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『逆転検事』、雑感

とりあえず1話をクリア。
なるほど今回は、ベーシックに探偵物なのか。
逆転裁判』が、従来の推理アドベンチャーを“逆転”する事によって斬新なスタイルとトリッキーな構成(ただこのトリッキーさが最終的には自ら首を絞めた)を作り出したのに対し、<裁判>シリーズで培ったシステムと演出を元に、探偵ミステリを再構成したとでもいいましょうか。
捜査によって「情報」を集め、それを「論理」で組み上げ、犯人と「対決」する。
“本格”の作法に則れば、関係者一同を集めた場所で事件を一から説明し真犯人を名指しする、という所でしょうが、それを少しずつやっている感じ、とでもいうか。
裁判の時は、〔弁護士−証人−検事〕、という関係だったのが今作では、〔御剣−相手〕、というイーブンかつ一対一の関係になったのでそういった部分を色濃く感じるのでしょうが、これはまさしくミステリにおける探偵のカタルシスであって、こういう組み直しが出来るのは、『逆転』シリーズの基本システムの優秀さの所以でしょう。
いっそホント、普通にこのシステムで“嵐の山荘もの”やっても面白そうですもの(笑) ……まあ、それをゲーム化しようと思うと、大半の人が納得できた上でプレイヤーが最終的に解答に到達できる謎のバランス(ヒントの出し方含め)、という調整が非常に難しくなってしまうわけですが。
その点において、『逆転』シリーズの強みは、多少のトンデモは許容範囲、という世界観を確立している事にあって、逆説的にいえば、それがあるからこういうシステムのゲームを作れたのかなという感はあります。
まあ、あくまで1話クリア時点での雑感ですし、全く読み間違えている可能性もありますが、この先出来れば“名探偵の論理的飛躍”を体感できるような作りになっている事に、ちょっと期待。
余談になりますが、例えば有名作『かまいたちの夜』なんかは、本筋(?)のミステリのネタは、少し推理小説を読み慣れていると、問題の人物が出てきた時点でほぼわかってしまうんですよね(笑) あのゲームに関しては、別口の話がたくさんあるよ、というのが抜け道になっているわけですが、それ故のバランス調整という面もあったのかもしれず、とかくミステリはその辺りが難しい。
もう一つ余談にずれると、ミステリではなくパズルですが、<レイトン教授>シリーズにおける、ヒントメダルの使い方、というのはゲーム的に非常に素晴らしい。
とかいいつつ、『悪魔の箱』の途中で止まっています…………(笑)