったことではないのですが、さらに今回はインターネット回線を禁止しました。電話も切りました。これはわれわれの本当のカギです。プレスをまったく見ずに、今大会を最後まで集中することです。ファンはプレスを読んでもいいのですが。
今やったら、文字通りの反乱が起きそうです(笑)

われわれのオプションは2つです。いきなりドーピングの注射をしてわれわれの選手の体重を一気に12キロ増やす反則的な方法か、夜中徹夜をして、カンフーや空手などをして、それを身につける方法か、もしくはそれを忘れて自分のサッカーをやるか。
隠喩なのか、体格の見劣りが気になるのか、トルシエは何かにつけて日本の選手の体重を増やしたがる(笑)

しかし問題は普段に、そういうトップレベルの経験ができないので、代表戦でしかできないので今やっていても次の大会までまた時間がかかってしまう。そのあと合宿に再度集まったときにまたプレッシャーをかけなければならない、同じことを繰り返さなければいけない。いつものプロセスですけどね。

〔2001.6.3 コンフェデレーションズカップ ブラジル戦前日会見全文〕より
何度も言いますが、あの厳しいフランスと戦うことによって新しい道が見えてきたのですから、フランスに「ありがとう」と言いたいです。

――カメルーン戦の前には、選手に新聞を見せなかったり、インターネットにつなげないようにしたそうですが、今回、何か選手に与えるものはありますか


そうですね。1時間後に20人の大変美しいブラジル人女性が来ますので、私はこの20人の女性と打ち合わせをしておきます。いやいや、事前に打ち合わせをしておく必要はないですね(笑)。
トルシエの会見全般に言えるのですが、フランス人のユーモアは難しい(笑)

インターネットや新聞を禁止するということは、今後も続けていきたい。私は、いろいろな方法でインターネットを規制しましたが、見ていた選手もいたようです。ですから、今日は夜の10時にホテルの電気を切りたいと思います(笑)。

〔2001.6.6 コンフェデレーションズカップ 豪州戦前日会見全文〕より
スペイン戦での小さい集中力ミスを除けば、4試合で流れの中で失点がなかったのは、非常に素晴らしいことです。成功は選手の働きであろうし、集中力であろうし、才能であろうし、知性であろう。本当にこれは論理的な結果で、1位で満足しています。

簡単に言えばわれわれはもちろんオーストラリアに勝てますが、でもオーストラリアも簡単に日本に勝てます。そういう力関係です。

大事にしたいのは、ファンの素晴らしい支持、サポート。彼らが(相手に)かけるすごいプレッシャーを期待しています。スタジアムに来てくれるファンに私からのメッセージなんですが、最初から熱心なサポートの仕方で、本当にわれわれを圧倒的にサポートしてくれるような雰囲気を作ってほしい、オーストラリアにとって地獄のスタジアムとなるように、と思います。
岡田もこれぐらい、言ってみろ。

――中田選手についてなんですけれど、どこかの新聞で彼自身が「ローマに帰りたい」と言ったという記事がありましたが、その事実に関して


今のような質問に大変驚いています。チームの中では、そのような今おっしゃったようなコメントはまったく聞いていません。それはまさに代表の外で、みんながわざと問題にしていることではないですか? 特に日本のマスコミにひとつお願いがあります。われわれの仕事、集中力、チームを尊重してください。今は集中しないといけないし、そういう嘘のような記事は、トーナメントが終わってからにしてください。今は何らかのサポートを見せてください。

とにかくベストチームを選びます。いつも言っているように、私の中ではだれにも特権はないし指定席もありません。

――今大会とは直接は関係のない話ですが、FIFAのジョセフ・ブラッター会長が、ワールドカップの出場枠を少し増やすといううわさがあります。その中で最近特にオーストラリアの状況を受け止めて、オーストラリアを完全にアジアのグループに入れるようなことを言っています。オーストラリアはアジアのチームとして入るべきでしょうか?


当然入るべきです。オーストラリアは素晴らしいチームです。今の状況ではオーストラリアがワールドカップ出場の切符を手に入れるのは、非常に難しいです。無理に近いです。本当に困難です。オーストラリアに最終的な予選なしで(オセアニア地区から)直接ワールドカップに行くか、あるいはアジア(地区予選)に入るのは非常に望ましいでしょう。オーストラリアは非常にレベルが高いし、今回の代表に加えて、キューウェル選手もいるし、ビドゥカ選手もいます。そして忘れてはいけないのが、オーストラリアに育てられたイタリアのビエリ選手。みんながオーストラリアを認識するべきだと思います。
性格に難のあると言われる事の多いトルシエですが、ある程度のリップサービスはあるだろうとはいえ、これに限らず、対戦国への一定の敬意を払うことは欠かしていないのは記録しておきたい。……サッカー以外で難があるのかもしれませんが(笑)

――やはり日本の選手もヨーロッパに行くべきだと監督は思いますか


そうですね。すぐです。今すぐ行くべきです。

日本サッカー界の向上のためには戦術でも監督でもなく、選手個人が外国で得た経験が大切です。少なくとも10人もしくは20人の選手がヨーロッパでプレーすれば、日本の代表は強くなるし、日本サッカー全体にいいことだし、強くなります。
なぜか決勝戦後の会見ページが真っ白で表示されず、キャッシュが無いか色々と探してみたのですが見つからず、諦める。残念。
次回、コンフェデ終了までのひとまとめ、予定。