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『仮面ライダーW』感想23

◆第29話「悪夢なH/眠り姫のユウウツ」◆ (監督:田崎竜太 脚本:長谷川圭一
「眠ると夢の中で怪物に襲われて目が覚めなくなる」という依頼を受け、大学の研究室に向かう翔太郎と亜樹子。そこでは某『動物のお医者さん』を思わせる変人・赤城教授の元、明晰夢に関する研究が行われていた。教授の開発した装置を付けて眠った学生6人が次々と額にHの刻印が浮かび上がったまま目覚めなくなってしまい、研究室には照井も捜査に訪れる。
依頼人・雪村姫香は昨今流行りの“サークラの姫”(この場合、ゼミクラ?)とでもいった造形で、翔太郎に抱き付いたり、照井に抱き付いたり、大忙し。同じ研究室の生き残りによると、「姫香ちゃんの優しさ」との事。……それにしても、翔太郎は“女に弱い”を通り越して段々、“節操がない”になってきていないか(笑)
相手が他人の夢の中に入れるドーパントだというなら、夢の中で叩き潰せばいい。
相変わらずブレーキは故障気味の照井と、それに対抗意識を燃やす翔太郎が、装置を借りて眠ってみる事に。なかなか寝付けない翔太郎はナイト・キャップ代わりにと、亜樹子がはまっているDVD『風の左平次 パニック×リベンジャー』を視聴。「時代劇は苦手だから5秒で眠くなる」と断言していた翔太郎だが……もちろん裏目
時代劇はむしろ翔太郎好みのハードボイルドに溢れている気がするので、どうして苦手と主張していたかの方が知りたい(笑)
裏目2号がすっかりDVDに夢中になっている間に順調に眠りに落ちた照井は、亡き妹が刃野と結婚するという悪夢を見る事に。アクセルに変身し、姿を現したナイトメアドーパントを切り伏せるが、夢を操るナイトメアに言いように翻弄され、謎の網をかぶせられて意識不明に陥ってしまう……。
そして翔太郎は、徹夜していた。
園咲家では、ニックが丸まっているだけでおかしくて仕方ないなど、若菜が異常な多幸感に包まれ、やや正気を逸脱したテンションではしゃいでいた。
「あれも、君のした悪戯の、影響かね井坂くん」
若菜はガイアメモリとより高いレベルで適合した事により幸福になっている、と語る井坂に凄む琉兵衛。
「若菜に何かあったら、その時は、覚悟しておきたまえ」
序盤から悪の大物の貫禄たっぷりの琉兵衛ですが、それを受け流す井坂先生もいい味を出しております。そしてますます先行きが心配になってくる若菜姫。二面性の強い小悪魔キャラだった初期からは、とても考えられないヒロインぶり。
検索で犯人を絞り込めなかったフィリップが、ダブルになった状態(翔太郎の体に意識が移った状態)で眠るという妙案を思いつき、装置をつけたダブルは何故かグラウンドの真ん中で眠り込む(笑) 今回コミカルな映像演出が多いのですが、ここが最もシュール。そして意味不明(^^;



(風の中――誰かのむせび泣きが聞こえる時、ズバリ、名推理が冴え渡る。俺はこの街を愛する、ハードボイルドなぁ岡っ引きでぇ)
翔太郎の夢――そこは、『風の左平次』の影響で、時代劇と化していた。
予告から太秦回だとわかってはいましたが(平成ライダー太秦回は割と珍しいか?)、これがまさかの、割と本格的な太秦回。
翔太郎は岡っ引き、亜樹子はその女房、フィリップは子分のフィリッ八、照井は赤いマフラーの同心という配役。
そんな気はしていましたが、照井課長は時代劇向きの顔。
町娘のお姫(姫香)が眠り病の事件を持ち込んでくる……と何故か夢は現実と同じ導入で始まり、そこへ大道芸人の三太(サンタちゃん)が土左衛門としてあがり、犯人の正体を口にしようとした所で吹き矢で口封じに殺されるという、お約束。
サンタちゃんを始末したナイトメアは、お姫を小型化するとさらって逃げ、それを追う翔太郎とフィリッ八はダブルに変身。
ガイアメモリは木札、ナビボイスは「疾風」「切り札」に代わり、和風な効果音と共に翔太郎が歌舞伎調メイクの後サイクロンジョーカーに変身、と楽しい小技。
理屈はわかりませんが、バイクは、普通に出てきました(笑)
江戸の町並みをバイクが駆け抜けるシーンは、恐らく実物のセットを突き破ったり、手持ちカメラで疾走感を出したりで、面白くなりました。
「全ては、彼女の為だ。運命の出会い。私こそが、彼女の王子様だからね」
姫香に対する執着を見せるナイトメアにバイクを自転車に変えられ(さすがに、馬は難しかったか)逃げられそうになるが、そこに検索奉行・フィリップ登場。
眠っている当人ではない為にナイトメアの影響を受けないフィリップの登場で、一気に形勢逆転と思われた、が……
「ナイトメアを尋ねてきたのに、面白いものを見つけたぞ」
スタジアムの真ん中でお昼寝中のW、井坂に見つかってしまう(笑)
井坂は耳の中にメモリを差して、ウェザー変身。なるほど、モチーフに入っているという事でわかりましたが、ウェザーの首回りは風神の袋のイメージなのか。
ウェザーの攻撃でフィリップは目を覚まし、夢の中から退場。フィリップが夢の中から消えた事でナイトメアはダブルに反撃をし、フィリップは井坂に襲われて……と夢と現実でダブルピンチという、ダブル主人公を利用した面白い構成。
ウェザーの攻撃からフィリップを守るファングだが竜巻で吹き飛ばされ、遂にライディンの直撃を受けるフィリップ。そして翔太郎は……寝ていた。
照井は倒れ、翔太郎は役に立たず、フィリップは瀕死の重傷、と当面の最大の敵を打ち破った筈の次の回で仮面ライダー達に訪れる、かつてない危機!
これが、サークルクラッシャーの力なのか?!
前回が照井上げだったので、今回はそろそろ翔太郎のターンかと思っていたのですが……えー……女子大生の脚を見ていたり、遊女に誘惑されてドキドキしていたり…………あー…………全く活躍していないわけではないけど、なんだ…………次回こそガン、てあれ、亜樹子のターン?