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『世界忍者戦ジライヤ』感想18

◆第31話「パリで見つかった武田信玄の愛刀」◆ (監督:岡本明久 脚本:高久進
本当に 伏線だった カトリーヌ
パリで発見された一振りの日本刀・信虎。それは、武田信玄の愛刀と伝えられる名刀であった。
そのニュースを知って動き出したのは、パリはルーヴル美術館近郊、モンマルトルの丘にアジトを構える刀剣マニア、異形忍・紅トカゲ。
コレクションの刀に囲まれて新聞に目を通す紅トカゲ、頭巾に似合わない、テーブルの上のワインがお洒落。
ところが、信虎が納められたパリ東洋美術館では、一足早く、警備員に変装した化忍パルチスが信虎を盗み出していた。
「オレはこの信虎を高値でうって、贅沢に暮らすのさ」
美術館の外で、遭遇する二人。
「信虎を渡せ」
「おまえなんかに渡してたまるか」
お互いの利益は一致しているのだから……その人に売れば?
パルチスは逃走、更に謎のくノ一の姿を見た紅トカゲは、信虎を追って日本へ向かうと、武神館を訪れる。闘破に対し、「信虎が発見されたと耳にしたが……」「発見された信虎は本物だろうか?」と、それとなく探りを入れる紅トカゲ。ついにで、磁光真空剣を見せてくれと頼み込む。前科のある紅トカゲを相手に無言になる闘破だったが「私を疑うのかジライヤ?」と重ねて問われ、結局は見せる事に。
なおこの前のところで、夏休みで遊びほうけているケイと学を闘破が鍛える、というシーンがあり、1・2話の頃からはすっかり立場が逆転していて面白い。修羅道に身を置く事で、短期間でだいぶ闘破の心構えも変わっている模様。
磁光真空剣のセキュリティを見せたくない→外で待っていてくれ→また中に呼び戻すのも変? という事でか、わざわざ公園まで行って剥き出しの日本刀を見つめあう忍者二人。
磁光真空剣の感触を堪能した紅トカゲは「レーザー刀を見せてほしい」と闘破に頼み、闘破、ジライヤスーツを装着してレーザー刀を披露。紅トカゲの持ってきた刀の束を叩き斬って、その威力をまざまざと見せつける。
紅トカゲが闘破に刀を返す時にちゃんと刃を返してから渡していたり、微妙に細かいながらも割と謎シーンなのですが、後半の展開も考え合わせると、単純にフェチズムを発露しただけか。
信虎を盗み出したのはパルチス、という情報を紅トカゲから得るジライヤ。そこへ紅トカゲがパリで見た真紅のくノ一が登場し、ジライヤはその後を追うが、逃げられてしまい、フランス人観光客と衝突。
「あ、この前の外人さんだ」って、伏線と言って良いのかどうなのか(笑) 連続ならまだわかるのですが、何故か1回空けたり、不思議な事をしてきました。
一方、「信虎だったらジライヤを切れると思う」と信虎を求める毒斎は、パルチスを追うように配下に命じる。軽く、億は出してくれそうな顧客がここに居ますよパルチスさーん。
そのパルチスは、なにやら怪しげな男と密談中。どうやら刀剣の密売ルートを持っているらしい男と「分け前はフィフティフィフティだぜ」と話し合っているのですが、言い値で買い取りそうな人が二人も居るのになぁ(笑)
だがそこへ忍び込んだくノ一が、天井裏から信虎を奪って逃走。追うパルチスの前に立ちはだかるのは、貴忍・麗破! 麗破の助けでパルチスの追撃を逃れたくノ一だったが、その前に現れた毒斎に、信虎を奪われてしまう。
この時点で、
〔山地一家/紅トカゲ/くノ一&麗破/パルチス&密売屋/妖魔一族〕
5つの勢力が入り乱れる、という凄まじい展開。
くノ一の正体は、パリ警視庁の捜査官カトリーヌ。国際窃盗団のリーダーをマークしていた彼女は観光客に偽装して来日。そしてそのカトリーヌを密かに警護していたのが、麗破であった。
麗破とカトリーヌが闘破達に事情を説明していた頃、妖魔一族の本陣を、「信虎は私が貰う!」と紅トカゲが襲撃。
「おまえ達が束になってかかっても勝てる相手ではない」と部下を制した毒斎はあっさりと信虎を渡すが、それは勿論、信虎を巡って紅トカゲとジライヤが共倒れになる事を計算しての謀略であり、さっそく嬉々としてこの情報をジライヤへと流す(笑)
今回も安定のこすっからさ。
ここまで来ると、なんかもう、格好いい。
にしても、前回の実例があるとはいえ、毒斎様の紅トカゲへの評価は高い。
遂に念願の信虎を手に入れた紅トカゲは、鉄球の試し切りなどで大興奮。だがそこへ、カトリーヌへの協力を約束した闘破が現れる。
「名刀はそれにふさわしい者が持つべき。例えば磁光真空剣はジライヤにふさわしい。だからこの信虎は私のもの」と変態理論を駆使して信虎を欲しがる紅トカゲだが、「それは個人の所有すべきものではない」と、ジライヤは返還を要求し、二人の交渉は決裂。
何故かここで流れる、悲しい音楽。
互いに望まぬ戦い……という事なのでしょうが、どう見てもおっさんがわがまま言っているだけです。
「私はこの信虎とともに誰も知らない所へ行き、そこで余生を送る」
ここまで思い込んでいるのは、立派といえば立派ですが!
