うん、改めて読んだら思いの他、面白かったです。
やっぱり吉良が素敵だし。
なんか最後は、多対一でぼこられてちょっと可哀想な気さえ(笑) DIO様だったら多対一でも別にいいかと思えるのに、吉良だとなんだか可哀想な気がするのは何故でしょう。吉良の方が人間ぽいからか。そう考えると、第4部は、“人間を越えたもの”を相手にしてきたそれまでと違って、ある意味では“人間を追求した男”と戦うという、『ジョジョ』総体のセオリー崩しでもあるのかなぁとか。
けっこう最後の方、川尻早人が大活躍したり、とどめは承太郎だったりと、意図的に狙いを外す方向へ外す方向へ行っている感じがして、落ち着いて読むとそんな事も見えてみたり。まあ勿論、それまでは仗助だったり億泰だったりが頑張っているのですけど、承太郎が吉良にとどめ刺す直前に感謝する相手も康一くんだったりしますし。
その癖、ラストバトルのサブタイトルは「クレイジー・ダイヤモンドは砕けない」と狙い澄ました直球できていて、これがまた格好良かったりするのですが。
欠点を一つあげるとすると、飛呂彦が楽しそうすぎて、時々テンションについていけなくなる事でしょうか。ギャグネタみたいに登場した重ちーが、トラウマものの爆死したり、吉良を捜すシリアス展開に入るのかと思ったら、宇宙人でちんちろりん始めたり(笑) それから、トニオとかトニオとかトニオとか。まあでも、印象深いので、実はこちらが負けている気もする、トニオ。
この、3→4部は、一つの頂点なのだなぁと、改めて。
1部はなんというか、孤高の傑作だと思う。