――このザクのコクピット……なんか暑くないですか?
機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト (2) (カドカワコミックス・エース)
- 作者: 長谷川裕一,矢立肇,富野由悠季
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/08/23
- メディア: コミック
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木星とザンスカール帝国の関係、ベルの誕生、銀色のクロスボーンガンダム、など明かされる幾つかの謎。そして、“エンジェル・コール”の発見とその意味。だがそれは、一つの動乱の引き金となる――!
作品のキーである“エンジェル・コール”の正体と、それを巡る勢力図が明確になった事で、カーティス達が「宇宙海賊」を名乗る必然性が明確になり、しっかりと“海賊もの”として、裏付けをされたのが、燃えてくるところ。また、幾つかの伏線がきちんと連結する形で繋がっていて、更にそれが物語の大きなテーマにも絡んでくる、という辺りが巧い。
マクロの視点とミクロの視点の交錯、この作品が『クロスボーンガンダム』<ゴースト>という続編である意味、などの仕掛けも横溢。
あと、今更気付きましたが、今作にカーティスとベルの“父と娘の物語”の構図が入っているのは、『F91』の正当な続編としてのお約束(鉄仮面とセシリー→ドゥガチとテテニス)、なのか。
サーカスのトンデモMSは、今巻では更に凄い事になりますが、『Vガン』世界だと思うと、これもあり……か……? 一機、かなり際どいのが有りますが(笑) デザインが際どいと思ったら、名前も露骨だった(^^; まあ、その分というかカーティスが史上最強クラスのパイロットなので、釣り合い、取れて、いるのかいないのか。五感の一部が断たれたら、かえって達人への道が開けちゃったタイプらしいト……と、と、カーティスさん。
今のところ割と可哀想な立場の、真の主人公であるフォントが、今後どう成長してくるかも楽しみな所であります。
なにぶん、2巻にして未だにあれというのが、うん、あれはもう、ネタ通り越して酷すぎると思うのですが、今後、どうなっていくのか。
後はまあ、原典『クロスボーンガンダム』とのシンクロとか、『Vガンダム』の歴史の陰の物語である部分とか、かなり計算して作っていると思われますので、計算通りに描けるように順調に連載が続く事を祈ります。