信虎を巡り、激突するジライヤと紅トカゲ。実力者同士の戦いは拮抗するが、そこに姿を見せるのは、せこい・弱い・逃げ足速い、の三拍子揃った我らが妖魔一族。戦闘中のジライヤを、大弓で狙う毒斎。
それに気付いた紅トカゲ、ジライヤに迫る矢を切り払って撃墜。
ジライヤ、その隙を突いて紅トカゲを斬る(あれ?)
そこで、自分を狙って放たれていた矢に気付いたジライヤ、妖魔一族の闖入を確認。更にパルチス&窃盗団リーダーも、拳銃を持って乱入。妖魔一族は手早く撤退し、ジライヤとパルチスが激突するが、もともと戦闘力は低めの描写だったパルチス、あっさりと磁光真空剣・真っ向両断。拳銃で果敢に忍者に立ち向かっていた窃盗団リーダーもジライヤに軽くあしらわれ、国際忍者警察達によって逮捕。
窃盗団&パルチスはこのまま流されると思っていたので、最後に乱入してきたのは意外でした。
そして、化忍パルチス、遂にリタイア。
死因は明らかに、妖魔一族と手を切った事。
まあ、美術館の侵入ルートとか警備の情報など窃盗団と組む事情もあったのでしょうが、組む相手を間違えました。
……妖魔一族も信用出来ないといえば出来ないのですが、なんだかんだでパルチスとかシルバーシャークとか、その場ではなく事前に契約を結んでいたらしい相手は、途中で裏切らないしなぁ。
そして、
「信虎が手に入らない以上、この世に未練はない。磁光真空剣で私を斬れ」
右腕を負傷し、信虎を手に入れそこねた紅トカゲは、ジライヤに介錯を望む。人生の最後は名刀に斬られたい、という見事な変態ぶり。
だが、一度は争ったとはいえ、ジライヤには紅トカゲを斬る事は出来ない。
「俺たちは友達じゃないか、紅トカゲ」
………………あんなに不審のまなざしを向けたのに?!
「紅トカゲ、また会おう」
こうして信虎はカトリーヌとともにパリへと帰国。紅トカゲはいずこともなく姿を消し、消息不明になるのであった……。
ある種の夏休みスペシャルという事なのか、世界忍者大盤振る舞い。秘伝の巻物を巡って複数の忍者が入り乱れる、という忍法帖フォーマットが下敷きかと思いますが、実に今作らしい面白さの出たエピソードになりました。
ジライヤの行動の結果、もの凄い宙ぶらりんな立場にされてしまった紅トカゲの今後は気になります……再登場、あるかなぁ。


◆第32話「渚のくの一忍法帖」◆ (監督:岡本明久 脚本:藤井邦夫)
夜陰に響く尺八の音色……夜な夜なセントマリアナ女学院・海浜寮に姿を見せる謎の幽霊。
幽霊を長刀で切り払うおばちゃん(寮母さん?)が格好いい。
と思ったらこの女性は、日本で一二を競う女性武道家、トモエ先生(巴、か?)。武道家同士で交流があるようで、トモエは哲山にこの件について相談し、ケイが女子寮に潜入して事件を調査する事となる。
そしてその夜もまた響く尺八の音色と、姿を見せる謎の幽霊。
ケイの礫を浴びて見せたその正体は、紅牙さん。
そして尺八の音色とともに幻覚を生じさせていたのは、ジライヤに倒された筈の音忍・宇破! バックアップに控えていたジライヤが宇破を退けるが、果たして妖魔一族は何が目的で女子高生の寮に悪戯を仕掛けるのか?
「しかし頭領、本当に超能力を持った娘などいるのでしょうか」
「何を言う烈牙、私はこの目で見たんだ」
ある日、ヨットを浮かべてお昼寝していた紅牙さんは、海岸でヤンキーにからまれていた娘が超能力でそれを撃退するのを目撃。その娘を妖魔一族のくノ一としてスカウトしたいと考えたが、残念ながら顔を見ていなかった為、誰が超能力者なのかを探り出すべく、女子高生達を脅かしているのだった!
「顔を見ていればこんな面倒な事をしなくて済んだのに」と、なんだか今日は態度が悪い烈牙。……まあ、仕事内容は幽霊のふりして女子高生を脅かす事とか言われたら、それはまともなプライドがあれば嫌がる気もしますが、烈牙に忍者としてまともなプライドがあった事にビックリですよ。
娘に甘い毒斎様は、「超能力はあらゆる事がかなえられる力、パコだって見つけられる筈」とてきとーな目標を掲げ、バラバラにされた五体を繋ぎ合わせて秘術によって再生した宇破を利用し、次の策を打つ。
それは……
ビーチボールと戯れる水着姿の女子高生達を襲撃して、直接聞く事であった!
今までの、えらく遠回りな作戦は何だったのか……。
武器を持たないケイはカラス天狗に捕まり、毒斎の「超能力者は誰だ?!」という問いに進み出るのは、二人の少女……いったいどちらが超能力者なのか? カラス天狗が二人を取り押さえようとするが、二人は鮮やかにカラス天狗を叩きのめす。彼女たちの正体は、闘破に頼まれて密かにケイを支援していた、貴忍・麗破と、花忍・夢破であった!
久々に頭の飾りを外して投げる烈牙。幻覚攻撃を仕掛けてくる宇破に対するべく、ジライヤも参上。
「せっかく助かった命、まだ悪事に使っているのか!」
……いやそもそも、十文字に切り裂いたの、誰ですか。
紅トカゲとか折破みたいに意識的にトドメを刺さなかった相手ならともかく、殺る気満々でずんばらりんしておいて、この言いざまは酷い。
妖魔一族は一時退却し、いったい誰が超能力者なのか、全員集合で聞き出すケイ達。手を上げたのは、寝付きが良くて熟睡派、これまでの幽霊騒ぎにも素で一切気付いていなかった、というマイという娘だった。自分でもよくわからない内にヤンキー達が吹き飛んでいた、というマイ……彼女をなぐさめる級友達。その時、飛来した矢文がトモエ先生の背中に突き刺さる!
矢文が突き刺さる、ってなんか新鮮。
矢文に書かれていた文章は「超能力娘を渡さなければ、死あるのみ」。更に電話線も切られ、孤立する女子寮。このままではトモエを病院に運ぶ事も出来ない……立ちこめる霧にジライヤは外へ飛び出し、宇破に立ち向かうが、これはジライヤを引き離す毒斎の策。まんまとジライヤが外へ誘い出されている内に妖魔一族は寮へと向かい、マイは自分が超能力者であると自ら名乗りでる。
にしても終始、「超能力娘」という単語は、なんだか語感が悪い。
マイを助ける為、毒斎に立ち向かうくノ一三人娘。しかしここはさすがに貫禄を見せる毒斎様。くノ一達を圧倒するが、その時、追い詰められたマイの超能力が発動。「超能力娘の特定の為に女子高生を脅かして誰が超能力を発動するか調べよう作戦」の筈が、面倒くさいからストレートに聞いた上で調子に乗って追い詰めていたら自分たちが超能力で攻撃を食らってしまうという、芸術的な本末転倒。
消滅するカラス天狗、吹っ飛ぶ紅牙&烈牙。
唯一、念動エネルギーの放射に耐えた毒斎は見えざる力と壮絶に切り結ぶ……。
一方、宇破の幻術攻撃に苦戦するジライヤだったが、強引な復活の秘術の副作用か、頭を抑えて苦しみだした宇破の隙をつき、プロテクターを装着すると、磁光真空剣・横一閃。
……なんか、2話連続で、酷いぞ主役(笑)
そして寮の前では、超能力との激戦の末、遂に吹っ飛ぶ毒斎様。
毒斎様の吹っ飛びは、作中初、か?
超能力を使い果たしたマイに、ダメージを受けながらも立ち上がった毒斎が迫るが、宇破をくだしたジライヤが駆けつけ、毒斎撤退。こうして妖魔一族は超能力娘を諦め、引き上げるのだった……。
まあ本当は、誰が超能力者か特定できたら、後日、お金で話をつけるつもりだったのだろうなぁ。妖魔一族の問題点は、戦力もさる事ながら、せこい割に堪え性が無い所かと思われます。
変則的な、夏だ海だ水着回。なにしろ、主役、結局最後まで海に関われず。……まあ先日、たっぷり房総の海に潜りましたが。
よくわからない秘術で復活した宇破は、復活しただけ可哀想な感じになってしまいました(^^; 音忍の秘術、と哲山は語っていましたが、復活させたのは毒斎のような口ぶりでしたけど、何かそーいう契約関係(もし負けたらこの術を使ってね、みたいな)だったのでしょうか。
エピソードとしてはケイを主体にしつつ、麗破の活躍ゲージを上げるチャンスだったのに、闘破が夢破も呼んでしまったばっかりに、どちらも今ひとつ目立たない、という形になってしまいました(^^; 夢破も夢破で、上部組織(戸隠流)の指令で、浜松から出張してきて女子高生に紛れる羽目になり、いい迷惑です。戸隠流、どう考えても、出張費とか出してくれないだろうし。